さっちゃんの気分はどこでどう変わってしまうのか、まったく見当もつきません。
僕に纏わり付くのはいつものことですし、喋りかけ続ける言葉に途中から不穏な空気、文句や不満の感情が混ざるのも日常です。
気分が転換してしまう理由があると思うのですが、それが僕にはさっぱり分からないんです。
今日も昼前からそんな不穏な感じに移行しつつありました。
新聞を読んでいる僕に、何やらかにやら喋りかけ続けます。
無視し続けると怒りますから、少しはさっちゃんの方を向いたり「うんうん」と返事をしなければなりません。
だんだんとエスカレートしてきて、新聞に集中できないほどに、僕に干渉してくるようになりました。
僕は新聞を持って、ベランダに逃げます。
さっちゃんは窓から僕を睨むように見続けています。
僕はちょっと移動してさっちゃんから見づらい場所へ移動します。
さっちゃんも隣りの部屋の窓へ来て、僕を見ています。
さすがに疲れたのか、さっちゃんがダイニングへ引っ込みました。
僕も寝室に入り、ソファの椅子で新聞を読みます。
さっちゃんは今度は玄関へ行きました。
玄関ドアのカギをガチャガチャさせています。
チェーンも掛けていますから、さっちゃんには開けられません。
ダイニングに戻ったり、ちょっとうろうろしてまた、さっちゃんは玄関ドアをガチャガチャさせていました。
ちょっとの時間が経過して、僕は部屋の中で何の物音もしないので、さっちゃんは何をしてるんだろうと見に行きました。
ダイニングにはいませんし、台所も、トイレも開けてみましたがいません。
その時、玄関ドアのカギとチェーンが目に飛び込んできました。
鍵は開けられ、チェーンは外されています!
「え~っ! そんな馬鹿な! さっちゃんがチェーンを外すなんて!」
でも、現実です。
運よくまぐれのように外れたんでしょうが・・・・
でも、そんなことは言ってられません。
まださほど遠くへは行ってないはず。
無くなってる靴はないので、スリッパのまま外に出ているようです。
財布と携帯だけ持って、僕は外へ飛び出しました。
駅やスーパーへ出かける時の細い路地を見通しました。
いません。
バスに乗る際に通る道路を50mほど先まで行ってみました。
いません。
本格的に自転車に乗って探し回らなくてはいけないと思って、棟の玄関まで戻って来た時、少し先にさっちゃんらしき人物の姿が見えました。
なおもよく見ると、確かにさっちゃんです。
あ~あ、良かった、本当に良かった!
大変なことにならなくて、本当に良かったです。
さっちゃんのもとに駆け寄って、さっちゃんと手をつなぎます。
さっちゃんは驚くでもなく、普通な感じ。
部屋に連れ帰ろうとちょっと手を引くと、少し嫌がるので、部屋とは逆の方向へさっちゃんと歩くことにしました。
さっちゃんとミニ散歩ですね。
さっちゃんはスリッパですし、家の玄関も開けっ放しですから、通常の散歩は無理です。
咲き始めたツツジの花を見せて、「綺麗だね」などと気を逸らせながら、棟の周りを歩いて部屋まで戻って来ました。
さっちゃんはすでに “外に出たい” 強い願望は消え失せているようでした。
ほんのちょっとですが外を歩いて気分も紛れたようです。
でも、外へ出たい気持ちは絶対に残ってるはず。
もともと僕の予定の中にはあったことなんですが、ちょっと遠くのホームセンターまで買い物へ行くことにしました。
多摩川沿いの土手の遊歩道を歩いて、下流へ2kmほどのところにあります。
こんなご時世ですから、遊歩道には散歩する人、ジョギングの人、自転車の人など普段よりは多くいましたね。
学童や学生たちも河川敷の広場で運動していました。
買い物を終えて、チェーン対策を考えました。
今回のことは偶然が重なって開けるに至ったと思っていますが、たとえ偶然でも開けることがあることが判明。
さらに偶然の確率を下げなければなりません。
それで思いついた策がこうです。
チェーンを短くして、穴から出なくすればいい。
短くする方法ですが、ナスカンをチェーンの途中にはめておくと短くなります。
ドアの開け閉めでひと手間かかってしまいますが、しばらくはこれでやってみようと思います。
そのうち、鍵屋さんで相談してみなければと思いますね。
