さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんの気分の急変には戸惑っちゃいますし、対応も出来ません

2020-04-25 23:58:39 | 気分や思い
さっちゃんの気分は時々刻々コロコロと変わります。
ほとんどの時間をさっちゃんは僕と過ごしていますから、その気分が向かう相手は僕。
静かで精神的凪のとき、ケラケラと笑いがこぼれるような快活なとき、
恋人か赤子かのように甘えすり寄ってくるとき、ドヨ~ンと心も体も重そうなとき、
ひとりグチグチと不平不満をかこつとき、そして、僕に対し怒り狂ったようにぶつかってくるとき。


今日も、この最後の気分―—僕に対し怒り狂ったようにぶつかってくる――に前ぶれなく変わってしまいました。
夕方、多摩川土手のいつもの散歩コースから帰って来て、僕は夕食の準備を始めました。
さっちゃんは布団の中に横になっていたり起き上がったりを繰り返していました。
テレビのニュースがトランプ大統領の消毒薬に関するおバカな発言を報道していましたから、僕は台所からテレビの前に行ったんです。
その前からも僕に対する文句をブツブツとは言い始めていたんですが、この時はさっちゃん、酷い行動に出ました。

テレビのリモコンで僕の頭をぶったんです!
さっちゃんの力ですからたいして痛くはないんですが、これにはさすがの僕もムッ!
大きな声で「なんで頭を叩くの!」って、さっちゃんを強く叱りつけたんです。
さっちゃんの手からリモコンを取って、元の位置に戻します。
さっちゃんはあまり抵抗はせずに、なにやらブツブツは言い続けていました。
僕がさっちゃんを布団の方へ押して、ダイニングから締め出そうとしたもんですから、さっちゃんは反発して僕を押し返します。
そうされると僕は力を入れることが出来ませんから、押し合いっこはすぐに終了。
力での争いになると、絶対的に僕が不利ですね。
力では負けないことは分かっているので、さっちゃんも力で来たら僕が引かざるを得ません。

台所へ戻って夕食作りを続けていたら、さっちゃんが近づいて来て、白色の発泡スチロールトレイを溜めている袋を揺らし始めました。
トレイ同士が擦れる音がします。
袋から納豆のトレイが落ち、さっちゃんはそれを拾って僕に投げつけました。
いつかもっと危険なものを投げつけられるのではと、想像することはありますが、さっちゃんは計算してトレイを投げつけたんでしょうか?
もちろん、このトレイに関するさっちゃんの一連の行動に対しては、僕はまったく無視し続けました。
この程度のことで怒っていては身が持ちません。

でも、この時の無視をきっかけに、さっちゃんの僕への言葉攻撃を完全無視し続けることに。
さっちゃんが何を言っているのかは本当にぜんぜん分からないんです。
ただ雰囲気的に想像すると、どうも次のようなことを話しているようなんです。
「あなたは全然何もしないわね」
「夕食も食べるばっかりでいっさい作ったりはしない」
「掃除も洗濯もしてくれない。片付けもしなくて、散らかしっぱなし」

まあ半分は僕自身の反省後悔があって、そのように聞こえるのかもしれませんがね。

さっちゃんが元気でしっかり者だったころ、僕が何もしなかったわけではありません。
僕の親父に比べると、10倍も100倍も家事をしていたと思います。
親父は鼻をかんで丸めた鼻紙を屑籠へポ~ンと放り、入らなければ拾わせるような人でしたから。
親父の代理として弁解しておくと、亭主関白は母への甘えで、実際は恐妻家を自認していて、母に頭が上がらない部分も多かったようですね。

僕の親父のことはさておき、さっちゃんの言葉攻撃を無視し続けることへの僕の疑問もなくはありません。
もちろん、言い返したりはしませんが、ちゃんと聞いているよと、相槌を打ったり、
さっちゃんの顔を見てあげたりくらいはした方がいいのかな、などとは思いますね。

完全無視する僕に無意味さを感じたのか、さっちゃんは自分から布団の中に潜りこんでしまいました。
その後、さっちゃんはずうっと布団から出て来ません。
夕食の準備が出来て、「出来たから一緒に食べよ」と声をかけても、起きて来ません。
結局、さっちゃんは今晩の夕食は食べずに、そのまま寝てしまいました。
今晩のメインディッシュはビーフシチューでした。
明日の晩には絶対に味わってもらおうと思います。
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