破調はどこまで
熊さん 「破調はどこまで許されるんだい?」
ご隠居さん「川柳の規則は、ほとんど575で詠むことぐらいで、その他は句を高級なものにするとかで、勝手にというか暗黙の取り決めをしているだけで、そのようなことをしたら絶対にダメというものは無い。」
八っアン 「それなら誰でも575くらいは守るんだね。」
ご隠居さん「もともと575と決めたのは、その方が句を読んだときにリズムが良いからであって、上5を6音にしても、許されるというようなことはあるよ。」
熊さん 「ところが、新子さんの句に次のようなのがあったんだけれど。
だからおまえも、と、責めないでおくれ 」
ご隠居さん「そうだね、これは川柳どころか五行歌にもなっていないくらいだね。でも、大家になると、このような破調の句を詠みたがるし、大家の作だと許す習慣があるようだね。」
八っアン 「ということは、誰が詠んだかによって、とんでもない破調でも許されるということかい。」
ご隠居さん「まあ、そんなところだね。だからといって、熊さんや八っアンが真似しても、誰も認めてくれないよ。」