酒の三幸

閉店後もこれまで温かく支えてくださったお客様と繋がる場所として、ブログを継続させて頂きます。その後の生活やワイン情報等。

第33回三幸ワイン会のご報告☆

2017-03-21 18:39:32 | ワイン

お待たせいたしました~、先日開催のワイン会のご報告です。

今回は、春をイメージするワイン&お料理と3種のチーズを取り入れながら、盛り沢山なマリアージュを参加者の皆様と楽しみました

2017年3月15日(水) 粕谷Primo Piattoさんにて 午後7時半~

  

まずは、春の訪れをお祝いしてシャンパーニュで乾杯

 

ポール・エラルド・ブラン・ド・ノワール・ブリュット 

春というとロゼのイメージですが、今回は芳醇なブランド・ノワール(黒ブドウのみから造られる白シャンパーニュ)で。

合わせるチーズは、白カビタイプの「サンタンドレ」(写真手前)、日本でも人気のチーズですが、バターのような濃厚なミルクの風味と口溶けのよい触感が魅力です。このような脂肪含量の多いチーズには、泡が口中の脂肪分をスッキリさせてくれる働きでスパークリングワインとの相性がよいです。他にはタンニン分の多い赤ワインでもいいですし、まろやかなコクのある白ワインと合わせるとチーズの味わいをよりふくよかにする効果が得られます。

チーズのアクセントにハチミツとレモン果汁のみで作られたオレンジジャムも添えました、これを付けたチーズと完熟リンゴや蜜のような風味を持つシャンパーニュとの相性もグーツ!でした。

さらに合わせたお料理は、ノルウェーサーモンのマリナータ、サラダ仕立て

春のイメージでピンク色を使用したかったので、サーモンをリクエスト、ブラン・ド・ノワールの黒ブドウのイメージから赤ベリーに通じる風味のフルーツトマトとピクルス、粒マスタードでさっぱりマリネ、その上に安納芋とジャガイモを、イタリアンパセリ、セルフィーユ、スプラウトをトッピングにチーズドレッシングでサラダ仕立てに、ぜーんぶ混ぜていただきましたー!

サーモンマリネの酸味とサラダのボリューム感が、ふくよかなシャンパ―ニュにマリアージュ

次なるワインは、

ドップ・エ・イリオン・ゲヴェルツトラミネール2014

バラの花、ライチ、蜜、スパイスの芳しい香りとそれに伴うボリュームのある果実感が魅力

合わせるチーズは、同じ生産地同士の組み合わせで、アルザス地方のウォッシュタイプ「マンステール」。ウォッシュタイプとは、チーズの表面を薄い塩水や地酒を含ませた塩水で洗いながら熟成させたチーズ、チーズの漬物みたいな。。。ねばねばした表皮と漬物臭のような独特な香りが特徴です。

 チーズの個性的な香りを心地よいワインの香りが穏やかにし、豊かな果実味のやんわり辛口のワインとやや塩味のきいたミルク風味のモチモチ触感のチーズがマリアージュ! 

また、マンステールは、副食材として香辛料の「キャラウェイシード」と相性が良いとされています。これをチーズにのせて、ワインと頂くとスパイシーなゲヴェルツとも馴染みます。

さて、赤ワインの登場です。

ベニート・サントス・メンシア2015 

メンシアは主にスペイン北西部で栽培される優れた赤品種で、赤いベリー、ブラックチエリー、花などの心地よい香りと程よいボリュームの果実味、タンニンは柔らかくなめらか、アフターに白コショーを思わせるニアンス。トータルでエキゾチックな印象のワインです。

エチケットは、ワインの特有な色、強い香り、独特な風味の3つの全てのパワーを表わしています。

このワインとの出会いは、昨年末、スペインワインのセ―ルスプロモーションの仕事でした。このワインをテイスティングして、真っ先にガーリックを使ったお料理に合うのではとひらめき、ペペロンチーノでは、ガーリックの味が口中にいつまでも残ってしまう可能性もあるので、直接ガーリックを用いるのではなく、ガーリックオイルで食材をお任せしてパスタをリクエストしました。

