「川柳歳事記」

浴びる
賞賛＊と罵声も浴びてパイオニア
浴びた批判よく噛み締めりゃ糧になる
スポットライト浴びた笑顔もまた虚像
*称賛では？

「川柳歳事記」

アドバイス
アドバイスに叛いてばかり反抗期
父の背を黙ってみせるアドバイス
アドバイス貰ってママに笑み戻る

「川柳歳事記」

哀愁
年老いてピエロの芸も渋くなり
モノクロのドラマ父似の汚れ役
哀調の二胡の奏でる山水画

「川柳歳事記」

連
ひばり党連れあういのち燃える愛
田植え期の疲れ湯治の湯に癒し
金婚譜連れて逃げてと添い遂げる

「老いて新鮮」松ひさし

シルバー・ボーイの詩遊び

高名な作家の小説に　詩を書く少年という題の作品があったな
詩なんぞは感傷的な内向きの世界とか　日陰のものとか
詩は若者には似つかわしいが　今どきはインターネットの世界で忙しい
詩なんぞを相手にする老い人は　悩みがあるからか　悩みがないからか
「戯れ言」（つづく）

「川柳歳事記」

夕焼け
夕映えを取って置きたい絵の具箱
病窓の大夕焼けよ明日手術
震災を知るや知らずや夕焼ける

「川柳歳事記」

やっと
マイホームローン終わるとがたがくる
長かったやっと口蹄疫に幕
待ちに待つ孫が授かる岩田帯

「Web句会」９月

Web句会　９月
ユーモア
法のプロ法の抜け道知っている　　　　　佳作
美和山吹

「川柳歳事記」

痩せる
つれ合いの介護に疲れ食細る
絵空事ばかり地方が痩せていく
教科書が痩せる文化を消すように

「川柳歳事記」

もりもり
産声へもりもり父になる自覚
もりもりと積んで崩れるマニフェスト
もりもりのロボット介護への期待