いろいろと考えることがあって、前日の土曜日にYYDの山行に参加させてもらうことにしました。
入会者募集のための体験山行&地図読み山行で、奥多摩のシダクラ尾根を登る山行です。
多摩川をシダクラ橋で渡ると、正面の尾根がシダクラ尾根です。
ところが、この日のリーダーであるK藤さんは左下のシダクラ沢へ下っていくじゃあありませんか!
「あれっ? シダクラ尾根は真正面の尾根だよ!」と僕は呼び止めます。
そんな僕にはお構いなく、みんなシダクラ沢へ向かい、沢を渡って、対岸の尾根を登り始めます。
K藤さんは山行計画書に添付してあった地形図を僕に見せて、「ここがシダクラ尾根ですよ」と言うんです。
反論しても意味がないので、「まっいいか。初めての尾根を登れるわけだし」と思うことにしました。
途中でシダクラ峠との道標が出て来ると、「ほら、この尾根がシダクラ尾根よ」と言われます。
もうひとつ、僕はK藤さんに叱られました。
僕は子供のころから担任の先生やクラスの真面目な女子生徒たちに叱られることには馴れている人間です。
高齢者になって、自分の娘くらいの年齢のK藤さんにこっぴどく叱られても僕は大丈夫。
怒られている訳ではなく、叱られているのですしね。
僕自身が悪かった訳ですからね。
何が悪かったかというと、この山行は地図読み山行でもあるわけです。
だけど僕はこんな風に思ってしまいました。
「シダクラ尾根はただ登って行きさえすれば迷うことはない。その先は一般登山道ばかりだから大丈夫」
実際には、シダクラ尾根を登った後にも、一部分は一般登山道から外れる箇所がありました。
それに迷うか迷わないかの問題ではなくて、地図読みの練習をする山行だったのです。
地形図も昭文社のMAPも所持して行かなかった小生は、ランドセルを背負って行かなかった小学生みたいなものですね。
では、この山行の詳細は『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでみてください。
▲10:47。広葉樹林と岩っぽさがある尾根なら、楽しさは倍増しますね。
シダクラ尾根は右岸か左岸か? ですが、僕は帰宅後いくつかの地図や宮内敏雄著『奥多摩』で確認しました。
すると、シダクラ沢右岸尾根がシダクラ尾根であることが判明しました。
僕が間違えていたのです!
ところが、それだけではこの問題は終了しませんでした。
上記『ザイルと焚火と焼酎と』のブログの最後に10年前にさっちゃんと登ったシダクラ尾根の記録があります。
な、な、なな、なんと! 僕たちはシダクラ沢右岸尾根を歩いているんですね。
その後どこかで、僕の記憶が間違えた方向へ変化してしまったようです。
まあでも、目出度し、目出度し、ですよね。
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前にも書きましたけれど、入院中もそうでしたし、今の老健入所中もさっちゃんと僕との間には大きな壁が立ちはだかっています。
コロナ禍なので面会が出来ないからです。
でも、病院に入院している時は、医師からの病状の説明や看護師からの近況報告が頻繁にあったりしました。
A病院ではリモート面会もあったりしました。
それなのに、今のI老健では月に1度の相談員さんとの面談くらいで、他には何もありません。
さっちゃんの顔を見ることが出来ないどころか、近況すら知らないことに慣れてしまう自分が嫌になってしまいます。
さっちゃんが入所しているから可能になっている自分の山行が充実していくことにすら、申し訳なさを感じてしまいます。
今朝、テレビで沖縄の旅番組をチラッと観ました。
さっちゃんと幾度も実行した島旅のことを思い出しました。
さっちゃんと二人で小さな、本当に小さな、何もない島への旅。
他の誰とでもない、心の通じ合っているさっちゃんと旅するからこその、穏やかで幸せな島旅でした。
そんなことが思い出されて、番組を観ながら涙してしまいます。
あんな島旅はもう出来ない、そう思うと悲しくなってしまいます。