東の空が明るみはじめると
田舎の集落は賑やかになる
コケコッコー ウウウー
雄鶏が首を伸ばして声を振り絞る
オンドリャー早く鳴かんかい
ボスが若いオスをひと睨みすると
どの家の鳥小屋からも騒がしい足踏みが始まり
時告げ鳥の声で夜の幕を巻き揚げられる
つられて若い女房たちが夜具を抜け出し
竈に松葉を突っ込んでマッチで火をつける
細く割った薪をくべ火吹き竹で風を送る
いっせいに立ち昇る白い煙の揺らぎ
何百年続いてきた万葉の風景
めんどりは卵をポトンと生み落とし
腹が減ったと地面をつつきまわる
ああ夢の中のことではなく そのままでいい
目覚まし時計など必要ないよ
時告げ鳥がいるじゃないか
少々眠い目をこすりながら火加減を見る
やがて重い蓋を突き上げる湯気の匂い
米が飯になる甘いかおり
腹がグーッと鳴りこちらも時を告げる
ああ なんという健康な集落よ
忙しい世の中になっても生き延びるそれが郷愁だ
朝一番で鳴くオス鳥なつかしいです。
以前、近くで飼っていた家があったようで、4時ころになると鳴いていました。
今はきかなくなりましたが。
鳥が良い目覚ましになってくれているんですね。
懐かしい感じのポエムが、ほほえましいです 。。。(^▽^)o
田舎育ちなもんで近所の雄鶏が競って夜明けを告げていた光景が忘れられません。
うちでも飼っていたので、餌やりのときは怖かったですよ。
体も大きいし、トサカも大きい。
子どもだと思ってバカにしているわけではなく、誰に対しても挑戦的でした。
そのような思い出がもとになった詩です。
いつもコメントありがとうございます。