深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

カバラと「生命の木」 27

2022-01-30 14:41:22 | 心身宇宙論

「カバラと『生命の木』」の第27回は、第26回に引き続き、第8セフィラ、ホドについて。

宇宙にある根源的な力は、コクマーの「肯定的力」とビナーの「否定的力」の2つである。「生命の木」において力の流出はセフィラの番号順に起こるが、これら2つのセフィラが作る至高的世界は「生命の木」の中で下に向かって対角線的に反映される。つまり、ビナー→ケセド(ゲデュラー)→ホドという形でそれが起こる(実際、ホドのイエツィラー文には「ゲデュラーの隠れた場所」という言葉がある)。ビナーは形の授与者、ケセドは宇宙的な同化作用であり、ビナーによって形成されたものをケセドが相互に作用し合う機構へと組織化する。ホドはそれを更に1つ下の次元で受け取り、実体化させる準備を行うのである。

他方で、コクマー→ゲブラー→ネツァクという対角線的な反映プロセスも存在する。コクマーは動的原理であり、それが宇宙的な異化作用であるゲブラーへと渡され、潜在的エネルギーが解放される。それはネツァクで自然の生命力となって現れる。

霊的な面では、ティファレトが個体と人格が結合する高次の意識を表すのに対して、ネツァクとホドはそれぞれアストラル界の力と形の側面を表す。アストラル界は人間の心の比較的濃密な部分が機能する次元で、そこではこの世界の諸力と要素が明確な人間的形姿を持った形象として現れる。それについて秘伝家はこのように述べる、「これらの形を創造したのは人間の心に他ならない。心は自然の諸力を人間的形姿を持つものとして想像する」。実際、アストラル的存在と接触する場合、人はそうした自然の諸力に人に似た形を与え、あたかも人と同じような人格を持つものとして認識する。

人は自然の高度に組織化されたどんな単一体の背後にも精妙な何かが存在することに直感的に気づいている。人は現象の背後に、こうした生命力とでも呼べるような自然の諸力を感じ、それとの接触を試みる。そのために接触したいと望んでいる自然現象を司る霊的存在を象徴するような心像を、想像の中で形成する。人は繰り返しのその像を形成し、崇拝し、祈り、呼び出すのである。その過程が上手くいけば、人は自然の諸力の一部を自らが創造/想像した形の中に受肉させ、知覚の中に捉え、飼い慣らすことができるようになる。これが密儀の中で伝えられてきた魔法作業の方法である。が、この作業の成否は呼び出そうとする自然力の性質を共感によってどれだけ認識し得るかにかかっている。

ホドに配当されている属性については動画で。


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