闘将・西本

　７９年日本シリーズ　近鉄vs広島

　広島１てリードで９回裏近鉄攻撃、ノーアウト満塁。近鉄の日本一を確信したのは、小生だけではない。１アウトのあと、バッターは石渡。西本監督のサインはスクイズ。ピッチャーは江夏。ストラークゾーンを大きく外して投球。空振り。ランナーは飛び出し、三本間に挟まれアウト。２アウト満塁。そして石渡三振。江夏が飛び上がってキャッチャーと抱き合っている光景を今でも覚えている。翌年も同カード。第７戦は鈴木啓示で負けている。
　西本監督は、大毎、阪急、近鉄とパリーグ優勝へ導いている。しかし、ついに日本一になれなかった。悲運の闘将と言われる所以である。その後、近鉄は何度か日本シリーズに出るのだが、ついに日本一になれずオリックスと合併。小生のプロ野球に対する興味も薄れてしまった。
　ネットを観ていたら、西本監督の訃報が掲載されていた。９１歳、天寿を全うされた。

　今、プロ野球は某球団のフロントでドタバタしているようである。近鉄が消滅し、プロ野球に対する興味が薄れてしまったのだが、この一件、さらに薄めてしまっている。