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さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんの手の爪切りは指10本中4本しか切ることが出来ませんでした

2020-03-23 23:55:11 | 生活の一場面
さっちゃんは自分では爪切りが出来ませんし、多分しようとも思わないでしょう。
ですから、僕が時々切ってあげます。
年齢とともに爪の伸びが減ったせいでしょうか、2、3週間おきくらいで爪切りしますね。

今日は2週間ぶりくらいだと思いますけれど、爪自体はまだ短かったんですが、爪の奥が少し黒ずんでいたのです。
いつもは、晴れた日の昼に陽光が差し込む窓のそばで切ることが多かったのですが、
今日はさほど明るくありませんでしたから、テーブルで向かい合わせて座って、明るいライトの下で切ることにしました。

切ろうとすると、僕の眼の衰えが進んでいるせいなのか、全然シャープには見えません。
僕は近眼なので、老眼になっても近くはよく見えていたんです。
試しにさっちゃんの使わなくなった老眼鏡を掛けてみました。
さっちゃんは4年ほど前に白内障の手術をしました。
術後の眼に合わせた眼鏡が出来るまでのつなぎとして、既製品の安価な老眼鏡を買っていたのです。
その老眼鏡を掛けるとすべてがボオ~ッと見えます。
でも、さっちゃんの指の爪の10~15cmに顔を近づけると、突然シャープに見えるんです。

で、その老眼鏡を掛けてさっちゃんの指の爪を切ることにしました。
まずは左手の小指から。
「痛かったら、痛いって言ってね」と僕は毎回言います。
たまに「痛い!」って言われちゃうこともありましたが、ごくごくたま~にですね。
もちろん切る前に「痛い!」と言いますから、そのまま切っちゃうことはありませんよ。

そして、今日。
さっちゃんは何度も「痛い!」と小声で叫びます。
「あっ、ご免ね」と言って、僕はいったん爪切りを離します。
でも、何度も「痛い!」と言われると、「本当に痛いのかなぁ?」と疑ってしまいます。
ただでさえ他人の爪を切り慣れていなくて、慎重に少しずつ切っているのに、痛いというのは可笑しいんです。
爪の間の肉にちょっと強く当たっただけで「痛い!」って叫んでるのではと疑ってしまいます。

今日は朝からいつも以上に僕に纏わりついて、ブツブツと独り言も絶えることがありませんでした。
「一緒に布団で横になろうよ」「どこか出かけようよ」そんな風な要求をずうっと僕に投げかけ続けていたのです。
もちろん言葉は意味不明ですから、僕の想像でしかありませんけれど、
そんな今はしたくないこと、今は出来ないこと、を要求されても本当に困るんです。
僕自身ちょっと困って、ストレスも溜まっていた中でのさっちゃんのこんな態度ですから、カチンと来てしまったんですね。

小指から始まって、薬指、中指、人差し指と、爪を切り進みました。
でも、親指の爪を切ろうとしたら、さっちゃんは拒否、テーブルから立ち上がりました。
僕は自分が怒っているのか、悲しんでいるのか、苛ついているのか、よく分からないのですが、
テーブルの上に敷いた新聞紙にバァ~~ンと爪切りを叩きつけたんです。
途端に自分でも「あっ、まずい」と思ったのですが、この程度の感情の爆発(抑制なのかな?)は仕方ありませんよね。
いつもは素直に切らせてくれる爪切りなのに、どうして今日は文句を言ったり、「痛い!」と何度も叫んだりしたんでしょうね。
朝からのさっちゃんの様子もあって、僕は相当腹立たしかったり、苛立ったりしていたのでしょうね。
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なかなか寝てくれないさっちゃんの態度や行動に僕は酷く腹を立ててしまいました

2020-02-10 23:54:55 | 生活の一場面
ついさっきまでのこと。

夕食後、すぐに布団に入ったさっちゃんですが、予想通りだいぶん経ってから起き出して来ました。
僕はそのチャンスを生かして、さっちゃんを歯磨きに連れて行きます。
歯磨きの全行程7つを完璧にこなすことが出来ました。
続いて、室内着のままで寝ていたさっちゃんを寝巻きに着せ替えます。
そして、寝かせつけます。

