レビューが前後してしまいましたが12月半ばに「ゼロ・グラビティ」を観てきました。
何度も予告編を見ているうちに出演はどうもサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーしか出なさそう、そして監督はアルフォンソ・キュアロン…ということで、よくわからないけどこれは絶対観なくては…!と思っていました。
いやはや、これは想像していた以上にすごい映画。
もちろん映像をご覧になった方はそれだけでもすごいとわかると思いますが、それ以上にすごいのはこのシンプルなストーリーなのに、ここまで惹き込ませることができること。
あらすじを簡単にいえば一行で足りるような話。
だけど、ごく少数の主演者と冴えた演出と壮大な映像で、90分目を釘付けにさせるのだから、これはとんでもないでしょう。
この作品では“音”がとても効果的に使われています。
観客である私たちまでもが登場人物と同じ空間にいるかのような感覚になります。
広い宇宙の中で聞こえるのが自分の呼吸だけだったりすると、自分以外何も頼れるものはなく不安と孤独に押しつぶされそう…そんな主人公の感覚と一体化してしまうようです。
またライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)と同じ視点で見える映像も印象的でした。
吐いた息の水蒸気がヘルメットの内側についたり、また彼女から見た宇宙空間などが映り、彼女がその時どんな気持ちでいるのかがそのまま伝わってくるようでした。
宇宙の中だからこそ、ひとつひとつの感覚が研ぎ澄まされている風にも思えます。
今回は出演者二人のことしか知らなかったのですが、管制官の声でエド・ハリスが出演していたのですね
それはあとで知ったことなのでとても残念でした。
しかしエド・ハリスといえば『アポロ13』を思い出さずにはいられません。
また、あるシーンでサンドラ・ブロックがふわふわとまるで胎児のように身を丸めるところがあります。(←無重力状態)
これはやはり『2001年宇宙の旅』のラストのあれを彷彿とさせます。
キュアロン監督が敬意を込めてやっているのか、ちょっとした遊び心なのかわかりませんが、映画ファンには嬉しいサプライズでした
あれ?!ジョージ・クルーニーのことは?
ネタバレに繋がりそうで…ムニャムニャ
ただ、ジョージ・クルーニーもサンドラ・ブロックほどの出番はないにしろ、ものすごく重要な役どころで素晴らしい見せ場を作ってくれたと言っておきましょう。
それとマット・コワルスキーのキャラクター(ムードメーカーであり、いざという時は冷静沈着な頼れる人)にピッタリなのが良かったです!
今回2Dで観たのですが、ちまたでは“これを3Dで観ないでどうする!”という意見をたくさん聞いたので、お正月になったら3Dで再度観る予定です。
もちろん、なるべく安くつくようにサービスデーを選んで観に行きますとも
そして今度こそエド・ハリスの声を聞き逃さないように…