ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

読書で充電

2012-04-23 00:09:05 | Weblog
今日は、ずっと家で読書。充電した。
読んだ本は『中国 最後の証言者たち ー沈黙の世代がはじめて語る激動の二○世紀ー』

この本を読むと、ものすごい勢いで胃袋に食糧をつめていく中国人を
少し理解できるような気がする。
つい二十年前まではみんながお腹をすかせていたのなら、
比較的生活が豊かになった上海の若い世代も、
その両親の「食」に対する執着心は受け継いでいるだろう。

ブランド品に狂乱するのもわかるし、
責任逃れがうまいのもわかる。
文中に出てきた上海の会社でもよく聞くフレーズ。
「私たちは知らないが、上司は知っています」

最近は、私もこのフレーズをよく使うようになってきた。
というのも、根拠が説明されないのではなくて、情報がおりてこないから、
誰かに「ねえ、これって○○なの?」と聞かれると、
「さあ、会社ではそう決まったのかもね」と、思わず言ってしまう。
そして、それを確認しようとも思わなくなってきた。
だって、確認してもあやふやな答えしか返って来ないから。

結局は、上は、そのまた上の顔色をうかがって、動くだけ。
何もちゃんと決まってはいない。
だから、顔色の読み解きかたによって、状況はころころ変わる。
そんなのに、いちいち振り回されるのはごめんだし、
上におべっかを使うことを拒否する場合は、無関心になるしかないような感じ。

きっと、漢民族はずっとこれを繰り返してきて、
文革の頃に、さらにひどくなった。

面白い国だなあと思う。
そして、このすべての中国人が本当に飢えなくなったとき、
いったいどんなふうに変わるのだろうかと思う。


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