その後も、ほぼ僕の読み通りの進行。
さっちゃんは何度も何度も布団から出て来ます。
その度に僕はさっちゃんを布団に寝かせつけますが、やっぱり再び布団から出て来ます。

まだ比較的早い時間でしたから、僕はさっちゃんの布団の隣りに入ることにしました。
9時でした。
30分か、小1時間、さっちゃんの隣りにいてあげれば、さっちゃんはぐっすりと寝入ることでしょう。
その後からが僕の時間になります。

でも、今日のさっちゃんは寝てくれません。
寝る雰囲気もありません。
僕の隣りで一人何やら喋り続けています。
そのうち、その喋りの方向が僕に向いてきたようで、何やら僕を責めているよう。
僕は寝た振りをずうっと続けています。

しばらくすると、さっちゃんは布団から起き出そうとします。
体を起こしたり、また横になったりを繰り返したのち、布団から出て行きました。
掛け布団と毛布を僕から剥がして「起きろ」と命令しています。
僕は寝た振りをしているものの、ちょっと寒いので毛布と掛け布団を引き寄せます。
それに気付いたさっちゃんは再び何やら僕に文句と命令の言葉を発しているようです。
何かがドタンと倒れる音がしました。
さっちゃんは隣りのダイニングで、何をするでもなく立ち尽くしているよう。

僕はと言えば、今となっては何にいちばん腹が立ったのかは忘れてしまいましたけれど、とにかくカチ~ンと来ています。
僕も起き出して、まだ残っていた台所仕事をすることにしました。
10時になっていました。
さっちゃんのことは一切無視しています。
そんな僕の態度にさっちゃんは一層腹を立ててしまっている様子。
狭い台所の通り道でじっと突っ立ったままの邪魔なさっちゃんに僕がぶつかると、さらに怒るさっちゃん。
僕はさっちゃんを布団の方へ押しやって、寝室の戸を思いっ切りバタンと閉めました。
続けて僕は家の柱もバチ~ンと叩きます。
当然のことながら、僕がバタンと閉めた戸を開けて、さっちゃんは出て来ます。
僕はさっちゃんを完全無視しながら、台所仕事を続けます。
お昼に洗った食器を片付けながら、水屋の戸の開き閉めをバチンバチンと音を立てます。

ところが、さっちゃんは何やら小声で内向きな文句を喋りながら、布団の中に戻っていきました。
10時20分ころのこと。
僕にはいったい何が起きたのか、よく分からないのですが、すぐに寝息が聞こえてくるようになりました。

僕のとった行動や態度が良くないことは重々承知しています。
でも、鬱屈した苛立ちや不満を発散もしなければますます気分が落ち込んで行ってしまいます。
これから僕が布団の中に入って寝付く際に、すでに寝ているさっちゃんに「さっきはご免ね」と謝っておこうと思います。
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さっちゃんは最近また「一緒に布団に入って」とせがむようになりました

2020-02-08 23:19:35 | 生活の一場面
以前にもそんな時期があったんですが、さっちゃんは夜寝る時に僕も一緒に布団に入るよう、せがみます。
と言うよりも、命令する、強制する、と言った方がいいでしょうか?

夜9時とか10時とかになると、さっちゃんは眠たくなるようです。
本当に眠たいのかは不明なんですが、何にもやることがなくて、テレビにも関心が薄いですから、寝るしかないんでしょうね。
僕はさっちゃんを布団に連れて行き、座らせ、頭が枕に合うように位置を正してあげ、横にならせます。
そして、タオルケットを掛けてあげ、毛布を掛けてあげ、掛け布団を掛けてあげます。

「おやすみ」と言って、ダイニングとの間の戸を閉めるんです。

すると数分後、さっちゃんが起きて来ます。
起きて来るだけのこともあれば、僕の枕とかを一緒に持ってくることや掛け布団を引きずって持って来ることもあります。
どちらにせよ、僕は先ほど行なったさっちゃんを布団に入れる一連の作業を最初から行います。
さっちゃんは僕に「一緒に寝ようよ」と言ってるようなんですが。

