南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

海と億万長者と憲法九条

2006-10-02 03:10:26 | シンガポール
今日は、シンガポールのイーストコースとパークに行ってきました。
家から車で10分ちょっとで行けてしまうのですが、のんびりした海
沿いの公園なので、気分転換には最適です。

この写真は、イーストコーストパーク内のビーチハットというお店
です。アジアのビーチリゾートによくありそうな雰囲気の店です。
ビールでも飲もうかと思って、空いていた席に座ると、メニューを
持ったお店の人(女性)が来て、笑いながら「あなたは、億万長者
ですか?」と唐突に聞いてくるのです。「違うけど、でもなぜ?」
と聞くと、「店長があの人は億万長者かもしれないと、冗談で言っ
たのです」との答え。

すぐにそのことを電話で下町娘に伝えたら、そのように
思われることだけでもすごいことと言うのです。私の格好はジョギ
ングの服装なので、全然金持ちには見えるわけはない。でもひょっ
として、未来の自分とかが見えていたのかな?あるいは、何かオー
ラのようなものが見えていたりして。そんなんだったらいいですね。

店員の何気ないその一言のおかげで、何だかとてもハッピーな気分
になりました。その億万長者というのは、まさか予言?そんな兆候
はないんだけどなあ。会社のほうも自転車操業だし、個人的に財産
があるわけでもない。家や親戚がお金持ちというわけでもない。

じつは一年ちょっと前は、ひょんなことから億万長者になるための
本とか読んでいたりしたのですね。ロバート・キヨサキの「金持ち
父さん」の本とか、ロバート・アレンの「億万長者入門」(フォレ
スト出版)なんて本を読んでいました。これ以外にも、アメリカで
億万長者になった人のタイプを分析した本とか何冊も読んでいまし
た。

その少し前に、ネットワークマーケティング(マルチレベル・マー
ケティング)に片足を突っ込んでいたので、ネットワークマーケ
ティングで億万長者になれるかもと、淡い夢を持っていたのです。
でもネットワークマーケティングは結局、自分にはしっくりきま
せんでした。売ろうとすれば、人間関係を犠牲にすることになるよ
うな感じになります。そういうのも面倒なのでやめてしまいました。

億万長者の本の中には、ネットワークマーケティングのことも一つ
の手段として登場してきます。でもそれはいろいろある方法の中の
一つの手段なのですね。

億万長者になる人の資質として、いくつか書いてありましたが、
親が大金持ちだとかいう場合、億万長者にはなれないという分析が
ありました。また、「他人を決して騙してはいけない」というよう
なことも書いてありました。この資質だけ見ると、自分はその素質
があると思った記憶があります。

でも私は、お金というものにそんなに執着はありません。億万長者
になりたいわけでもありません。満ち足りた生活をしたいとは思い
ますが、必要以上に巨額の財産を築きたいと思っているわけではない
のですね。物理的な満足よりも、精神的な満足のほうを優先する私
です。

シンガポールに、村上ファンドの村上さんが予定通り住んでいたら、
村上さんがひょっとして週末にふらりとイーストコーストパークに
来てビールでも飲んでいたかもしれない、なんて思うのですね。
村上さんはすごい金儲けをしたんだけど、ああいう人生は送りたく
ないですね。

お金というものは、追い求めるのではなくて、結果としてたまって
いくものであると思っています。という私、いまだにたまっていま
せんが。

この店で、ビールを飲みながら、太田光・中沢新一の『憲法九条を
世界遺産に』(集英社新書)を読んでいたのです。半分くらいまで
読みましたが、すごい面白いです。太田光さんは「爆笑問題」の
コメディアンなのですが、この人めちゃめちゃ頭がいいんですね。

テレビでは、お笑いでふざけた態度なのですが、その裏には実に
緻密な洞察がある。歴史分析などもへたな学者よりもよっぽど本質
をついている気がします。

昔、私は大学時代にシェイクスピアの演劇をやっていて、舞台では
「十二夜」の道化のフェストという役を演じたことがあります。
その時、道化というのはものすごく頭がよくて、すべてを見通して
いるというという話しをよく聞いたのですが、太田光さんを見てい
るとまさにその道化だなという気がします。

ところでディープインパクトが3位だったそうですね。勝てそう
だったのに残念です。

「功名が辻」、秀吉さんが死んでしまいましたね。淀の老人いじめ
はひどすぎますね。昔の恨みを忘れずにいて、ついに復讐を遂げる
という感じですね。ああ、おそろしい、おそろしい。

ではまた。