書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

安倍仲麻呂

2007-06-24 13:57:02 | 思う事
お昼に食事に行ったお店の額に
近代詩文(調和体)風に書いてあった。
内容は、

「西安で買った器に日本の酒を入れて・・・長安で、昔の人は侘しく月を見たのだろう・・・」

みたいな言葉だった。
この、昔の人とは。。。安倍仲麻呂ではないかってその時思った。
違うかも知れないが。

安倍仲麻呂だったとしたら!

安倍仲麻呂は16歳で遣唐使船に乗り、35年後に帰国する事になったが、結局は帰国できずに752年の11月16日の十六夜を見て和歌を詠んだ。

もろこしにて月を見てよみける。
『天の原ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出し月かも』
(解釈)
大空をはるか遠くまで眺めると月が輝いているが、あれは昔奈良の三笠山に出ていた月なのだなあ。

この歌は中国の漢詩に直される。

望郷詩

翹首望長天 神馳奈良辺
三笠山頂上 想又皎月圓

いろいろ調べていたら、私が持っていた富岡鉄斎の図録に鉄斎筆の
『安倍仲麻呂明州望月図』があったから載せてみた。

仲麻呂は日本に帰れない状態だったのだから、どんな思いで月を見上げたのだろうか???



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