するとまた数分後、さっちゃんが起きて来ます。
再び、一連の作業を。
さっちゃんはやっぱり「一緒に・・・・」と言ってるよう。

するとするとまたまた数分後、さっちゃんが・・・・・・・・

こんなことが永遠に繰り返されそうな・・・・・・・・
という訳で、僕は仕方なくさっちゃんの隣りに入ります。
さっちゃんの確実な寝息が聞こえるようになるまでは僕の自由時間は発生しません。

今週の水曜日、病院帰りのこの日はただでさえ疲れています。
さっちゃんも上記のようなパターンで、僕は布団の隣りに入らざるを得ませんでした。
いつもなら例え僕は少し寝入ったとしても、小1時間ほどしか眠らずに、目が覚めることがほとんど。
でも、この日は違いました。
目が覚めたら、なんと! 夜中の3時!
結局、なんにもすることなく、歯を磨いて、顔を洗って、就寝。

今週の木曜日も、さっちゃんは僕に「一緒に寝ようよ」とせがみ、僕は布団の中に。
その時の時間自体がすでに遅かったので、さっちゃんが寝息を立て始めたのも11時ちょっと過ぎ。
ブログを書く時間は少ししかありませんでした。

そして昨日の金曜日、この夜もさっちゃんの「一緒に寝ようよ」攻勢は激しかったですね。
早めの時間に僕も布団に入ったんですが、この日の晩はさっちゃんがなかなか寝付いてくれません。
普段なら僕が横にいると、安心するのか30分もすれば眠りに落ちてくれるのですが、昨日は何故だかなかなか眠ってくれませんでした。
布団の中で何やらブツブツと独り言を喋り続けています。
やっと眠りに就いた時には夜中12時を過ぎてしまっていました。
それから僕は、今日のハイキングの準備でまだ残っていたことを済ませたり、歯を磨いたりして寝ました。

このブログは夜の10時台や11時台に書くことが多いので、その時間が潰れると、書けなくなることが多くなりますね。
今日はハイキングをして来ましたから、さっちゃんは心地よい疲労感の中、ぐっすりと眠っているんです。
ただ、僕も早く寝たいのはさっちゃんと同じですからね。
もうすぐ寝ます。
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ひょんなことで意識を失った振りをした僕は、1時間もじっとする羽目になってしまいました

2020-01-28 23:01:12 | 生活の一場面
日曜日の夜のこと、何のことで言い争っていたのか忘れましたけれど、よくある夫婦喧嘩をしていました。
さっちゃんが認知症になる前も夫婦喧嘩は僕が必ず負けていました。
負けた僕は家を飛び出して長時間帰って来なかったり、何日間も口を利かなかったりしたものです。
結局、どちらからともなく詫びを入れて収まることが多かったですね。

さっちゃんが認知症になると、必ず負けるというよりも負けるしかなくなりました。
さっちゃんには勝ち負けの判断基準が失われていて、負けを自覚することがないからです。
それに、言い争うと言っても、さっちゃんが何を言っているかが分かりませんから、何を言い返せばいいのか不明なんです。
たいがい一方的に僕が言われ続けて、僕は力なく何やら反論する程度。
ですから、そのフラストレーションの溜まり具合は半端ではありません。

そんな条件での夫婦喧嘩なんですが、ひとつ反撃方法を見つけました。
大人げないんですが、こんな方法です。
それは気絶した振りをすること。
さっちゃんは時々僕を叩いたり掴んだりすることがあります。
たまに押したりすることもあるんですが、その際に大袈裟に倒れ込むんです。
そして、意識を失って気絶している振りをするんです。
幼稚と言えば幼稚極まりないんですが、少しでもさっちゃんに僕のことを心配させることぐらいが反撃なんですね。

これまでも2、3回だったでしょうか、やってみたことはあるんですが、僕の演技が下手なせいなのか、一度も成功していません。
さっちゃんに鼻で笑われてる感じで終了。

今回、さっちゃんに背中を押されたので、僕は壁に大袈裟にぶつかって、そのまま崩れ落ちるように床に倒れ込みました。
上半身は畳の間、足は板の間にあります。
さっちゃんが何やらブツブツ独り言を言ってますが、なんと僕のことを心配しているような雰囲気!
どうやら僕の演技が成功したみたいです!
さっちゃんは僕の体を畳の間の布団まで移動させようと、僕を引っ張ります。
でも、さっちゃんの力では全然動きません。
体を横に向けたり、腕だけ引っ張ったりいろいろしますが、布団には近づきません。
非力なさっちゃんでも知恵があれば、体をうまく回転させながら移動させることは出来るはずなんですが、無理な話。

