ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

波紋

2013-12-29 13:04:49 | Weblog
年末なので、といっても、今年の中国は元旦しかお休みではないのだが、
それでも、少し掃除をしてみようかと思った。

アパートの部屋と会社の席のまわり。
そして、パソコンの中のいらないファイル。

どれも中途半端で、ほとんど真面目にやらないだろうと思う。
日本の場合、マンションなので、扉をちゃんと掃除しないと、隣家との差が歴然とする。
それが恥ずかしくて、なんだかんだ言いながら、家の扉と窓は拭いていた。
でも中国の場合は、春節の前になっても、そんな雰囲気ではない。

春節になると、道に爆竹の赤い紙が散乱し、いつもよりも汚くなる。
整然とした正月を迎えたい日本人と、雑然とした大騒ぎで春節を迎えたい中国人。
節目に対する感覚の違いは、おそらく文化の違いの根本となっていると思う。

昨日、日本から来た友人に、日本の新聞をもらった。
首相の靖国参拝が大きく取り上げられていた。

上海の私の周りにいる日本人は、結構好意的に受け止めていると思う。
特に若い人は「日本は、戦後さんざん償って来たのに、
そんなの中国人はぜんぜん知らない。そんな国に、もう謝る必要ない。
もっと日本の主張を明確にすべきだ」という声も多い。
これで経済の関係が減速するのは正直困るけど、
真の国益は、日本人が日本に対して自信を取り戻すことだ、と本気で考えている。

政府のお金に頼ったビジネスをしてきた会社は、
日本も中国も予算をつけなくなるだろうし、かなり厳しいだろう。
でも、一般企業の場合は、いずれにしたって経済的に厳しいのは同じ。
コストの上昇が速いことのほうがよっぽど痛い。
来年は正念場、品質を上げつつ効率化できるかがカギ、と日中問わず思っている。

中国人と結婚して、当分は中国に住む日本人の場合はちょっと違って、
「いまさら、過去を蒸し返すようなことはやめてくれ。めんどくさい」という感じだ。
ただ、決して「もっと謝るべき」という意見ではない。
すでに過去の償いは終わった、もしくは、償おうとしても無駄だから、
あつかましい中国人に対しては、ちゃんと堂々と自己主張すべき。
そうしないと、向こうの実家に行った時、めんどうだから。
ただ、勝手な自己主張で、他人に迷惑をかけるような行為をするのは、
国の代表としては幼稚なんじゃないか、という意見が多いと思う。

これは昨年の反日デモを見て来た日本人なら、
「反日って言ったって、みんな日本製買うじゃん。中国製は欲しがらないでしょ。
日本は嫌いでも日本製は好きなんでしょ。単に中共に対する反抗の大騒ぎじゃん!」という
非常に冷めた目で見ているところから繋がっている。

ただ、日本のメディア報道は、去年の反日デモ以降、かなり偏っていると思うし、
日本に住んでいる日本人も好んでそういう記事を読むのだろうから、
言論の自由は大丈夫かよ、という危惧は大きい。

中国人って、日本人が思っているよりも、
ずっとバラバラな人たちだと思うんだけどなあ。

ちなみに上海のタクシー運転手さんたちは、わりに安倍総理が好きだ。
ああいう、よくわかんないけど、自分の意見をはっきり言うヤツは、いい!という意見。
ということで、乗車拒否をされるどころか、最近日本はやるじゃないか、と言われ、
けっこう苦笑する。


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