天 ・ 点
天を仰ぐ 暑い
直視できない点 黒点
子供の絵なら 簡単
ゴマのような 黒点
太陽フレアまで クレヨン
カナダで オーロラ
電離層 パニック
気象衛星 多数墜落
・ 点 天
天を仰ぐ 熱い
直視できない 黒点
気象も 天文学も
天に始まり 点に終わる
人生は 天の思し召し
&n . . . 本文を読む
母は 鬼無里から逃げ帰るとき
幾つか渡った川の土手で 幽霊草を見た
旦那様に離縁されたとも知らず
盆休みを口実に 生家へ戻された
父には後添いがいて 手紙を見ると
烈火のごとく怒りだした
おまえ 誰と乳繰り合ったんだ
旦那には 子種がないはずだと書いてある
母は 身ごもった腹を抱え
善光寺裏の 口入れ屋に泣きついた
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「昭和枯れすすき」での
さくらと一郎の歌いだしは
<貧しさに負けた~~
<いいえ 世間に負けた~~
<この街も追われた
<いっそきれいに死のうか
<力の限り 生きたから
昭和は夢に満ちた時代かと思っていたが
このような歌詞が生まれる要素はあったのだろうか
信じられない思いで歌詞をまさぐった
<未練などないわ
<花 . . . 本文を読む
ソフィア・ローレンさん
もう一度あの映画に出てください
ジョバンナ役で世界を感動の渦に巻き込んだ
映画「ひまわり」に・・
ロケ地はかつてのソ連邦(現ウクライナ)
兵士アンオニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)の
12日間の結婚休戦を永遠にと精神疾患を装うが
もくろみは入院後にばれて戦地へ送られる
汽車の中と外のホームで見つめ合う二人の別れ
二度と会う . . . 本文を読む
繭玉
(画像はウィキペディア)より
真綿って見たことありますか
真綿色したシクラメンほど清しいものはない、と
小椋佳が詞にしたあの真綿です
真綿は蚕が作る繭玉のうち生糸にできない品質のものを
苛性ソーダなどで処理し水洗いの後
繭の繊維を伸ばして重ねたものです
色はやや黄色みが乗った白とでも言いましょうか
真珠の色に近いかもし . . . 本文を読む
パソコンゲームを一緒に観ていたら
いきなり孫に腕を噛みつかれた
痛いよ おまえはドラキュラか!
引き幅して腕をさするぼくに
小学校1年生の彼は顔を近づけ
ニーっと歯をむき出しにして見せた
おや? 上の歯並びがどこか変だ
一部分だけ空き歯で色も冴えない
そうか ひょっとしてムズガユイのか
ウンと首を縦に振るしぐさ
もうすぐ残った乳歯 . . . 本文を読む
ガリラヤ湖はヨルダンの大地溝帯の端にある
死海につぎ2番目に標高の低い湖だ
魚がよく獲れるので30隻もの舟が操業していたという
イエスはこの湖を見おろす丘の上に立って布教した
漁師ペテロはそれを聞いてイエスの一番弟子になった
たちまちガリラヤ湖周辺の人びとはイエスに帰依した
ガリラヤ湖西岸とイスラエルを結ぶ街道を通って
キリスト教は世界に広まっていった
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六合村の応徳温泉に行きたいな
2年ほどご無沙汰だけど変わりないかな
伝統的建造物群保存地区の清潔さも保っているかな
おいしい蕎麦屋さんもまだやっているかな
もう何十年も前に一年間湯治して
糖尿病で瘦せ衰えた体を治してもらった
ぬるめだけど内臓の芯まで温めてくれる
効能あらたかなあの温泉だ
村の入り口に咲いていた黄花コスモスよ
いつもぼくを快く迎えて . . . 本文を読む
ミライへ育む予算
ある広報に載っていた言葉だ
子供たちの未来へ予算を増やしていくという意味だろうが
ミライへ育む予算・・・・といわれると自信無げに聞こえる
目の前に組まれた予算ではなく
これから育む予算のようだ
意気込みはいいが
当てにできるのだろうか
市の行政にまやかしはないだろうが
岸田総理の「異次元の少子化対策 . . . 本文を読む
撫子の花
画像は(季節の花300)より
なでしこは撫子色に咲く
むかしから変わらない優しい色
しとやかで慎ましく
お嫁さんに最も望まれた女性の象徴
ひとの通る散歩道の傍らで
くさに紛れてひっそりと
うえを見る者には気づかれない
したを見る者には嬉しい足もとの花
おもいでは数知れず
いまさら披露 . . . 本文を読む
東の空が明るみはじめると
田舎の集落は賑やかになる
コケコッコー ウウウー
雄鶏が首を伸ばして声を振り絞る
オンドリャー早く鳴かんかい
ボスが若いオスをひと睨みすると
どの家の鳥小屋からも騒がしい足踏みが始まり
時告げ鳥の声で夜の幕を巻き揚げられる
つられて若い女房たちが夜具を抜け出し
竈に松葉を突っ込んでマッチで火をつける
細く割った薪をくべ火 . . . 本文を読む
ハクモクレン
画像は(季節の花300)より
バス停の近くに白木蓮の花が咲いている
バスはなかなか来ない
時刻表を確かめるともう10分遅れている
振り返って見上げる白い花が眩しい
バス停に着く寸前にバスが行った後だから
もう30分ほど次を待っている
ハクモクレンの花を何度見上げたか
太陽にまみれて焦げそうなほど眩しい
  . . . 本文を読む
花粉で空が黄色くなると
どこだか見えない場所で痴話げんかが始まる
あんた雪女にも気があるんでしょう
女神の言いがかりに男神が目を三角にする
また季節の発作が始まったか
なに誤魔化してるのよこの浮気者
手元にあった鍋やフライパンを投げつける
ガラガラ ドシャーン
見えないのをいいことに
なんていう癇癪持ちなんだ
下界じゃ痴話げんかみたいなんて言って . . . 本文を読む
(カルミアの花)
(季節の花300)より
お菓子の国からこぼれ落ちたのか
色も形もちがう花弁のひとひらよ
舌の上に載せると溶けてしまいそうな米菓子
江戸時代から伝わる金平糖もまじっている
たしかに優美な女性のようでもある
大きな希望の花言葉も似合っている
だけど野心や裏切りも裏表?
なぜか人間の二面性を見るようだ
葉っぱに毒 . . . 本文を読む
正月を共に過ごしたシクラメン
つぎつぎと花を開いて未だに健在だ
大寒をやすやすと乗り越え
家族の期待に応えてくれた
シクラメンよ ありがとぅ
花に衰えが見えたらやさしくひねり
葉っぱも枯れてきたらむしり取る
ときどき薄日をあてて幸せ色を取り戻す
キミはいつまで咲き続けるんだ
夏になれば花は打ち止めとなり
葉っぱも枯れて命が尽きたような姿になるが
. . . 本文を読む