一幅の絵でした

　その姿は、一幅(いっぷく)の絵でした。

　ここは、JR篠ノ井線姨捨駅からほど近く、田毎（たごど）の月として有名な、棚田の真ん中です。

　広々と眺望が開け、善光寺平が一望できます。

　そして、これが撤去された三菱・コルト1000F（２ドアバン）です。

　四季の移り変わりと共に表情を変え、草ヒロファンを楽しませてくれました。

　あたしの知る限り、この世で最も美しい草ヒロでした。

　この場所で、溜息をついた草ヒロ好きは、相当な数に成るはずです。

　撤去された跡地は整地されていましたから、今度は水田と成り月を写すのでしょう。

　今年の２月に撮影した写真が、最後の一枚に成ってしまいました。

　この世に、常なるものはなしですネ。


　＊2009/11/11　誤字修正

諸行無常の草ヒロ

　解体屋さんに、見覚えの有る”コルト1000F”が積んで有りました。

　いやーな、予感がしまして・・・。

　取るものも取り敢(あ)えず、現場に向かいました。

　あぁぁ・・・、やっぱり無い（涙）

　あたしの知る限り、この世で最も美しい草ヒロだったんですがねぇ・・・。

　明日、今年の２月末に撮影した最後の写真をＵＰします。

　Ｎ県に住んでいたり探検に来て、この個体を知らない草ヒロ好きは、居ないと思います。

ずくなし

　ずくなし（N県の方言）なもんで、セローに跨ったまま、撮影しました。

　N県の山野には、ワンボックス車の廃車体がたくさん転がっていますが、関心が無いので特別な理由が無い限り撮影したりしません。

　ただ初代ボンゴに限れば、思い入れが有りまして・・・。

　エンブレムから、マツダ初代ボンゴ1000の草ヒロようです。

　ずいぶん長い間、このスタイルのままで販売されたので、1000ｃｃモデルなら、あちこちで草ヒロとして見かけます。
　
　2008年 4月に初代ボンゴトラックは見つけましたが、残念ながら、最初期の800ｃｃモデルにはなかなか出合えません。

　追記

　荷物も積めて、人が８人も乗れるミニバンの元祖が、この初代ボンゴ・コーチだったような気がします。

使いにくそうだなぁ・・・

　農作業中のおじさんに、ドアを開けてもらいました。

　一見、だだのスズキキャリーバンですが・・・。

　ワンボックスとして、今では考えられない後部座席のドアの開き方は、まさにキャリーバン３６０（L30V）ですネ。

　２分割のテールゲートも使いにくそうだなぁ・・・。

　現在の常識だと変ですが、当時の設計者は、ドアの構造をあれこれ考えたんだろうなぁ・・・。　

　草ヒロとしてのコンディションは、サビも少なく運転席のガラスが割れている以外は、とっても程度が良いです。

　追記

　この辺りでは、Ｌ３０Ｖは何台か見かけますが、Ｌ４０Ｖが見当たりません。（棚田のＬ４０Ｖは撮影する前に撤去されました）

草ヒロとマムシ

　遠目には、サニークーペ（B110型）に見えていました。

　近づいて写真を撮っていたら、足元に大きなマムシがとぐろを巻いていまして・・・。

　ギヤャャー・・・！

　一目散に、逃げ出したのは、言うまでもありません。（大汗）

　翌日、車種を特定したくて、同僚のT沢さんに写真を見てもらいました。

　Ｔ沢さんは、「トヨタ・２代目パブリカの後期型（P30型）じゃないかなぁ？」

　あたしは、　「ボンネットのエアースクープがポイントで、ＯＥＭのダイハツ・コンソルテ・クーペだと思うんだけど・・・」

　結局、不人気車だったことで、意見が合いました。

　どなたか、写真から車種のわかる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。

　追記

　この日は、ＯＥＭの不人気車、それを守る大マムシ、更にそれを見に行く草ヒロハンターと、この世のマイノリティーが大集合したようです。（笑）