僕に纏わり付くのはいつものことですし、喋りかけ続ける言葉に途中から不穏な空気、文句や不満の感情が混ざるのも日常です。
気分が転換してしまう理由があると思うのですが、それが僕にはさっぱり分からないんです。
今日も昼前からそんな不穏な感じに移行しつつありました。
新聞を読んでいる僕に、何やらかにやら喋りかけ続けます。
無視し続けると怒りますから、少しはさっちゃんの方を向いたり「うんうん」と返事をしなければなりません。
だんだんとエスカレートしてきて、新聞に集中できないほどに、僕に干渉してくるようになりました。
僕は新聞を持って、ベランダに逃げます。
さっちゃんは窓から僕を睨むように見続けています。
僕はちょっと移動してさっちゃんから見づらい場所へ移動します。
さっちゃんも隣りの部屋の窓へ来て、僕を見ています。
さすがに疲れたのか、さっちゃんがダイニングへ引っ込みました。
僕も寝室に入り、ソファの椅子で新聞を読みます。
さっちゃんは今度は玄関へ行きました。
玄関ドアのカギをガチャガチャさせています。
チェーンも掛けていますから、さっちゃんには開けられません。
ダイニングに戻ったり、ちょっとうろうろしてまた、さっちゃんは玄関ドアをガチャガチャさせていました。
ちょっとの時間が経過して、僕は部屋の中で何の物音もしないので、さっちゃんは何をしてるんだろうと見に行きました。
ダイニングにはいませんし、台所も、トイレも開けてみましたがいません。
その時、玄関ドアのカギとチェーンが目に飛び込んできました。
鍵は開けられ、チェーンは外されています!
「え~っ! そんな馬鹿な! さっちゃんがチェーンを外すなんて!」
でも、現実です。
運よくまぐれのように外れたんでしょうが・・・・
でも、そんなことは言ってられません。
まださほど遠くへは行ってないはず。
無くなってる靴はないので、スリッパのまま外に出ているようです。
財布と携帯だけ持って、僕は外へ飛び出しました。
駅やスーパーへ出かける時の細い路地を見通しました。
いません。
バスに乗る際に通る道路を50mほど先まで行ってみました。
いません。
本格的に自転車に乗って探し回らなくてはいけないと思って、棟の玄関まで戻って来た時、少し先にさっちゃんらしき人物の姿が見えました。
なおもよく見ると、確かにさっちゃんです。
あ~あ、良かった、本当に良かった!
大変なことにならなくて、本当に良かったです。
さっちゃんのもとに駆け寄って、さっちゃんと手をつなぎます。
さっちゃんは驚くでもなく、普通な感じ。
部屋に連れ帰ろうとちょっと手を引くと、少し嫌がるので、部屋とは逆の方向へさっちゃんと歩くことにしました。
さっちゃんとミニ散歩ですね。
さっちゃんはスリッパですし、家の玄関も開けっ放しですから、通常の散歩は無理です。
咲き始めたツツジの花を見せて、「綺麗だね」などと気を逸らせながら、棟の周りを歩いて部屋まで戻って来ました。
さっちゃんはすでに “外に出たい” 強い願望は消え失せているようでした。
ほんのちょっとですが外を歩いて気分も紛れたようです。
でも、外へ出たい気持ちは絶対に残ってるはず。
もともと僕の予定の中にはあったことなんですが、ちょっと遠くのホームセンターまで買い物へ行くことにしました。
多摩川沿いの土手の遊歩道を歩いて、下流へ2kmほどのところにあります。
こんなご時世ですから、遊歩道には散歩する人、ジョギングの人、自転車の人など普段よりは多くいましたね。
学童や学生たちも河川敷の広場で運動していました。
買い物を終えて、チェーン対策を考えました。
今回のことは偶然が重なって開けるに至ったと思っていますが、たとえ偶然でも開けることがあることが判明。
さらに偶然の確率を下げなければなりません。
それで思いついた策がこうです。
チェーンを短くして、穴から出なくすればいい。
短くする方法ですが、ナスカンをチェーンの途中にはめておくと短くなります。
ドアの開け閉めでひと手間かかってしまいますが、しばらくはこれでやってみようと思います。
そのうち、鍵屋さんで相談してみなければと思いますね。
最近はドアのチェーンを外せなくなっていると思いますし、普通の鍵も開けられないと思います。
外へ出て行ってしまう心配は減って来ました。