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切子職人の桐山が鯵元を訪れた翌日、プライベートワイン会が開催された。
招待を受けた和音は、鯵元の部屋に通され、彼の切子のワイングラスのコレクション
を眺めていた。
オリンピックの選手がデザインされたペアのワイングラス、星座のペアワイングラス、
海と人魚のペアのワイングラス、日本スミレのペアのワイングラス、那智の滝のペアの
ワイングラス、尾瀬ヶ原の水芭蕉のペアのワイングラス等々・・・・・。
「すばらしい切子のワイングラスですね?」
和音は、それらに魅せられた。
「作者は有名な方ですか?」
「いや、私がすべて独占しているので、彼の作品は世に出回っていないのです。
近い内に個展を開いてあげようと思っているのですよ! 製作者の切子職人の桐山さんには
まだ話していませんが。」
「ぜひそうしてあげてください。」
「ところで和さん、いや失礼和音さん!」
「和さんでいいですよ。和音は言いづらいですから。」
「それでは和さん、今日お願いしているテイスティング対決で私が負けたら、これらのコレクション
中からお好きなペアグラスを持って帰ってください!」
鯵元は、自信を持って言い切った。
「それでは美しい人魚のペアグラスを頂きます。」
「そ、それは・・・・。」
切子職人の桐山が鯵元を訪れた翌日、プライベートワイン会が開催された。
招待を受けた和音は、鯵元の部屋に通され、彼の切子のワイングラスのコレクション
を眺めていた。
オリンピックの選手がデザインされたペアのワイングラス、星座のペアワイングラス、
海と人魚のペアのワイングラス、日本スミレのペアのワイングラス、那智の滝のペアの
ワイングラス、尾瀬ヶ原の水芭蕉のペアのワイングラス等々・・・・・。
「すばらしい切子のワイングラスですね?」
和音は、それらに魅せられた。
「作者は有名な方ですか?」
「いや、私がすべて独占しているので、彼の作品は世に出回っていないのです。
近い内に個展を開いてあげようと思っているのですよ! 製作者の切子職人の桐山さんには
まだ話していませんが。」
「ぜひそうしてあげてください。」
「ところで和さん、いや失礼和音さん!」
「和さんでいいですよ。和音は言いづらいですから。」
「それでは和さん、今日お願いしているテイスティング対決で私が負けたら、これらのコレクション
中からお好きなペアグラスを持って帰ってください!」
鯵元は、自信を持って言い切った。
「それでは美しい人魚のペアグラスを頂きます。」
「そ、それは・・・・。」