谷川俊太郎『こころ』(21)(朝日新聞出版、2013年06月30日発行)
「うつろとからっぽ」はとても「意味」が強い詩である。うつろなこころを「空き家」、からっぽなこころを「草原」にたとえたあとの3連目。
この5行が私にはわからない。「空き家」と「草原」の比喩だったときは、空き家よりも草原がいいなあと思った。谷川は、うつろなこころと空っぽなこころを対比させ、「空っぽ」のほうを肯定しているように見えた。
でも、3連目でわからなくなる。
空虚と空(くう、から)、無と無限。一瞬、無限は永遠に通じるから、無限のこころを谷川は最上位においているのかなと思うけれど・・・無限に続く哀しみ、苦悩なんて言うものもある。それは必ずしも「いいこと」ではないね。
谷川は「伸縮自在」と書いているが、意味・論理というのは、私のことばで言い換えるといい加減なものだ。どうとでも言い換えることができる。意味は固定しない。ことばはひとうの意味になるのではない。だから、意味がうまれたや、それは、うさんくさいもの、詩ではないと思った方がいいと思う。
では、詩は何?
意味にならない「もの」や「こと」なのだと私は思う。
で、意味にならない、という「こと」を起点にすると・・・
うーん、この詩の最後の2行は意味を特定できないから、詩?
私にはよくわからない。
詩集の中では、この詩は「好きではない」部類に入る。
「うつろとからっぽ」はとても「意味」が強い詩である。うつろなこころを「空き家」、からっぽなこころを「草原」にたとえたあとの3連目。
うつろとからっぽ
似ているようで違います
心という入れものは伸縮自在
空虚だったり空だったり
無だったり無限だったり
この5行が私にはわからない。「空き家」と「草原」の比喩だったときは、空き家よりも草原がいいなあと思った。谷川は、うつろなこころと空っぽなこころを対比させ、「空っぽ」のほうを肯定しているように見えた。
でも、3連目でわからなくなる。
空虚と空(くう、から)、無と無限。一瞬、無限は永遠に通じるから、無限のこころを谷川は最上位においているのかなと思うけれど・・・無限に続く哀しみ、苦悩なんて言うものもある。それは必ずしも「いいこと」ではないね。
谷川は「伸縮自在」と書いているが、意味・論理というのは、私のことばで言い換えるといい加減なものだ。どうとでも言い換えることができる。意味は固定しない。ことばはひとうの意味になるのではない。だから、意味がうまれたや、それは、うさんくさいもの、詩ではないと思った方がいいと思う。
では、詩は何?
意味にならない「もの」や「こと」なのだと私は思う。
で、意味にならない、という「こと」を起点にすると・・・
うーん、この詩の最後の2行は意味を特定できないから、詩?
私にはよくわからない。
詩集の中では、この詩は「好きではない」部類に入る。
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