スモークベーコンと季節野菜のタリオリーニ

食材は、春野菜の菜の花、白菜、長ネギ、スモークベーコン使用。

ガーリックオイルのスーッとする余韻が、な、なんとメンシアのアフターと同じで感動

スモークベーコンとも相性良かったですね~

前の白ワイン、ゲヴェルツとメンシアのエキゾチックなムードと東洋的スパイスの要素が共通していて、ゲヴェルツ&パスタもマリアージュ

次なるワインは、

イタリア・トスカーナ州のペポリ・キャンティ・クラシコ2013

ほんとうは、次にご紹介する最後のワインをここに登場させたかったのですが、限定品のため1本しか調達できず、同じ品種構成の代替品として、このキャンティ・クラシコに行きつきました。

かの有名なスーパータスカン「ティニャネッロ」や「ソライヤ」を生み出したトップメーカーのアンティノリ社が手掛けるアイテムで、サンジョヴェーゼ90%に10%のメルロー、シラーのブレンド感が絶妙

サクランボ、ラズベリー、スミレやバニラの香り、ほのかな甘味と酸味のバランスに優れ、アフターに繊細なタンニンと若干のスパイシー感がアクセント!飲み疲れせず、幅広いお料理と相性がよいのが魅力です。

この甘味と酸味のバランスに着目、ハチミツとバルサミコのソースで、葡萄牛(ワインの搾りカスとを混ぜた飼料を食べさせた牛)のソテーを合わせてみました。

ソースとワインの味わいの一体感も素晴らしく、ワインの細やかなタンニンとスパイシー感がお肉にアクセントを与え、しっくり美味しく頂くことができました~

最後のワインは、

イタリア・リグーリア州のイル・ネーロ・リゼルヴァ2012

サンジョヴェーゼ70%とメルロー30%のブレンドワインです。前のペポリ・キャンティ・クラシコよりもメルローの比率が高い分凝縮度もアップ、ふくらみのある丸い舌触りがなんともたまりませーん

オークの大樽で18ヶ月、瓶内で6ヶ月と熟成も長いので、合わせるチーズは、熟成10ヶ月のハードタイプ「ボーフォール・アルパージュ」。アルパージュとは、夏季に高地放牧(主にアルプスで)させた牛のミルクで造ったチーズのこと。放牧牛が高地に自生した高山植物を食べるため、それがミルクに反映され、チーズに独特の風味(ハーブ、花などの)をもたらします。

熟成の長いワインには熟成の長いチーズとの相性が良いです。またチーズの熟成によって生まれるナッツの風味やコクがワインの樽熟成によるオーク香や深みと馴染みます。またチーズの副食材として、ナッツやクルミともよく合います。

デザートは、ミルクチョコレートのテリーヌ

ここで、サプライズ・ワイン、差し入れワインの登場です

参加者様から、越後メルロー12、

柔らかい口当たりとアフターに細やかなタンニンがアクセント! 国産ワインには、ホッとするやさしさがありますよね~

 

息子からのお土産品、フリージングワイン・ベリーA2015

 

フリージングワインとは、果汁を凍結濃縮(果汁を凍結させることにより水分を凍らせ取り除く方法)し、高糖度果汁(32度)で発酵を行い、芳香な香りと凝縮した深みのある極甘口のデザートワインです。マスカットベリーAはタンニンが柔らかいので、ビターチョコでなくても、ミルクチョコレートのテリーヌともマリアージュ!ワイン会開催数日前に頂いたワインで、とてもラッキーでした

今回のワインとチーズをもう一度

 

今回も参加者の皆様と、美味しい楽しい新しい驚き感動を共感できる嬉しく幸せなひとときでした

お寒い中、お忙しい中、また遠方からお越し頂きました皆様に心から御礼申し上げます。

ありがとうございました