そんな試みをする合間合間には、さっちゃんは僕の体のあちこちをさすってくれます。
体を温めようとしているんでしょうか?
いろんなことをブツブツ言いながらさすってくれるんですが、その言葉は慈愛に満ちた雰囲気です。
本当に心配してくれているようです。

僕もこんなことは初めてですし、これまでは同様のことをしても失敗してましたから。
さっちゃんが本当に僕に何かあったようだと心配して、体をさすって温めてくれたり、布団に運ぼうとしてくれたりしているんです。
僕は気絶した振りを止めるタイミングが分からなくなってしまいました。

さっちゃんが僕の胸とかを強くぶってくれたりすれば、その衝撃で意識を取り戻したことに出来るんだけどな、とか考えていました。
でも、さっちゃんが僕をぶつわけありませんよね。
で、結局1時間も経過してしまいました。

ウ、ウ、ウ、と小声で呻きながら少し体を動かして、徐々に目を覚ました風に。
さっちゃん、「ああ、よかった」「あなたが・・・・で、よかった」と本当にホッとした口調で喜んでくれています。
何か申し訳ないような、僕自身も嬉しいような複雑な気分。
でも、嬉しい気分の方が勝ってましたかね。

その後は、さっちゃんは実に素直に寝巻きに着替えてくれました。
この日ばかりは僕もブログを書くことなく、僕としては早めの就寝。
さっちゃんと幸せな気分で布団の中へ。
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さっちゃんと二人でクリスマスケーキを食べました

2019-12-24 23:43:01 | 生活の一場面
今日のさっちゃんは朝から夕方までデイサービス。
今日はデイサービスではクリスマス会が催されたようですね。
先週はクリスマスリースを作りましたが、今日は小さなクリスマスケーキの飾り物を作ったようです。
デイサービスから帰って来た時の、今日のさっちゃんの顔はどこかキョトンとした感じ。
涙はありませんが、笑顔があるわけでもなく、8時間ぶりに会った僕の顔を見て、不思議に思ってるのでしょうか?
さっちゃんからクリスマス会の様子を聞くのはまったく無理ですから、送り迎えの短時間でスタッフさんから聞いた内容しか分かりません。

スタッフさんと別れて、部屋に戻り、さっちゃんにはおしっこをしてもらいます。
そしてすぐに、散歩に出かけました。
デイサービスでは多かれ少なかれストレスを抱えて帰って来てるはずですから、
さっちゃんの場合は、そんなストレスが歩くことによって解消というか、普段のさっちゃんに戻れるようなんです。
いつものコース、多摩川の土手を歩く1周30分くらいのお散歩コースです。
もう陽は沈んでいますから、家に戻るころは真っ暗でしょうね。

今日のデイサービスでは、さっちゃんはクリスマスケーキも食べたんだそうです。
それならもういいかな? 今年はクリスマスケーキを食べなくてもいいかな? と僕は考えていました。
でも、散歩しながら「やっぱり、さっちゃんと二人でクリスマスケーキを食べよう!」
そんな気持ちがたかまって来たんです。
昔はちゃんとしたケーキを買ったりしていました。
それを2、3日かけて食べてました。
まあ、そんなに大きなケーキは要りません、小さなケーキで十分。

散歩の帰り道、ちょっとコースからそれてコンビニに行きました。
コンビニで一番小さなクリスマスケーキを買いました。


▲コンビニで買ったタルトのクリスマスケーキ。


▲さっちゃんはクリスマスのことは理解できていません。笑顔も浮かびません。でも、この撮影の後、2枚のお皿に分けて、さっちゃんも美味しそうに食べていました。
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さっちゃん、珍しく夜中に目を覚まして僕のところへ来て、ひと言「あ、よかった」

2019-11-11 23:50:36 | 生活の一場面
僕がこのブログを書くのは夜中、さっちゃんが寝ている時間がほとんど。
本当は今日の出来事、さっちゃんの便秘にまつわることを書くつもりでした。
実際に一行、書き始めていました。

