「映像川柳」

「川柳歳時記

昔
いろり端昔話が終わらない
雪深き昔は雪にさからわず
昭和激動話せば昔の人にされ

「雑詠

それ来たと電話が鳴って身構える
　　　　　　　　　　　美和山吹

「川柳歳時記

実る
恋実る人間らしく美しく
柿の実が色付く頃の空が好き
黄金に輝く稲田父の秋

「映像川柳」

「川柳歳時記

乱れ
唇を許してからの乱れ花
乱れ舞う終の美学か彼落葉
鉛筆の乱れ答が見つからぬ

「老いて新鮮」 （松ひさし）

家族は大事


人生の出来事　いや主体的な人の営みです
めでたい結婚があり　やむをえない離婚があります

そんなとき自分の名前をどうするか
姓を変えることについて考えさせられます
名前の変更は社会的にも個人的にも不都合なこと
姓を変えたくないあなたの気持ちはもっともです

家族は大事でも　今は別れたり変動することが多いと言うあなた
だから家族が同じ姓でなくてもよいと言うあなた
名前は姓と名で表わされます
姓の意義や役割をどう思いますか
あなただけのことではありません
子供の姓　兄弟姉妹の姓はどう扱いますか
姓が厄介なものなら　なくしてはどうでしょうか

名前は個人の呼称です　その文字は識別表示でもあります
個人の識別がいよいよ番号でもできるようになるらしい
姓がなくても　いっそ名前が分からなくても大丈夫なのでしょうか
いまだって窓口によっては受付の番号で呼ばれます
家族のことは帳簿に記すようにすればいいでしょう
人も物品と同じというわけです

いやはや
「寝言（ねごと）」

「川柳歳時記

見事
見事とは言えぬ引き際前総理
精進が立派だったと賞貰う
丹精を込めて見事な菊花展

「映像川柳」

「川柳歳時記

舞う
舞わないで詫びたいことがある数多
天災と人災無念雪の舞う
舞い終えて長い鉄路がまだ続く