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「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

カバラと「生命の木」 24

2021-01-26 16:27:24 | 心身宇宙論

「カバラと『生命の木』」の第24回。ここから第7セフィラ、ネツァクを扱うが、コクマーとビナー、ケセドとゲブラーがそうだったように、ネツァクも第8セフィラであるホドと対になる存在であるため、ホドについての説明も入ってくることをあらかじめ断っておく。

まず、それについて簡単に述べた動画を見て頂こう。

意識が「木」の中央の柱を上下して変容するように、力(エネルギー)は慈悲の柱を上下して変容し、その柱の土台にあるのがネツァクであり、形は峻厳の柱を上下して変容し、その柱の土台にあるのがホドである。

ヴィーナスの天球であるネツァクとマーキュリーの天体であるホドはともに低次元の力と形を表す。ネツァクが表すのは、その力と形から生じる本能と情動であり、ホドのそれは具体的な知性である。この差は、ネツァクにおいては力はまだ自由な運動を保ち、流動的で変化しやすいのに対して、ホドになるとそれが少しずつ一定の形を取るようになることによる。ネツァクでは、力はまとまりはあってもまだ個体化された性質を持たないのに対して、ホドでは単一の個体化が生じる。心という点で述べるなら、ネツァクでは集団精神であったものがホドで初めて個々の人間の心になるのである。

ネツァクの称号は「勝利」、宇宙チャクラは金星、魔法イメージは「美しい裸の女性」、ミクロコスモスでは腰、殿部、脚が照応する。ネツァクに割り当てられた象徴物は、ランプ、帯、薔薇である。このうち帯と薔薇は伝統的にヴィーナスと結びつけられるものである。またランプについては、四大元素は4つの低次セフィロトと結びついていて、その中でネツァクは「火」と対応していることから分かる。ネツァクに割り当てられた美徳は無我、悪徳は不貞、淫乱である。

ミクロコスモスにおけるネツァクの性質は、それがヴィーナスの天球であることを思い起こすことで理解できる。それは性や性愛を表しているが、カバラにおいて重要なのは性に象徴される二極性である。二極性は「木」の上では、慈悲と峻厳という2本の柱によって表されているが、森羅万象を貫いて流れる原理であり、事実上の顕現の基盤である。実は二極性とは高圧の領域から低圧の領域へと力が流出していくことを意味する。各領域は高圧で流入するエネルギーを受け入れ、低圧の領域へと出力しなければならない。そしてエネルギーは最終的にマルクトにアースされるまで、次々とその形を変えながらさまざまな段階を経ていく。

我々が認識しなければならないのは、ミクロコスモスの「木」に我々自身のエネルギーが上昇、下降する流れがある、ということである。その流れによって霊は心を奮い立たせて情熱を生じ、感情はエーテル体ダブルを形成し、そしてエーテル体ダブルは肉体を形成する。肉体はこの回路のアースなのである。

物質は結晶化した霊であり、霊は揮発した物質である。物質と霊の間に素材の違いは何もない。これこそが錬金術における金属変容についての奥義である。


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