世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

「区議会議員って何をしているの?」がわかるブログです。議会報告、議員活動、趣味・日常・プライベートもアップ!

議会質問の報告〜ひきこもり支援を謳った「引き出し屋」の問題について

2021年06月21日 | 議会報告

「世田谷区議会第2回定例会」田中優子一般質問

より、ひきこもり支援を謳った「引き出し屋」の

問題について、以下、報告いたします。

(答弁は要点のみとしています)

 

 

私は、これまで、複数回にわたり、ひきこもり

「8050問題」を、議会で取り上げてまいり

ました。

ここ数年、世田谷区でも、中高年を含めた多様

なひきこもり支援に力を入れてきていることは

承知しております。

 

しかしながら、厚労省の調査事業で「全国ひき

こもり家族会連合会(通称:KHJ家族会)」が

毎年家族会に実施している「全国実態アンケート」

によると、2019年度までの数年間で、「支援を

中断したことがある」と回答した人が、家族・

本人共に5割前後、と高い水準となっています。

 

公的支援を信用できなくなった方々の中には、

不登校やひきこもりの自立支援を掲げる民間団

体に頼る方もいます。

しかし、そのような民間団体には、適正な基準

や法的規制がないため、数々のトラブルが発生

しています。

 

特に、ひきこもりの再生を謳った「引き出し屋」

と称するビジネスのトラブルは、大変、深刻で

す。

高額な費用の請求だけでなく、預けた子が放置

され、遺体で見つかったという事件や、職員に

よる性加害事件等々、非人道的なことが起こっ

ている、というのです。

 

まず伺いますが、この「引き出し屋」の問題

について、区はどのように認識しているか、

お答ください。

 

「引き出し屋」については、そういった家族

の不安や「何とかしたい」との思いに乗じ、

本人の自立支援を謳いつつ、支援プログラム

を行わない、対応が説明と異なる、家族に高

額な費用を請求し、本人の意思を考慮せず、

自宅から連れ出し、更には、例えば監禁する

など、本人に深刻な人権侵害を及ぼすといっ

た悪質な例を報道等で承知しております。

 

 

また、このような悪質な民間団体につながら

ないよう、相談者に伝える必要があると思い

ますが、区ではどのように啓発しているか、

お答えください。

 

平成28年度より、10代に重点をおいた

「ティーンズサポート」事業に力を入れ、毎年、

区立中学校全校生徒にリーフレットを配布し、

周知に努めているところです。

また、例年、区立中学校全校を訪問し、事業

周知の協力依頼を行っております。

 

 

さらに、相談に関わる全てのスタッフに、悪質

な被害を周知し、情報共有することが必要だと

考えますが、「引き出し屋」の実態を、現場の

職員は理解しているでしょうか。

相談者が最悪の事態に陥らないよう、民間施設

の利用を検討する相談者がいたら、まず注意喚

起を促していただきたいです。

関係所管それぞれにおける対策について、お答

えください。

 

「引き出し屋」など、ひきこもりの方に関わる

報道や社会の動き、利用者対応における注意喚

起などは、毎朝のミーティング等で施設長より

全職員に伝え、現場での適切な対応を徹底して

おります。

さらに、個別のご相談や、年15回ほど開催し

ているひきこもりの方の家族会・家族セミナー、

地域に出向いての説明会・研修会等の場で

「引き出し屋」について慎重に検討するよう

注意喚起をし、このような事態に陥ることが

いよう、丁寧な説明と防止対策に努めてい

るところでございます。

 

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  田中優子Twitter → https://twitter.com/setagaya_tanaka


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