ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 155ページ目 ロワール川巡り② 

2012-08-07 21:09:01 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【155ページ】

テーブル席の丸山と仲間の話題は、スーパーのワイン売場に移っていた。


「最近のスーパーのワイン売場は、魅力がないねえ!」


丸山は嘆きながら言った。


「酸化防止剤無添加のワインばかりになってしまった!最近の傾向は、

料理に合うワインの提案ということで、国別や赤白関係なしにアトランダムに並べている!」

「俺もそんな売場見たことがある。」


丸山の仲間も相槌を打った。


「和食に合うワイン、イタリアンに合うワイン、中華に合うワイン、女子会に合うワイン、ヘルシーワイン

といった具合に並べていた。」


「ワインと料理のマリアージュという言葉がよく使われるが、私はその言葉は嫌いだ!」

「丸山ならどう表現する?」

「ワインと料理のロマンス! このワインはこの料理に合うといった具合に限定しないで、

いろんな料理とロマンスを楽しめばいいのだよ!」



「ソーミュール・ムスーは、初めて飲んだけどおいしいわね?」

「ロワールスパークリングワインと言えばヴーヴレが有名だったが、最近ソーミュール・ムスーの方が

人気がでてきているのです。」


マスターが良子に説明した。


「次はソーミュールの赤ワインです。

ロワールの赤ワインの中でももっともコクがあると言われています。」