そんな時です。
さっちゃんが目を覚まして布団から出て来て、僕がパソコンと向かい合ってるダイニングに出て来たのです。
さっちゃんがこんな夜中に目を覚ますのは実に珍しいこと。
1ヶ月に1度もないでしょう。

僕と顔を合わせたさっちゃん。
嬉しそうな表情を見せて、「あ、よかった」と言いました。
ホッとしたという様子です。
どうやら、目覚めたものの隣りで寝ているはずの僕の姿が見えないので心配、不安になったんでしょう。

僕は再びさっちゃんを布団へ連れて行き、寝かせつけ、タオルケットと毛布を掛けます。
すると、さっちゃんが「ありがと」と言ってくれました。

     *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

冒頭に記した便秘の話ですけれど、簡潔に書いておこうと思います。

さっちゃんは小食で便秘です。
記録しているわけではありませんが、平均すると週に1回くらいの便通でしょうか。
それが今回は今日で10日目でしたから、そろそろ心配になっていたんです。

で、今日便通があったんですが、それがなかなか大変でした。
1回目は力んでも力んでもまったく出ずの空振り。
2回目は苦労した挙句のたったのひと粒。
3回目もどこで諦めようかと悩んだ末の空振り。
4回目はさっちゃんが僕に文句を言い続け、2、3粒で終了。

さっちゃんの目の前に座ってトイレ介助しているのですが、顔と顔を突き合わせた場所で
文句を言われ続けたり、「あんたもうあっち行け!」と言われたりするのは堪えますね。
さっちゃんの苦痛もちょっとは想像できますし、実際この場から離れるわけにもいきませんから、
我慢しましたけれど、放り出して「勝手にしろ!」って叫びたくなりますよね。

あれあれ、こっちの話題の方が文字量が多くなっちゃいましたね。
4回目以降はいつも通りのさっちゃんでした。
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さっちゃん、1時間も玄関ドアを開けようと格闘してました。僕もついに何とかせざるを得なくなって・・・・

2019-10-31 23:57:38 | 生活の一場面
木曜日はとくに何にも予定のない日。
ハイキングに行こうかとも考えたんですが、準備と覚悟と体調万全が要求されるので億劫に。
のんびりと過ごすことにしました。

朝は曇りがちだったんですが、しばらくすると陽が出てきたので、洗濯をしようと。
その前からさっちゃんの様子がちょっと変にはなっていたんです。
どう変かと言うと、あの「帰りたいモード」みたいになりつつあったんです。
でも、いつもの「帰りたいモード」とは微妙に違っていて、
さっちゃんが思う「帰るべき家」へのコメントがほとんど出て来ません。
「帰りたい」よりも、むしろ「行きたい」ような言葉が出てるように思えます。

さっちゃんは玄関のドアを開けようと一生懸命です。
さっちゃんはチェーンを外せません。
いろいろガチャガチャやってます。
フラストレーションが溜まったんでしょう、ドアをドンドン叩いたりもします。
隣りの住人が「何事?」と思って、見に来るんじゃないかと心配なくらいでした。

僕に「●×▼※へ行くよ」「一緒に来い!」みたいな言葉を混ぜながら、僕を圧迫します。
僕は洗濯の準備をしていました。
洗濯ものを洗濯用の袋に分けて入れていきます。
その何が気に喰わなかったのか、さっちゃんはその袋がたくさん入った紙袋を僕から奪ってしまいます。
取り返そうとしても、さっちゃんが強硬に抵抗するので、洗濯の準備を諦めざるを得ません。

さっちゃんがドアを開けようと、ずうっと玄関にいるものですから、
僕は雰囲気を変えようと、電気を消して暗くしたり、
僕自身がベランダに出て、さっちゃんから身を隠したり、いろいろしてみました。
それでも、さっちゃんの様子は変わりません。

玄関の靴箱の上に置いてある飾り物、竹炭、貝殻、書道の作品、・・・・、さっちゃんはその一部をばら撒いたりもしました。
このままだともっとエスカレートしそうですから、僕もついに妥協することに。
さっちゃんの要求を受け入れて玄関ドアを開けることにしたんです。
でも、最初から「僕は行かないよ」と言い続けてましたから、一緒には行きません。

