札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

統合失調症に関しての本を読んでます

2020-03-08 23:59:59 | 医療・健康
以前から少しずつではありますが、統合失調症に関する本を読んでます。
当鍼灸院でも、その様な患者さんが来院される事もあります。
精神疾患を患っている事を自ら言ってくださる方もいますが、時にその様な事を言わない方も、けして珍しくありません。
しかし、その患者さんの言動から、統合失調症ではないかと確信する事も、よくあります。
典型的な例としては、明らかな被害妄想を言う事からです。
その様な患者さんに対して、鍼灸治療がうまく行っている時は、被害妄想を言う回数が、初診の頃から比べて、少なくなる気もしてますが、症例がそう多くないので、今後に期待したいです。
被害妄想については、2011年8月8日に少し触れました。
http://blog.livedoor.jp/shinqroom/archives/52384839.html
もちろん言うまでも無く、統合失調症を鍼灸で治して欲しいという事で、来院される訳ではありませんが、統合失調症に対して、それ相応に有効であるには違いないです。
ただ、刺激に敏感な患者さんも多く、その意味からも弱刺激な経絡治療は、特に強刺激な鍼より有効です。
来院のきっかけは、やはり多くの場合、腰痛や肩こりなどが多いです。
が、多かれ少なかれ、不定愁訴的な要素も見られます。
鍼灸治療と不定愁訴については、2月13日に、少し触れました。
http://blog.livedoor.jp/shinqroom/archives/52539140.html
私が通っている教会が、精神科病院のすぐ近くで、教会と病院の関係も永木に渡り、良好な関係であり、そこの病院に通っている患者さん、時に入院されている患者さんも、教会に来られています。
そういう事から、私としても精神障害者の方々との接触もありますし、比較的彼らに対して理解していたつもりでした。
当鍼灸院において、お互い信頼関係が出来ている時は、治療効果も良いです。
しかし、以前私のちょっとした不注意から、その患者さんに不快感を与えてしまい、私としても、その時のショックは今でも引きずっています。
もちろんその患者さんは、今は来院されてません。
二度と同じ失敗をしないためにも、統合失調症に対する知識を、もっと備えておかなければと思い、それに関する本を読み始めたというところです。
という事で、統合失調症に関しての記述を、
https://www.jspn.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=79
から引用しますが、詳しい事は、専門のサイトや書物に譲ります。

統合失調症とは、思考や行動、感情を1つの目的に沿ってまとめていく能力、すなわち統合する能力が長期間にわたって低下し、その経過中にある種の幻覚、妄想、ひどくまとまりのない行動が見られる病態である。能力の低下は多くの場合、うつ病や引きこもり、適応障害などに見られるものと区別しにくいことがあり、確定診断は幻覚、妄想などの症状によって下される。幻覚、妄想は比較的薬物療法に反応するが、その後も、上記の能力低下を改善し社会復帰を促すために長期にわたる治療、支援が必要となる。
ある目的に沿った、一貫した思考や行動をすることは、実は健常者でもあまりできないことがある。とりわけ疲労、ストレス、不安、身体疾患の時などには、こうした統合機能は動揺しやすい。そうした不安定な状態が長引いて経過中に幻覚や妄想が出現し、その鎮静化のために投薬を必要とし、再適応のために心理社会的なリハビリテーションを要する状態が、統合失調症である。確定診断のためには、下記に述べるように幻覚や妄想などの重い状態を手がかりにすることが多い。しかし実際の治療においては、そうした急性状態の続くことはむしろ少ない。多くの患者は、健常者でも経験し得る統合失調という状態のなかで、社会復帰のための努力をしているのが現状である。
統合失調という症状によって最も影響されるのは、対人関係である。複数の人間の話し合う内容が、いったい何を目指しているのか、その場の流れがどうなっているのか、自分はどう振る舞ったらよいのか、ということが分かりにくい。そのために、きちんとした応対ができなかったり、時に的はずれな言動をしたり、後になってひどく疲れたりすることがある。また、ある一連の行動を、自然に、順序立てて行うことが苦手となる。着替えをする時の順番を忘れたり、料理が得意であった人が、その手順を思い出せなくなったりする。
この病気の原因は十分明らかにされておらず、単一の疾患であることにさえ疑いが向けられている。
しかしながら、何らかの遺伝的な脆弱性と環境的な負荷、とくに対人的な緊張が重なって発病に至ることは、ほぼ認められている。とくに再発に関する研究では、家族のなかで、人を批判するような内容を強い口調で言い合うことが、患者の緊張を高め、再発率を上げることが知られている。ただし、親の育て方が悪かったというようなあまりにも単純な説明は、今日では受け入れられない。好発年齢は思春期から20歳代半ばであるが、それ以降の発症も多い。一生の間にこの疾患になる率は、諸外国でも日本でも約1%である。平成11年厚生労働省患者調査によれば、日本全国で約67万人の患者が治療を受けている。
治療の基本は抗精神病薬と、心理社会的なリハビリテーション、ならびに社会復帰のための福祉、地域での支援である。治療薬について言うと、従来は脳内のドーパミン神経系に作用する薬物が用いられてきたが、最近ではセロトニン神経系にも作用する非定型抗精神病薬が導入され、治療効果を高めている。従来の抗精神病薬は、幻覚や妄想、興奮を抑えることはできたが、自発性を高め、考えや感情の筋道をまとめさせることはあまりできなかった。これに対して非定型抗精神病薬は、社会復帰に関わるこうした症状の改善に効果がある。ただし、最も強力とされるclozapineは日本での認可が遅れている。

(↑以上、
https://www.jspn.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=79
からの引用です。)



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