宅配が細い絆をつなぎとめ
美和山吹
「川柳マガジン」を1年間予約購読したことにより、「川柳手帳」が「川柳マガジン」11月号とともに送られてきた。
見るのは初めてである。
そこには自分の句を書いて整理するようになっている。
早速、「川柳マガジン」11月号に載っている特選句を書いた。
と言っても、その句はすでに8月に特選が分かっていた句であり、喜びも半減である。
最近は体調も悪く、閃かないというか、詠んでもよい句ができないし、できるだけ川柳を詠むのに時間を割かないようにしている。
褒められる老衰
私がこのほど夢の中でいただいた表彰です
あなたは第○回老衰度評価コンクール足の部において
老衰が進み相当の程度に達したと評価されました
ここに老いる身が衰弱する見事な早さを急速老衰賞
として表彰し あわせてメダルを授与します
前年との比較と年齢老慮による実績
歩く歩幅が著しく狭くなった
歩く速さが著しく遅くなった
階段を上る時間が著しく長くなった
ひざの屈伸の回数が著しく少なくなった
片足で立っている時間が著しく短くなった
私は古希を過ぎ身体が急に弱くなった
思うように動けなくてつらい
元気そうで仲間を目にすると寂しくなる
老いぼれていくばかりの私が誉められるなんて
表彰されるとは思ってもみなかったこと
これまで生きてきて初めてのこと
最初にして最後のことでしょう
私の生涯の記念です
悲しんでも身が衰える 嘆いても身が弱る
老い衰えていくことへのいたわりと励ましの表彰
有り難いこと 素直に喜びましょう
世も人も老いもさまざま 誉められた夢から覚めましょう
弱いか強いか 遅いか早いか
きょろきょろ見回し人様と比べても
我が身は我が身です
「寝言」
今日、「川柳マガジン」10月号をパラパラめくっていたら、投稿用紙が挟まっていた。
見ると、投稿したはずの時事川柳が書かれた投稿用紙である。
最近は体調が悪く、良い句も詠めないので、とにかく出すだけ出そうくらいで投稿している。
そのため、封筒に投稿用紙を入れるときにも良くチェックしなかったらしい。
時事川柳は割と選ばれることもあるのに。
別のところへ出そうかと思ったけれど、時事川柳では古くて使いものにならない。