映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『レイルズ&タイズ』

2010-05-29 16:08:22 | Weblog
2007年 米
監督:アリソン・イーストウッド
出演:ケヴィン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン

病気の妻メーガンが、やがて死を迎えるであろうことを受け入れられない鉄道マンのトムは、妻と向かい合うことを避け、仕事へと逃避する。そんな夫に失望し、一人で自らの死に向かい合うメーガン。お互いを求め合いながらも、どんどん遠ざかる二人の心。けれどある日、トムの管理する列車の前に、無理心中をはかる若い母親と少年の乗る車が。少年は自力で逃げて助かるが、母親は車に乗ったまま列車と衝突して亡くなってしまう。トムは、事故に際しての判断を審査されることになり、自宅待機に。そこに、里親の家から逃げ出してきた、心中の生き残りの少年が現れる。トムを「人殺し」となじるその少年を、メーガンは家へ迎え入れる。三人の奇妙な生活が始まった・・・というような話。

いや~、アリソン・イーストウッド監督、これがデビュー作ですか・・・なんだか末恐ろしいですね。お父さんも好い映画を撮られますが・・・お嬢さんも凄いです。才能の遺伝とか、そういうので片付けるのは嫌なんですが・・・ついつい、そう言ってしまいますよね、この父と娘の作品を前にすると。

それに、やっぱり役者が凄いや。ケヴィン・ベーコンが巧いのは今更なことですが・・・マーシャ・ゲイ・ハーデンも好いですねぇ。二人の抑えたお芝居が、じわじわじわじわと心に迫ってきます。

なんていうかね・・・血の縛りって、素晴らしいと思うと同時に、すごくウットオシイものでもあって・・・そこに固執している限り、人の心って自由にはならないと思うんですよね。

で・・・この三人は、誰一人として血の繋がりはないわけで・・・その点が、今のわたしの気持ちには、とても響いてきました。

それからね・・・デイヴィ(少年)を保護して里親を見つけてきたりする児童相談所(?)のお姉さんがね・・・ちょっとした役なんだけど、効いてるんですよ。この映画は、そういう細部っていうのか・・・メインの三人以外のところも、すべてがちゃんと役割を果たしているっていうか・・・ふむ、よく出来ていると思います、ええ。

基本、視線が暖かいし・・・懐も深いですよね。映画マジックかもしれませんが・・・こういう映画を撮れる監督は、きっと素敵な人なんだろうって思っちゃいます。

これが意外に違ったりするのが、人間の不思議なんですけどね。アリソン・イーストウッド監督は、作品のイメージ通りの人だったら嬉しいな(^^;。

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