ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

バンド

2011-09-19 23:24:24 | Weblog
急にすずしくなった上海。一気に秋到来。
今日は風があり、シャツにカーディガンでは寒いくらいだったので、
明日はジージャンを着ていこうと思う。
先週は、半袖で汗をかいていたのになあ。

そして、夜、仕事で、バンドのほうに行った。
黄浦江が大きくカーブを描く、まさしく「バンド」の風景が見られる地点。



風が少し冷たかったけれど、とてもいい眺めだった。

「バンド」と言って、私が最初に思い浮かべるのは上海ではなくて、
長江第一弯。
2000年に、雲南の麗江に行ったとき、
足をのばして、ローカルバスに揺られて行った。
諸葛亮が南蛮討伐のときに渡った辺り。
フビライも大理国を攻めるときに渡ったところ、だったと思う。
古くて小さな吊り橋が架かっていて、それを渡るときに、
長江の水面がキラキラと輝いているのを見て、涙があふれた。
あのあたりの水はまだ澄んでいて青く、泥水の色ではなかった。

近くの村のおばさんに声をかけられた。
むかし文革のときに、大学に入ってすぐ農村に下放され、
そのまま農家の人と結婚して、もうずっと故郷には帰っていないと。
実家はどこかと聞いたら、石家荘と言っていた。

私が話す普通語の発音を聞いて、河北の実家を思い出したと、
こっそり涙をふいていた。
その話ぶりは、まるで農家のおばさんではなくて、
知識分子そのものの品のある中国語だった。

上海でも思う。
文革の前の中国を、見てみたかったな。

そんなことを考えながら地下鉄の南京東路駅まで歩いた。



夜なのに昼のような明るさ。
上海も電力不足のはずなのに。


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