さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

GW後半、山仲間が計画してくれて、僕とさっちゃんは尾瀬を歩いて来ました

2018-05-07 22:20:49 | 山登り
5月4~6日、僕とさっちゃんは尾瀬を歩いて来ました。
僕が所属するYYDのSS木さんがさっちゃんも歩けるような計画を立ててくれたのです。

今年の尾瀬に雪が少ないことは分かっていました。
でも、想像以上に少なくて、予定していた景鶴山は登れませんでした。
雪が積もっている時だけに登れる山ですから、雪が消えていると無理なのです。
その代わりに、鳩待峠~尾瀬ヶ原~尾瀬沼~大清水という、尾瀬のメインルートを歩くことが出来ました。
40年ほど昔、僕が初めて尾瀬を歩いた時以来のコースです。

SS木さんはテントも背負ってくれましたから、重量は20kg以上。
僕は18kgくらいでさっちゃんは5kgほど。
「重荷を背負うトレーニングだから」と、SS木さんは分担を譲りません。
感謝です。

さっちゃんも数年ぶりのGWの尾瀬。
3日間通じて、笑顔を絶やさずに歩き続けました。
濡れた木道では何回も何回も尻もちをついたり、
踏み抜きやすい薄い雪のある箇所では、SS木さんの「気を付けて」のアドバイスにもかかわらず、
引き込まれるようにズボッと落ちること数知れず・・・・
でも、笑って楽しんでました。

テントを張るときには手伝ってくれようとします。
「じゃあ、この紐をここから出してね」と頼むと、
別の紐をなにやら手にしてどうしていいか分からない様子。
「それじゃなくてね、この紐をね、こうしてね、この穴からね引き出すんだよ」
と、結局僕がやってしまいます。

テントを撤収し、僕自身の荷物をザックにパッキングする際は、
「これはどうするの?」と僕の雨具を手にして持ってきて聞きます。
「あっ! それはね、元の場所に置いといて」と、答えます。
パッキングするにも順番がありますから、僕の頭の中で「何はどこに置いてある」と分かっていないと、予定が狂ってしまうんです。
置いてあったはずの場所にないと、また探さないといけませんから。
続けて、さっちゃん「これどうするの?」と僕のシュラフカバーを手にして聞きます。
「あっ! それはね・・・・」
何回もそんなことを繰り返します。

二泊目のテントの中では、脚やお尻や腰が「痛い痛い」ときつそうでした。
眠くて眠くてシュラフにも入らずに寝てしまおうとします。
無理やりにでもシュラフの中に入れないと、雪の残っている尾瀬の夜の寒さには耐えられません。
ちょっと力づくになってしまいましたが、強引にシュラフに入れてしまいました。
そんなでしたが、翌朝はケロッとしてます。
(でも、家に帰った翌日も腰やお尻中心に痛がってますから、いつもの登山の何倍もダメージがあるみたい)

SS木さんは本当にさっちゃんに対して尽くしてくれます。
認知症患者に対する接し方がきちんと出来ていて、さっちゃんも心を開いているようです。
SS木さんがいてくれたので、トイレも安心でした。
下山後の入浴も安心してお願いできました。
SS木さんがいなければ、下山後の入浴もなかったでしょうね。
さっちゃん、お風呂でもやらかしたようです。
石鹸で泡だらけにした手拭いをSS木さんがさっちゃんに渡したら、
さっちゃん、その手拭いをお湯につけてしまったそう。
通常のカランと、シャワーが出るのと、どっちがどっちか覚えられず、
とりわけ、間違えてシャワーを出してびっくりすることが多かったよう。

そんなこんなが笑い話として楽しめるのも、SS木さんがいてくれたから。
本当に有り難いことです。


▲今年の尾瀬ヶ原は超・異常! この時季、尾瀬ヶ原全体がまだ深い雪に覆われているのが普通なのに、雪が融けてミズバショウが咲いています! 歩き人はさっちゃん。


▲二日目は尾瀬ヶ原の見晴から尾瀬沼に向かいました。途中の美しい湿原(と言っても雪で覆われて真っ白ですけど)に到着しました。


尾瀬沼の湖畔を歩きます。本来なら尾瀬沼も雪で覆われて真っ白のはず。尾瀬沼の上を歩けるはずなんです。でも、今年は水面が見えていますね。左がSS木さん、右がさっちゃん。


▲尾瀬沼のキャンプ場は立派な木の台でした。平らですし、暖かい。さっちゃんがテントに入ろうとしています。


▲着いた日には見ることが出来なかった逆さ燧ヶ岳を翌朝には望むことが出来ました。風のない朝だったからです。


三平峠への最後の急登を行くSS木さんとさっちゃん。
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