「思秋期」

TYRANNOSAUR　　2010年　　イギリス　　DVD



≪ストーリー≫
妻も亡くなって無職のひとり暮らしジョセフは
お酒を飲んでは不満をまわりに撒き散らす

やつ当たりで飼い犬を殺めて、
自己嫌悪に陥り、やるせない日々を過ごしていた

あるとき、バーにいた若者たちの下卑た会話に怒り、
彼らに暴力をふるう

後に仕返しされて、逃げ込んだ店の主がハンナ

優しく見守る彼女に悪態をつき、
いやみなことを言って去るが、

彼女にもDVの夫との生活の悩みが・・・

・.・*・.・*・.・*・.・*

※ネタバレあります

このカバーとタイトル
中年の男女の出会いと再生ストーリー、って
ハートウォーミングなドラマだと思ってました

ところがです

シリアスで、重くて、不幸

原題の「ティラノサウルス」の意味ですが
ジョセフの妻が肥満症で糖尿病、

彼女が階段を上がる震動が「ティラノサウルス」的、

足を切断したり、目も見えなくなって、亡くなってるんです

何をしてもウマくいかない、飲むしかない、

そんなときハンナに会って、どこか苦労知らずの奥様風に見えて、
またまたイヤミ百倍言うんですよ

ところが彼女にも大きな問題があって、
鬱積していった恐怖感で夫を殺してしまうんです

それを知ったときのジョセフのつらさ

～切ないですね、

刑務所に入ったハンナに面会に行くジョセフ
ここでやっとふたりは安らぎを見つけます



音楽はないんですが、劇中、友人の葬式でひとりがギターを弾きながら歌うんですね
それが何とも良いんです

♪つらいけど明日も生きていかなければ、・・・みたいな


人生って何なんでしょう

酸いも甘いも経験したシニア世代におススメです