「川柳さいたま」 雑詠

慎重を気取り何でも先送り
年寄りへ香典の茶の切れがない

　　　　　　　　　「川柳さいたま」　　４月号

自選句(テーマ別)

夜(１６句中１６句)

昼は農夜はペン持ち趣味生かす
いい年であったな妻と除夜の鐘
除夜の鐘音は大小唸ってる
近松の筆を憎んで夜具を干す

　　　　　　　　　「全日本柳人写真名鑑」

「柳誌」

置き忘れ眼鏡を探す霞んだ目
　　　　　　　　　　　　美和山吹
「川柳さいたま」　４月号

「川柳さいたま」 雑詠

仏壇に菜花をさして春を待つ
このメニュー何でもありで何も無い
　　　　　　　　　「川柳さいたま」　　４月号

自選句(テーマ別)

夜(１６句中１２句)

真夜中の畳に遊ぶ月明かり
原発は要らない夜は夜でいい
白い雪静かに夜襲かけてくる
除夜の鐘願いは一つ初詣

　　　　　　　　　「全日本柳人写真名鑑」

「川柳さいたま」 雑詠

健康書重ねたままで出番なし
錯覚であって欲しいと結果論


　　　　　　　　　「川柳さいたま」　　４月号

自選句(テーマ別)

夜(１６句中８句)

夜汽車見てそそる私の旅ごころ
夏の夜湯の城囲む風呂仲間
満天の夜空見上げて蹴躓く
東北の酒を夜な夜な支援する

　　　　　　　　　「全日本柳人写真名鑑」

「柳誌」

勝負することもないまま赤パンツ
美和山吹
「川柳さいたま」　４月号

「川柳さいたま」 雑詠

気付かない振りも時には思い遣り
肝心な事言えなくて悔い残る
「川柳さいたま」　　４月号

自選句（テーマ別）

夜(１６句中４句)

牧水と酌み交わしてる秋の夜
夜勤だと思えば気楽眠れぬ夜
寂しいね夜の谺がサビシイヨ
真夜中も外しきれない黒真珠
　　　　　　　　「全日本柳人写真名鑑」