★うす箋(がみ)に愁ひもつづり夏見舞 飯田蛇笏
★夏痩せに妻の饒舌ひびきけり 白岩三郎
本日の横浜市の最高気温は13時直前の33.7℃。家から150メートルほどのところまで往復しただけで汗が噴き出てきた。
暑中見舞い、私は出したことはないが、ここ数年幾枚か暑中見舞いのハガキを貰うことがある。中には丁寧に封書にて、涼し気な便箋に達筆でつづられた暑中見舞いもあり、字に劣等感を持つ私は恐縮するばかりである。この句の作者の手にした暑中見舞いには「愁い」が綴られていたというのだ。どんな愁いなのだろう。暑中見舞いを書いた本人の身近な愁いか、社会に対する愁いか、俳句ではそこまで明らかにすることはあまりない。しかし一定以上の年齢になるとその区別は無くなってくる。その区別がつかないのが高齢者の「愁い」であることが多い。
そしてこの暑さでもっともイライラするのは、喫茶店や電車の隣りに縄った人のとりとめもなく、そしてメリハリのない饒舌なおしゃべりである。暑さで妻も子供もイライラが募っている。その愚痴に似たおしゃべりを聴き続けるのは確かにしんどい。それに耐えてこその夫であり、父親であると言ったところでなにも解決にはならない。もっとも家族同士のおしゃべり・饒舌は妻や子の専売ではないという。夫のおしゃべり・饒舌に辟易している職場の女性の愚痴にも付き合ったことがある。おしゃべりは女性・子供・年寄りの特技などではない。男のおしゃべりもまた、おおいなる迷惑行為なのである。要するにおしゃべり・饒舌は人の都合・周囲への配慮がなければ迷惑行為である。
さて、横道にそれるが、そして再度強調したいが、このおしゃべり・饒舌は「女性」それも「高齢の女性」の特質とまで言う人がいるけれども、男女を問わず、現役の勤め人諸氏の、特にメリハリのない上司の饒舌・おしゃべりほど嫌なものはない。しかもこれがとても多い。電車や喫茶店で涼もうにもかえってイライラしてしまう。組織の責任者と部下、先輩・後輩の関係の中では、饒舌・おしゃべりとはみずからの責任回避のための言い訳でしかない、と言い換えたくなる。
自らの能力の欠場を部下のせいにし、そして自らの責任回避のようにひたすらしゃべり続ける上司風を吹かすサラリーマンであれば、思わずその部下・後輩に「そんなのが上司・先輩の会社などはやくやめちまわないと、責任取らされてとんでもないことになるよ」と言ってしまいたい衝動を抑えるのに苦労する。そういうことにならないよう、隣りの車両に移動するのか私の回避方法である。
★夏痩せに妻の饒舌ひびきけり 白岩三郎
本日の横浜市の最高気温は13時直前の33.7℃。家から150メートルほどのところまで往復しただけで汗が噴き出てきた。
暑中見舞い、私は出したことはないが、ここ数年幾枚か暑中見舞いのハガキを貰うことがある。中には丁寧に封書にて、涼し気な便箋に達筆でつづられた暑中見舞いもあり、字に劣等感を持つ私は恐縮するばかりである。この句の作者の手にした暑中見舞いには「愁い」が綴られていたというのだ。どんな愁いなのだろう。暑中見舞いを書いた本人の身近な愁いか、社会に対する愁いか、俳句ではそこまで明らかにすることはあまりない。しかし一定以上の年齢になるとその区別は無くなってくる。その区別がつかないのが高齢者の「愁い」であることが多い。
そしてこの暑さでもっともイライラするのは、喫茶店や電車の隣りに縄った人のとりとめもなく、そしてメリハリのない饒舌なおしゃべりである。暑さで妻も子供もイライラが募っている。その愚痴に似たおしゃべりを聴き続けるのは確かにしんどい。それに耐えてこその夫であり、父親であると言ったところでなにも解決にはならない。もっとも家族同士のおしゃべり・饒舌は妻や子の専売ではないという。夫のおしゃべり・饒舌に辟易している職場の女性の愚痴にも付き合ったことがある。おしゃべりは女性・子供・年寄りの特技などではない。男のおしゃべりもまた、おおいなる迷惑行為なのである。要するにおしゃべり・饒舌は人の都合・周囲への配慮がなければ迷惑行為である。
さて、横道にそれるが、そして再度強調したいが、このおしゃべり・饒舌は「女性」それも「高齢の女性」の特質とまで言う人がいるけれども、男女を問わず、現役の勤め人諸氏の、特にメリハリのない上司の饒舌・おしゃべりほど嫌なものはない。しかもこれがとても多い。電車や喫茶店で涼もうにもかえってイライラしてしまう。組織の責任者と部下、先輩・後輩の関係の中では、饒舌・おしゃべりとはみずからの責任回避のための言い訳でしかない、と言い換えたくなる。
自らの能力の欠場を部下のせいにし、そして自らの責任回避のようにひたすらしゃべり続ける上司風を吹かすサラリーマンであれば、思わずその部下・後輩に「そんなのが上司・先輩の会社などはやくやめちまわないと、責任取らされてとんでもないことになるよ」と言ってしまいたい衝動を抑えるのに苦労する。そういうことにならないよう、隣りの車両に移動するのか私の回避方法である。