ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 153ページ目 ロワール川巡り② 

2012-08-05 21:40:59 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【153ページ】

和音は、スロヴェニアの地場品種ソーヴィニヨナスの白ワインのラベルを見せた。


「マスターは、おしくて、珍しいワインを見つけるので感心するわ!」

「褒めてもらったので、赤ワインで珍しいワインをサービスします!」


マスターは、和音から馴染みのお客にサービスしてあげてと手渡された

シャトー・マルゴー2005年を抜栓し、グラスに注いだ。


「田辺さん、どうぞ!」

「私だけいただいてもいいのかしら?」


和音とマスターは同時にうなずいた。


「では・・・・」


良子は、グラスを手に取り、一口飲んだ。


「とてもおいしいワインだわ! これボルドーワイン?」


マスターは、笑みを浮かべてうなずいた。


「ここに入る前に、店内でおおかみのこどもが映されているのしばらく見ていたの。

今このワインを飲んで、あのおおかみのこどもに似ているとふと思ったわ!」

「おおかみのこどもですか?」

「おおかみのこども?」


 マスターは、どうしておおかみのこどもに例えたか知りたいと思い、

和音は、彼は話題の映画が映されているのを見たのだが、良子さんは何を見たのだろう?と

疑問に思った。