高知最終日、意地で、空港でカツオの丼を食べた。
おいしかった。
羽田空港から、今日はリムジンバスで新宿まで帰ってきた。
羽田から首都高を通って新宿へ帰って来る道が好きだ。
出張から帰ってきて、ふと自分に戻る時間、
電車での帰り道は、明る過ぎる。
暗い車内で、外のネオンを眺める。
ふと、自分の中の野生を感じる。
これは、コンクリートとネオンに囲まれた人工の闇と光の中だからこそ感じる野生だ。
暗く、孤独。
小さいころ、よく父に連れられて、父の仕事現場に行った。
当時、父はテレビドラマをやっていた。
六本木、赤坂、よく父の運転する車で、首都高を通って行った。
母は、赤プリの大きなカーブを下るのが好きだった。
父は、まあまあかっこよくて、かなりドジだった。
母は、とても知的で美しく、でも融通がきかなかった。
私は、後部座席に座って、外の都会の風景を眺めながら、
前から聞こえて来る父と母の、なんだか哲学的に聞こえる論議を、
なんとなく聞いていた。
あのころ、窓から見上げる東京のビルを眺めるのがすごく好きだった。
父の仕事現場のことは、あまり覚えていない。
でも、首都高の風景はよく覚えている。
今日、高知でお世話になった方と、一緒にお昼ご飯を食べたとき、
嬉しそうに食事をしてくれてよかった。
そして、あなたはどこへ行ってもぶれない。
自分の意見をもっているから、大丈夫な人なんだね、と言ってもらった。
帰り道、暗い首都高で、私は離れたくても離れられない、
いや、離れたいとは思っていない。
この首都高から見える風景に、思い出がいっぱい詰まっているから、と思った。
母がいつも夜遅くに泣きながら思い出す帰り道は、
冷たい雨が降る瀬田の唐橋だった。
私が思い出す帰り道は、両親の楽しい思い出が満ちている。
両親ともに、すでにいないことが信じられないけど、
心の底から感謝している。
おいしかった。
羽田空港から、今日はリムジンバスで新宿まで帰ってきた。
羽田から首都高を通って新宿へ帰って来る道が好きだ。
出張から帰ってきて、ふと自分に戻る時間、
電車での帰り道は、明る過ぎる。
暗い車内で、外のネオンを眺める。
ふと、自分の中の野生を感じる。
これは、コンクリートとネオンに囲まれた人工の闇と光の中だからこそ感じる野生だ。
暗く、孤独。
小さいころ、よく父に連れられて、父の仕事現場に行った。
当時、父はテレビドラマをやっていた。
六本木、赤坂、よく父の運転する車で、首都高を通って行った。
母は、赤プリの大きなカーブを下るのが好きだった。
父は、まあまあかっこよくて、かなりドジだった。
母は、とても知的で美しく、でも融通がきかなかった。
私は、後部座席に座って、外の都会の風景を眺めながら、
前から聞こえて来る父と母の、なんだか哲学的に聞こえる論議を、
なんとなく聞いていた。
あのころ、窓から見上げる東京のビルを眺めるのがすごく好きだった。
父の仕事現場のことは、あまり覚えていない。
でも、首都高の風景はよく覚えている。
今日、高知でお世話になった方と、一緒にお昼ご飯を食べたとき、
嬉しそうに食事をしてくれてよかった。
そして、あなたはどこへ行ってもぶれない。
自分の意見をもっているから、大丈夫な人なんだね、と言ってもらった。
帰り道、暗い首都高で、私は離れたくても離れられない、
いや、離れたいとは思っていない。
この首都高から見える風景に、思い出がいっぱい詰まっているから、と思った。
母がいつも夜遅くに泣きながら思い出す帰り道は、
冷たい雨が降る瀬田の唐橋だった。
私が思い出す帰り道は、両親の楽しい思い出が満ちている。
両親ともに、すでにいないことが信じられないけど、
心の底から感謝している。