僕は外出着に着替え、財布と携帯電話とザックを持ちます。
そして、サンダルを履いていたさっちゃんに運動靴を履かせます。
さっちゃんを着替えさせるのは無理でしょうから、さっちゃんは部屋着のまま。
手に持っていた書道の作品は手放してくれました。
タオルも手放してくれました。
でも、何でなんでしょうね? 紙袋だけは手放してくれません。
ドアのチェーンを外し、ドアを開けてあげます。

さっちゃんがドアをガチャガチャやり始めてから、1時間はたったでしょうか。

さっちゃん、ドアの外に出ても、僕の様子を見ています。
僕は「行かないよ。一人で行ってきな」と冷たく突き放します。
二度三度こんなことを繰り返して、さっちゃんは意を決して一人で出かけることとなりました。

さっちゃんの後を僕は見つからないように、尾行します。
団地のすぐ外で、団地の住人の二人のご婦人とちょっとだけ話してるようです。
さっちゃんは意外と大胆に知らない人にでも話しかけるんですよね。
認知症になる前は、そんなタイプじゃあなかったんですけど。
タクシーが来て、その二人のご婦人はそれに乗って行ってしまいましたけれど、
さっちゃんが同乗するかもと、一瞬ヒヤリとしましたね。
乗りそうになったら猛ダッシュする心の準備だけはしていました。

いつものように、さっちゃんは後ろを振り返ったり、分かれ道では長い時間迷ったり、どこに行ったらいいのか分かりません。
それは当然ですよね、行きたい場所自体が定まっていないのですから。
団地の中を、と言うより僕たちの棟の周囲をさ迷った挙句、バス停前のベンチに座り込んでしまいました。
バスが来て、さっちゃんがバスに乗り込んだりしたら厄介ですから、僕の尾行はそこで終了。
座ってるさっちゃんの背後からさっちゃんの肩をポンポンと。

さっちゃんは驚く風もなく、僕の顔を見ます。
何も言わずに歩き始める僕の後から、当たり前のようにさっちゃんは付いて来ます。
少しだけ寄り道をして、僕たちの部屋に戻って来ました。
僕の方が拍子抜けするように、さっちゃんの雰囲気はすでに普段同様に戻っていました。

     *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

今日はこのことがあって以降はさっちゃんの様子はいつも通りでした。
むしろ、いつもよりも朗らかだったかもしれません。
夕方、久し振りに湯船にお湯をためて入浴しました。
さっちゃんは僕が体を洗ってあげ、洗髪するのを素直に受け入れてくれました。
その後で、夕食準備に取り掛かった際に、何かと手伝おうとする結果、邪魔になってしまうさっちゃんを
僕が何とか台所から離そうとするんですが、それが気に喰わなかったんでしょうね、
僕に猛烈に突っかかって来たりしました。
「押しくら饅頭だぞ、相撲だぞ」と、突っかかってきたさっちゃんをふざける様にしながら台所から離したんですが、
さっちゃんにそんな冗談は通じず、怒ってブスッとした表情のままでしたね。
でも、その時一回だけでした。
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さっちゃんは小さな子供のように、姿の見えなくなった僕を探しに来ます

2019-10-21 23:50:01 | 生活の一場面
僕はお通じが順調で、毎日1回は必ずあります。
でも、それには心配事と言うか、ちょっと面倒なことも付いて回るんです。

そのひとつは、僕がトイレでのんびりと過ごしている時に限って、さっちゃんがよく尿意をもよおすんです。
僕は途中で切り上げて早く出て来なければなりません。

もうひとつは、実際にはそれほど面倒と言うわけでもないんですが、気になるというか、落ち着けなくなりますね。

僕はトイレに雑誌を持って入り、それをのんびりと読みながら、割と長い時間を過ごすのが好きです。
さっちゃんが姿の見えなくなった僕を探して、トイレの前まで来るのは分かっていますから、
最近はトイレのを掛けて中に入っているんです。
もし鍵を掛け忘れたりすれば、さっちゃんはトイレの戸を開け放ち、僕の真正面に立って、僕を見続けたりするんです。
僕が手を伸ばして戸を閉めようとすると、怒ってそれを阻止します。

