さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

我が家の大洪水が階下にも被害をもたらしてしまいました

2020-08-14 23:53:47 | 今日のビックリ
ちょうど2ヶ月前の6月14日にもまったく同じ事件が起き、ブログに書いています。
今日はその時とは比べ物にならないほど大変なことになってしまいました。
前回、「今日のビックリ」というカテゴリーに分類していましたから今回も同じカテゴリーにしましたけれど、本来なら「大変なこと」にしたかったんです。
ビックリするだけでは収まらずに大変な事態になってしまいましたから。


さっちゃんは半日のデイサービスから機嫌よく戻って来ました。
それから僕はお昼ご飯を食べ、録画してあるTV番組を観、新聞を読んだりしました。
さっちゃんはと言うと、そんな僕の邪魔ばかりするので、僕とは冷ややかな雰囲気に。
そのせいだかは分かりませんが、洗面所に行って、鏡に映っている自分の姿に対して、いろいろと話しかけているんです。
何を喋っているかは分かりませんから、鏡の中のさっちゃんを自分だと分かっているのか、誰か自分とは別の人がそこに居ると思っているのか分かりません。

僕は布団の上でゴロンと横になって新聞を読み終わったところでした。
ちょっとうつらうつらしていたのかもしれません
目が覚め、洗面所に居るさっちゃんの様子を見に行こうとしました。
鏡に向かってどんな様子で喋りかけているんだろうと興味があったからです。

ダイニングから洗面所に向かうドアを開けて2、3歩。
すぐに気付きました。
足元のフローリングがビシャビシャ、そんな程度ではなく水が溜まっています。
すぐに洗面台の蛇口を閉めます。
そこにいたさっちゃんは足元の水溜りのことなど感じていないかのよう。

僕は狂ったような大声を上げて「何で水を出しっ放しにするの! こんなに溢れ出して大変だよ!」と、さっちゃんに向かって叫びます。
さっちゃんは怒られる理由も分からず、ダイニングへ行こうとするので、僕は腕を掴んで強く引き戻しました。
さっちゃんは水で足を滑らせて、スッテ~ンと転んで、お尻や背中や後頭部を床にぶつけそうになりました。
まだ僕がさっちゃんの腕を掴んだままでしたから転ばずに済みましたけれど、転んでいたら大変でした。
僕は「あ~あ、なんでもう! どうする!」、思いつく限りの言葉をとにかく大声で叫びまくります。


悪態をついてるわけでも、癇癪を起してるわけでも、さっちゃんに対して本当に怒ってるわけでもありません。
それらが無意味なことは重々承知していますから・・・・
ただ、何か叫んで自分の気持ちのどこかを発散しないとどうしようもないのです。
それからしばらくは、何でもかんでも叫びまくってる僕でした。

それでも、ただ叫びまくっているだけではありません。
今すべきことを冷静に判断して、作業に取り掛かっている自分がいます。
まずはさっちゃんをダイニングへ追いやります。
そばにいるとただただ邪魔なだけですから。
ダイニングとの間のドアをさっちゃんでは開けられなくしておきました。
さっちゃんはドアを開けようとして、しつこくずうっとドアを動かし続けていました。
そして、ブツブツとドアが開かない文句(多分)を言い続けていました。

床に置いてある幾つかのものを別の場所に移動させます。
洗面所にふたつある足拭きマットにたっぷりと水を吸わせて、お風呂場へ放っておきます。
雑巾(元タオル)とタオル1枚で床の水を吸い取り、絞って、また吸い取ります。
それを何十度となく繰り返しました。
やっと、水が溜まった床が濡れた床と言えるほどになって来ました。
2ヶ月前と比べると、水が広がった範囲は2倍に広がっていました。
水位は計ったわけではありませんが、前回は床に水を撒いた感じでしたが、今回は確かに水が溜まっていましたね。

洗面台から溢れた水は洗面台下の置き場のスペースも濡らしていました。
そこに入っていたものも全部出しました。
予備の便座カバー2つはビッショリ濡れていました。
置き場下には床との狭い隙間があるのですが、恐らくそこも随分濡れていることでしょう。
でも、狭すぎてどうすればいいのか分かりません。
新聞紙を折り畳んでその隙間に入れました。
引き出すと新聞紙がビッショリ。
それを何回か繰り返しました。
でも、まだ濡れてるだろうなぁ。
玄関に流れ落ちた水は箒で掃いて、玄関の外に流し出しました。

