さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんは訳の分かんないことばかりします

2020-04-16 23:50:24 | 今日のビックリ
さっちゃんと一日中一緒にいると大変なこと、面倒なこと、困っちゃうこと、イラッとすること、そんなことだらけ。
今日もいろんなことがありました。
そんな中のごく一部、訳分かんない行動の幾つかを書いておこうと思います。

夕方のこと、僕は夕食の準備をし始めました。
さっちゃんも僕のいる台所へ必ずやって来ます。
ただ僕のやることを黙って見ているだけならいいんですが、好奇心なのか、手伝ってくれるつもりなのか、何かと手を出します。
それが僕にとっては実に邪魔なことばかり。
あまり怒ったり制止したりはしないでおこうと、心掛けてはいるんですが、気にはなるし、イラッともするし。

今日は、まだ洗っていない水に浸けてあった食器をさっちゃんが洗ってくれようとしていました。
さっちゃんは洗っているつもりなんでしょうが、浸けてある食器を手でチャプチャプと撫でた程度。
皿を1枚と小鉢をひとつ、今度はそれをどこかに仕舞おうとしているのでしょう、手に持って運ぼうとしています。
それを奪い取ったりすると、さっちゃんは酷く怒りだします。
僕も学習済みですから、そんなことはしません。
さっちゃんのするがまま。

僕はさっちゃんがその皿と小鉢をどこへ持って行くのか気になるというか、注視せざるをえません。
どこか見つかりそうもない場所に置いたり、それこそゴミ屑籠に入れたりするかもしれません。
数日前にはグラスをゴミ屑籠に捨てられていましたからね。
寝室の背の低いタンスの上に置いたようです。
少し時間が経って、さっちゃんが食器のことを忘れたころに取り返しました。

今晩は夕食のときにさっちゃんは布団から出て来ませんでした。
2度ほど「ご飯だよ、食べよう」と起こしに行ったんですが、半身は起こしても、食卓までは来ませんでした。
珍しいことです。
無理やり連れてくるわけにもいきませんから、僕一人だけで寂しく、でも気楽に食事しました。
僕が食べ終わったころ、さっちゃんは出て来て、食べ始めました。

そして、食べ終わって、スープカップとご飯茶碗を重ねて持って、どこかへ行こうとします。
食器を下ろしてくれるんだな、と思った僕は台所を指差して「そっちへ置いといてね」と言います。
でも、さっちゃんは食器ふたつを持ってうろちょろ。
僕にはさっちゃんが何をしようとしているのか、さっぱり分かりません。
さっちゃんの手からその食器を受け取ろうとすると(奪おうとじゃあありません)、渡さないぞといった強い意志を見せます。
これはもうさっちゃんのしたいように放っておくしかありません。
しばらく食器を持って歩き回った末に、水屋の前に置き、困った事態にはならなくて済みました。

本日最後の訳分かんないこと、それはいったん寝たさっちゃんが夜の10時過ぎに起き出して来た時のこと。
僕は良いチャンスだと、さっちゃんを洗面所に連れて行き、歯磨きをしようと思いました。
上の入れ歯を運良く外すことが出来、歯ブラシで軽く、本当に軽く歯を磨き始めました。
下顎は磨かせてくれたのですが、上顎に移ると、磨かせてくれません。
こうなると、磨くのは無理ですから、僕はすぐに諦めます。

口の中を漱いでもらおうと、洗面所のコップに水を入れてさっちゃんに渡します。
「グジュグジュ、ペッってやんな」
さっちゃんは一度だけグジュグジュペッとやってくれました。
「もう一回やんな」と僕が言っても、さっちゃんがやってくれる様子はありません。
まあ1回はやったんだからいいいか、と僕はまだたくさん水の入ったコップをさっちゃんの手から受け取ろうとしました。
すると、何故なんでしょう? さっちゃんはそれを渡してくれません。
そのまま持ってダイニングの方へ行こうとします。
僕はさっちゃんの腕を軽く触って、行かないように止めるんですが、聞いてはくれません。
僕もしばらくは何とかその水の入ったコップをさっちゃんの手から取ろうとしたんですが、無理でした。
水がたっぷり入ってますから、強引に奪おうとしたら、確実に水がこぼれて飛び散ってしまいます。

これもさっちゃんがどうするのかを見守るしかなさそうです。
さっちゃんは僕のそばで、何やら僕への文句をブツブツと言いつのっています。
僕はちょうど新聞を読んでいましたから、テーブルには新聞が広げられていました。
さっちゃんはコップを新聞の上に置こうとしたり、新聞の上でふらふらと動かしています。
あっ!
新聞に水をばら撒こうとしたわけではないと思いますが、結果的にはそうなってしまいました。
全部をこぼしてしまう前に、そのコップを僕がさっちゃんの手から奪いましたから、半分ほどこぼれたでしょうか。
新聞はびしょ濡れになってしまいました。

僕は残っている水を台所の流しに捨て、テーブルに戻って来るなり、両手の平をテーブルにバ~~ン! と叩きつけました。
すると、すぐにさっちゃんが僕の背中をバ~~ン! と叩きます。
全然痛くはないのですが、僕はさっちゃんに「なんで叩くの!」と叱りつけます。
さっちゃんも負けじと僕の非をあげつらってるような感じで喋っています。
僕は内心では、水の入ったコップ事件が読み終わった新聞を濡らした程度で終わって良かったとホッとしています。

でも、怒りたい気分もあるんです。
これは多分、僕自身のストレスのはけ口を求めての行為なんでしょうね。
さっちゃんには悪いなぁとは思いつつも、この程度のストレス発散はしないと、僕自身の身が持ちません。

続けて僕は部屋の灯りを全部消して、何も見えない中、さっちゃんから離れた場所に座り込みました。
僕はもちろん静かですが、さっちゃんも静かにしています。
椅子に座ったままのようです。
どれくらい経ったのか、小さな足音がほんの少しだけ聞こえてきます。
さっちゃんが歩いているのかもしれません。
さっちゃんが電気を点けると思っていたのですが、そこまで思い付かなかったようです。
30分くらいは経ったのでしょうか? あんまり続けると、さっちゃんが可哀想ですから僕は立ち上がって灯りを点けました。
さっちゃんも僕も相手への怒りとかは収まってしまったようですね。

こんな風に訳が分かんないことをされると(僕もしちゃってますけど)、
気にはなるし心配だし、叱りつけたくもなるし、とにかくストレスが溜まります。
毎日毎日、日常茶飯でこんなことが起こっています。
もちろん、訳分かんないパターン以外のストレスが溜まるさっちゃんの言動も他にいっぱいあります。
僕も昔と比べたら随分抵抗力をつけたとは思いますけれど、NOストレスは到底無理でしょうね。
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