今日も鍵を掛けて、トイレの中での時間を過ごしていました。
さっちゃんはすぐにトイレの戸の外に来ました。
戸の取っ手をガチャガチャと動かすので、「向こうに行って待っててね」と、僕は言います。
さっちゃん、素直に向こうに行ってくれたみたいです。
あまり時間をおかず、またさっちゃんが戸の外に。
再び「向こうに行って待っててね」と言うと、さっちゃんは素直に向こうへ。
そしてまた、同じことが繰り返されます。

4回目。
僕もそろそろ終了間近でしたから、さっちゃんに声を掛けませんでした。
戸の取っ手をガチャガチャ動かし、何やら小声でブツブツ喋ってます。

僕は戸の鍵を開けて、戸を開きます。
さっちゃん、「どこに行ってたのかと思った」みたいなことを語ります。
続けて、「どこにいたの?」と。
この問いには僕もちょっと笑っちゃいましたけれど、真面目に「ここに居たんだよ」と、トイレを指差しました。
状況の判断力がないのか、状況判断は出来るんだけど、適切な言葉が出て来ないんだか。

まあ、そんなことはどうでもいいし、分かりっこないんでしょうが、
さっちゃんの僕が見つかって心底ホッとした表情が、僕の心を和ませてくれました。
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さっちゃんは僕がサッカーテレビ観戦していても、気遣いゼロ

2019-10-10 23:39:20 | 生活の一場面
今日はサッカーW杯のアジア2次予選「日本vsモンゴル」の試合がありました。
僕は代表戦はほぼ観ますから、今日もテレビ観戦、応援します。

最初は夕飯を食べながらだったのでよかったのですが、食事を終えると、
さっちゃんは僕に何やら話しかけますし、何をなのかよく分からないのですが、僕に要求してるようなんです。
僕も適当にいい加減に相槌を打ったり、返事をしたりしていたのですが、それではさっちゃん収まりません。
ますますしつこく、だんだんと言葉の中に怒気も含まれ始めます。

僕も悪い予感がしてきたのですが、幸運なことにそれ以上に酷くなることはありませんでした。
さっちゃんが何か言うと、「僕は今これ(サッカーの試合)を観てるの」を繰り返します。
今晩はそれで乗り切ることが出来ましたから、ラッキーでしたね。
試合終了後はそれなりの埋め合わせを行ったのは当然です。

以前はさっちゃんと一緒に応援しながら楽しくテレビ観戦していました。
今はまったく興味関心がないみたいです。
寂しいですね。

僕がテレビ観戦に熱中していても、そんな状況への共感力がさっちゃんにはありません。
この病気(前頭側頭葉変性症)の顕著な症状のひとつに、共感の欠如があります。
よく取り上げられる例はこんな感じです。
僕が体調を崩して寝ているのに、普段と同じように接してくる、何もしてあげないと怒る。

今日のこのことも、僕が熱心にテレビ観戦、応援していることに共感できていないんでしょうね。
でも、さほど大事(おおごと)にならなくて良かったです。
大事になりそうなら、テレビを途中で消すしかなかったでしょうね。
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さっちゃんの爪を切りました。騒動も事件も起きず、ただ切っただけです

2019-10-06 22:28:05 | 生活の一場面
さっちゃんは爪を切りません。
切ることが出来なくなったのか、切る気が起きなくなったのか、どちらなのかは知りません。
いつのころからだったかは忘れましたけれど、僕がさっちゃんの爪を切るようになりました。

昨日も2週間ぶりだったか3週間ぶりだったか覚えてませんが、爪を切りました。
さっちゃんに「痛かったら『痛い』ってすぐに言ってよ」と言っておきます。
途中、2、3度「痛い」って言われてしまいました。
僕も以前よりは近い場所がよく見えなくなってるので、慎重にはやってるんですがね。

さっちゃんの爪は泥遊びをした後のようにポツポツと黒ずんでいます。
多分、朝食のパンにぬってるジャムが爪の間に入ってるんだと思います。

手と足の20個の爪ですが、綺麗になるとさっちゃんも気分が良さそうです。
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