いちばん心配なのは、階下の部屋への影響です。
階下に水漏れがあると、大変です。
その点は常に気になっていて、洗濯機と繋がっている蛇口は洗濯機を使っていない時には必ず閉めています。
ホースの劣化でいつか必ず蛇口からホースが外れる時が来ると予想しているからです。
地震で洗濯機が倒れて、引っ張られたホースが蛇口から外れるかもしれません。
そんな時に、蛇口が開いていたら水が床に流れ出します。

4時ころだったでしょうか?
玄関のすぐ外で呼ぶ声がします。
予期していた出来事が起きたようです。
外に居たのは階下に住む90歳のお婆さんでした。
二言三言、言葉を交わし、お互いの状況を理解し合いました。

加害者側の僕は被害者側の階下を見せてもらうことになりました。
真下の部屋なので間取りは我が家と同じです。
部屋に入ると、引っ越しするので荷物のほとんどを送り出してしまったような部屋の様子でした。
お婆さんは「いつ死んでも可笑しくないから、持ち物をどんどん減らしてるのよ」と言います。
早速、水漏れの現場を見せてもらいました。
台所の蛍光灯の脇からポタポタと切れ目なく水滴が滴り落ちています。
洗面台からは直線距離で3メートルほど離れています。
床と天井の間の空間はどうなっているのでしょうね。

お婆さんは腰が少し曲がっていて、痛くもあるようで、僕に「床を拭いて」と頼みます。
落ちて来る水滴の量に比べると、濡れている床は狭く、水量は少なく感じました。
天井から水が漏れ落ち始めてすぐに僕のところへ来たんでしょうか?
水漏れはその1箇所からだけなので、水受けにゴミ箱を置くことにしました。
昔の漫画みたいですね。

とにかくお婆さんには平謝りに謝りました。
修理等が発生したらこちらで支払いしますとも、言っておきました。
階下のお婆さんからすると、とんだ災難ですよね。

部屋に戻って来ると、ダイニングとのドアはまだ閉まったままで、さっちゃんは中に居ました。
さっちゃんはもう何が起きたのか(さっちゃんが何をしでかしたのか)、すっかり忘れているはずです。
僕に取り残された不安感だけがあったんでしょうね。
僕の顔を見ると、ほっとした表情に変わりました。
僕は当初、大きな声で叫びまくり、さっちゃんに対しても怒りましたが、さっちゃんを責めても何の意味もないことは分かっていました。
さっちゃんは何も悪くはないのです。
階下で受けた思いを発散、解消するためにまたしても大きな声を発しましたが、さっちゃんに向かって叫んだわけではありません。
この理不尽さや不条理さをどこかで理性的に解釈し直して自分自身で納得しなければなりません。
そのために大声を出して叫び、怒るんです。

僕は3度目が起きないための方策を考えることにしました。
最初に考えたのは、蛇口から出る水の量を減らすことです。
蛇口を数回ひねると、小さな洗面台がすぐ満杯になって溢れ出します。
蛇口から勢いよく飛び出て来る水がちょうど洗面台の底の落ち口にぶつかっているのも水が溜まり易くなる原因のひとつだと思います。
水が溢れないように途中から流れ出るように小さな窓のような流れ口がありますが、
そこから流れ出た水は洗面台の落ち口のすぐ下の脇に出て来る構造になっているので、
落ち口に栓をした場合は大丈夫ですが、栓をしていない場合には意味を成しません。
ですから、流れ出る水の量を圧倒的に少なくしないと、洗面台から溢れ出ることは避けようがないようです。
玄関外の水道の栓を見てみましたが、水道屋さんに聞かないと分かりそうにありませんでした。
栓を閉めてみたりしたのですが、出る水の量は変わりませんでした。

次に考えた対策は蛇口を動かなくしたり、分からなくしたりすること。
ふたつある蛇口のうち、お湯が出る方は水量が少ないので溢れることはないでしょう。
水だけが出る蛇口だけに細工を施せばいいのです。
動かなくするにはけっこうな工作が必要になります。
今すぐにどうこう出来るものではありません。
それで僕が考えたのは蛇口を隠して分からなくすること。
水の蛇口が分からなかったら、お湯の蛇口を捻るでしょう。
蛇口のサイズの小さなプラスチックボトルを切り取って、丸い蛇口に被せたんです。
蛇口が見えなくなりましたし、ボトルごと回そうとすると、空回りするだけなんです。
小さな子供にもバレルような小細工ですけど、さっちゃんにはある程度の効果が期待できるんではと思いますね。

階下のお婆さんの部屋に関してだけは心配ですけれど、我が家で起きたこと自体は笑って済まそうと思っています。
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