大宮喜三郎の腹黒徒然草  下巻

     沖の干潟遥かなれども、磯より潮の満つるが如し

涼を求めて

2024年08月20日 15時16分27秒 | 日記
市内の気温が30度を超える猛暑の日、暑さから逃れ涼しい場所を求めて移動を決意した。エアコンの冷気に頼るのではなく、自然の中で心地よい涼を感じたいと思ったのだ。
      
最初に訪れたのは、菅平高原の入口に位置する唐沢の滝。この滝は高さ15メートル、幅10メートルで、目の前に立つとその迫力に圧倒される。滝壺から吹き上がる冷たい霧が肌に触れるたび、心地よい冷気が体を包み込む。しかし、その涼しさを堪能する間もなく、周囲を見渡すと若者たちで賑わっていた。静かな涼を求めていた私は、残念ながら退却を決意する。
   
次に向かったのは、美ヶ原高原美術館。そこから遊歩道を歩くこと約10分で到達するのが、牛伏山だ。標高2000メートルを超えるこの地は、まさに別世界のような涼しさだ。エアコンの冷たさとは異なり、自然の風がもたらす涼は肌に優しく、心まで冷やしてくれる。風が吹くたびに広がる緑の香りと共に、日々の喧騒を忘れさせるような静寂が広がる。目の前に広がる絶景と心地よい涼しさに、しばし時間を忘れてたたずんでいた。

猛暑の中、自然の涼しさを求めて訪れた二つの場所。それぞれに異なる魅力があり、心と体をリフレッシュさせてくれた。しかし、何よりも感じたのは、自然がもたらす涼しさの素晴らしさだ。エアコンにはない心地よさと、心に残る涼しさを味わうことができた一日だった。

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