川柳はうそを詠んでも良いか
八っアン 「川柳は、俳句と違って、人のことを詠めばよいと聞いたんだけれど、人のことなら何を詠んでも言いのかい。」
ご隠居さん「そうだなあ。人のことばかりじゃなくて、動物でも自然でも、擬人化して詠めばよいことになっているから、詠み方によっては何を詠んでも良いというところかな。」
熊さん 「じゃあ、うそを詠んでも言いのかい?」
ご隠居さん「またまた、極端なことを言い出したね。
でも、例えば、熊さんの奥さんを、きれいだと詠んでも、決して悪いということはないよ。」
熊さん 「内のカカアがきれいだって。豚もおだてりゃ、木に登るってところかな。」
ご隠居さん「そうそう、川柳では、題を出して、それについて詠むということがあるけれど、題によっては、まったく自分と関係が無い場合もある。
そんなときに作り事で詠んでも許されるということじゃよ。
大体、題詠というのは、川柳の腕を磨くために詠むものだから、中身がうそか本当かと言うことはそれほど問題にならないね。
まあ、うそというより、フィクションだと考えれば、許されるということだよ。」
八っアン 「じゃあ、カカアを美人に詠んだら、今夜は、お酒のいっぱいにありつけるかな。」