斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

kWh=\ キロワットアワー・イズ・マネー

2015-02-27 23:21:04 | 町の行事
<ニセコ町が『消滅』しないために何をすべきか> という
少しショッキングな題名の講演会が2月24日ニセコ町主催で開かれました。
これはニセコ町町名改正50周年記念・環境講演会で講師はドイツ
フライブルク在住の環境ジャーナリスト村上敦さん。翌25日も
「環境・エネルギーの観点から持続可能な自治体づくり」と題して
職員研修会が開かれ、一般公開もあり両日共に出席しました。

このタイトル【kWh=\ キロワットアワ-・イズ・マネー】
は村上さんが2014年9月に出版した本の題名です。副題に
~エネルギー価値の創造で人口減少を生き抜く~とあります。
ニセコ町のような人口5,000人弱の自治体が人口減少社会で生き残るには
『地域から逃げて行くお金を堰き止め、地域において持続可能な
経済価値を創出する』自活・自立する地域社会にならなければ生き残れない
ということです。
昨年12月議会定例会で私が<自治体からの電力自由化の推進について>
一般質問した内容と重なるところがありました。
ニセコ町について実に詳細に渡ってデーターを集め検証された内容で
興味深く参考になる講演・研修会でした。


長谷川健一さん講演会

2015-02-20 11:49:46 | 原発問題
去る2月15日ニセコ町民センターで飯館村酪農家の長谷川健一さんの
講演会が開かれ、3.11後の福島の現実を語っていただきました。
天候が心配されましたが、何とか無事飛行機も到着し、ニセコ町が
講演会の最初のスタートを切りました。
これから北海道7か所で講演活動をされる予定です。
お陰さまで参加者は80名を超える盛況ぶりでした。

2年半前に飯館村を訪れましたが、町は何一つ地震による被害らしきものは
見られず、ただ五感では全く何も感じない放射能によって汚染され、
人の姿は見られませんでした。人も動物も見られず、し~んと静まり返った村は
不気味な印象でした。
視察に同行した人たちが持参した放射線測定器と飯館村役場前に設置されている
モニタリングポストとの数値が、ほぼ同じ場所なのになんと10倍も違っているのに
驚きました。桁が一桁違うのです。持参した測定器が7.987マイクロシーベルトから
それ以上を指しているのに、モニタリングポストは0.64マイクロシーベルトを
指しているのです。そのわけは、モニタリングポストの設置場所には特別な工夫が
されていると後で教えてもらいました。モニタリングポストが置かれている下には
放射能を遮断するものが敷かれているそうです。放射線を遮断する鉛とか・・・が。

村民は原発事故の情報がさっぱり入らない中、事故直後から次々とやって来る
専門家の人たちの意見や国の方針に翻弄されつづけた挙句、結局帰宅困難区域
になってしまいました。

3.11後の飯館村の様子と現在の住民の割り切れない、葛藤の気持ちがお話の中に滲みでて
いるように感じました。長谷川さんが全国を歩き回って講演活動をつづける目的は、
被災者の一人としてそしてそこの住民たちを代表してこの気持ちを伝えつづけることが、
「原発さえなければ」という遺言を残して自死した酪農家、菅野重清さんの意志を受け
継ぐことであり、それが使命と考えているのだと思いました。