自選句

枯尾花誰とはぐれて咲きそむる
雪柳白いベールをなびかせる
笹の葉の朝露まるでイヤリング
樋口志づ子

柳誌

あっさりと流した話聞きたがる

川柳 席題(虫)

５点　古希すぎて相も変わらず本の虫
山

川柳 穴埋め問題

似合う（場違いの逆）

過疎守る○○でジーンズよく似合う　　　　
似合う服ばかりで困る○○室　　　　　　
私だってスカート穿けばいい○　　　　　　
ぬるま湯の勤めに似合う○背広　　　　　　
作業着の似合うあなたで□□□□□　　　　　
一族のみんな似合っている○服　　　　　　　
浴衣着て又一段と名○たり　　　　　　　

自選句

仏像と対話裸にされている
種蒔いて若いパワーにリレーする
子に残す地図へ確かな羅針盤
花道歌子

宿題 (きびしい)三才

人　はっきりと言うなよやる気なえるから　　　　孝
地　伝統を継いだ稽古に血がにじむ　　　　　　　山
天　年金できしむ背骨に物価高　　　　　　　　　市

川柳 宿題(厳しい) 五客

客　怒声とびピンと空気が引き締まる　　　　山
客　荒波に揉まれた母に紅は無い　　　　　　純
客　待ちわびた春にマスクが手放せず　　　　純
客　就活で将来像が崩れ出す　　　　　　　　孝
客　王座かけ碁盤の底のせめぎあい　　　　　市

長屋の川柳論

似合う（場違いの逆）

ご隠居さん「場違いを詠んだ句があるということは、当然その逆で、よく似合っているよというのを呼んだ句もある。」
八っアン　「熊さんなんか、巡礼の姿が良く似合うよ。」
熊さん　　「そんな姿、見たことないだろう。」
八っアン　「もうすぐみられると思ってね。
巡礼の姿して、頭に三角巾をつけて、棺おけに入っている姿なんか良く似合っていると思うよ。」
熊さん　　「こら、また俺を殺したな。」
ご隠居さん「そんなに喧嘩ばかりしていたのでは、話が進まないよ。
これはまあ大体予想がつくから、穴埋め問題に行くよ。」

自選句

今日こそは言ってるうちに今日も暮れ
ついに来た席譲られて落ち込む日
まだ続く嫁ぐ日願う雛祭り
羽鳥知泉

柳誌

説得を重ねてたまる疲労感