札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

東洋はり医学会創立五十周年記念大会

2009-08-05 05:51:59 | 医療・健康
前回の続きです。
東京でのセミナー、つまり「第19会経絡大学技術講座」の次の日28日は、東洋はり医学会創立五十周年記念大会でした。
国内から300人以上、海外からも30人以上参加という事でした。
札幌支部からは18人中、11人の支部員が参加しました。
まず、9時30分~10時、「記念式典「、10時~11時30分、柳下会長による「記念講演」でした。
もちろん、英語による通訳付きです。
そして、11時45分~12時45分、海外支部員の発表です。
1. Karin Hilsdale Rodes氏(シアトル支部員)による治験発表「過食と不安感」。
15歳で麻薬中毒・アルコール中毒になった、現在19歳の女性に対する治療で、アメリカ社会の現実を見るようでして、今後日本にもこのような社会問題がないとも限らない、そう思わされました。
2. Monika Habicht氏(シドニー支部長)による治験発表「肩の痛み」。
63歳の女性に対する治療でしたが、症状からして「五十肩」のように感じました。
それをなぜ「五十肩」としなかったのかは分かりません。
ちなみに、英語で五十肩の事を「frozen shoulder」と言います。
「凍った肩」とでも訳しましょうか。
また、「肩関節周囲炎」は、「periarthritis scapulo-humerialis」です。
3. Stephen Birch(海外総支部長)による発表「東洋はりリサーチ」。
氏はアメリカ人で東洋はり医学会の海外支部員でもある日本人を妻に持ち、今はオランダに在住しています。
本会初の海外支部であるボストン支部設立に貢献しました。
東洋はり医学会の鍼灸術は弱刺激で、多くの場合接触鍼ですから、それを科学的に証明しようとしてもなかなか認められがたく、おおくの場合「プラシーボ効果」として扱われてしまうという事を、言っておられました。
残念な事です。
ちなみに、氏の日本語は完璧なようですが、今回は氏のおくさんが通訳されてました。
 13時~15時30分、記念祝賀会でした。
数人の来賓の方々も見えられてました。
2009.7.9に書いたように、↓
http://pub.ne.jp/shinqroom/?entry_id=2271634
↑7月5日にお会いした日本経絡治療学界↓
http://www.tjmed.com/
↑会長岡田明三先生も来られていまして、来賓席に伺いして挨拶してきましたが、私の事を覚えていて下さいました。
先生からの祝辞の中で、
「細かいところで違いはあるものの、東洋はり医学会と日本経絡治療学界は親戚のようなもので・・・・」
と言っておられたのが印象的でした。
また、
「このように外国からも来られている人がいるように、欧米に経絡治療を広めたのが東洋はり医学会の業績です・・・」
などとも言っておられました。
一つある来賓の方の祝辞の中で気になった事として、「按摩・鍼・灸は日本では伝統的に盲人が行ってきて・・・・・」などと何度も繰り返していた事でした。
東洋はり医学会は「按摩・マッサージ」の研究会ではないのですから、何度も「按摩・按摩」と言っておられるのには、正直抵抗を感じました。
 このように、「第19回経絡大学技術講座」、そして「東洋はり医学会創立五十周年記念大会」が三日間に渡って行われました。
初代会長故福島弘道先生がよく口にしておられた、「経絡治療を世界の果てまで広めよう」でしたか、このように海外からの参加者がおられるように、本会の業績を鍼灸業界に知らせる良い機会であった事だと、私個人としては思っています。
我々会員としましても、日々の臨床の上で、また、経絡治療の普及啓蒙に勤めなければならないと、改めて心に秘めた次第です。
また、私個人としても、自分としても物足りない内容とは思いつつも、一日目の研究発表の場でそれなりの話が出来た事は、良い経験でした。

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コメント (3)
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