美和山吹の川柳ブログ***「川柳歳時記」「川柳画」など。***

このブログを始めてから、11年がたちました。
「川柳歳事記」は、良い川柳を読む機会のない人のため載せています。

「誹風柳多留」

2024-06-30 07:16:33 | 解説
芝の戸を出れば四ツ手はついて来る
芝と言えば現在の三田・新橋あたりであろうか。そこの粋な家から出てきた人の行く先は、品川と予想がつく。歩いていくのはしんどい距離である。遊びに行くのだから、見栄も張りたい。そんな心理を読み取ってだろうか、客待ちの町駕籠がついて来る。乗ってくれるのを期待しているからである。
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「川柳歳亊記

2024-06-30 07:15:12 | 川柳マガジン

午睡してもう夜明けかとねぼけ顔
記念日をけろり忘れた午前様
人生の午後から趣味が光り出す
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「川柳歳亊記

2024-06-29 07:16:32 | 川柳マガジン

毛虫でもいつか空飛ぶ夢をみる
赤ちゃんのうぶ毛がフワリ風に揺れ
毛糸玉ころげ夫婦の無言劇

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「川柳歳亊記

2024-06-28 07:27:55 | 川柳マガジン

肩書きを捨ててゆっくり愚に返る
太陽に向かい愚直に生きていく
生涯を懸けて男の愚を磨く
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「誹風柳多留」

2024-06-27 07:08:20 | 解説
夫婦して女郎を買ってはかゞ行き
夫婦で吉原通いを続けたということであろうか。
財産を無くすのには、はかがいったことだろう。子どものいない夫婦と捉えれば納得がいく。
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「川柳歳亊記

2024-06-27 07:07:00 | 川柳マガジン

貧しさに負けぬ勇気をくれた母
名工の人気 竹人形の艶
晩成を信じ気長に時を待ち
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「川柳歳亊記

2024-06-26 07:29:27 | 川柳マガジン

命日の蚊はゆるやかに払われる
蚊の羽音別れ話をかき混ぜる
母のうちわ止まらなかった蚊帳の中

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「誹風柳多留」

2024-06-25 07:18:41 | 解説
道の子を生酔あいしあいし行キ
一杯機嫌の職人だろうか。道端で遊んでいる子どもの頭など撫でたり、気軽に声をかけたりしながら通ったというのである。棟上げか建前の祝い酒かもしれない。愛するには、子どもの機嫌を取ったり、あやしたりするほどの意味もある。
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「川柳歳亊記

2024-06-25 07:17:22 | 川柳マガジン

大根の意地が尻尾に出るおろし
善人になった証しの尾てい骨
昭和史の尻尾が病んだままである

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「川柳歳亊記

2024-06-24 07:08:42 | 川柳マガジン

ゆったりと生きる菩薩の絵を抱いて
渾身の絵筆に神が舞い降りる
ゲルニカにピカソの怒り叩きつけ
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