その1からの続きです。
● 南禅寺と南禅院
二条城と錦市場に行き、祇園を歩いてから、ふたたび地下鉄で蹴上駅まで戻りました。
南禅寺の水路閣は、いつみても堅牢でクラシカル。
くすんだレンガ色に、黄色い紅葉がまたいい色味を添えています。
水路閣のそばにある、塔頭の南禅院に入りました。
南禅寺の南禅院。まぎらわしいですね。
小さな庵の奥にある、秋の紅葉で色づいた庭園がきれい。
外国の観光客も大勢来ており、知らない言葉が飛び交っていました。
● 方丈庭園ふたたび
次に南禅寺の本坊へ。朝課の時に、僧侶が襖を開けて見せてくれた方丈庭園を再び見学します。
もうすっかり明るくなり、大勢の一般客が中を見学していました。
庭園に入ると、南禅寺垣根が見えました。
「光悦寺垣」と「銀閣寺垣根」が有名ですが、ほかにも○○寺垣根ってあるのかなと調べてみると、
「建仁寺垣、大徳寺垣、龍安寺垣、光悦寺垣、金閣寺垣、南禅寺垣、銀閣寺垣」などあるようです。
そんなにたくさん!大きなお寺には、オリジナルの竹垣があるということなんですね。
朝課の最後にお経を上げた入り口の銅像がなにか、気になりましたが、僧侶に聞けないままに解散となりました。
今度はお寺の人がたくさんいるので、聞いてみます。
毘沙門天かと思ったら、韋駄天像でした。
韋駄天は、禅寺で庫裡に祀られることが多いそうです。
● 紅葉のじゅうたん
境内の真っ赤な紅葉の絨毯の上で、着物姿のモデルさんの撮影が行われていました。
わあ、すごい。ロマンチックですね~。
● 南禅寺の三門
南禅寺といったら、思い出されるのは大きな三門。
石川五右衛門の「絶景かな」のセリフで有名で、ここに上がると京都を見渡せます。
急な階段ですが、母も途中で息を整えながら、がんばって上りました。
こちらが南側の遠方。
南側の下の方。
360度ぐるりと見渡せるパノラマ。南東には、岡崎の今戒光明寺が見えました。
こちらが北側。南禅寺法堂の屋根が見えます。
法堂に続く参道を真上から。
北西側です。
● 成田山のお守り
見どころの多い南禅寺を一通り見学し終えた時には、12時半になっていました。
宿に預けていた荷物を受け取って、蹴上を後にします。
となりの御陵駅で向かいのホームに来た電車に乗り換えると、地下鉄の車体にままで京阪電車になっていました。
おや、車両内に水引のついたものが貼ってある。
目を凝らして見ると、「御守 成田山」と書かれていまでした。
関西の方がお寺の本場(?)なのに、なぜ千葉の成田山の御守なのでしょう?
車体を関東で作ったのかしら?
あとで、記事を見つけました。
→【京阪の安全祈願札】おけいはん守ってはる(朝日新聞)
「成田山」といっても、千葉の成田のものではなく、大阪の成田山大阪別院のものだそうです。
比叡山が京都の鬼門となっているように、成田山を大阪の鬼門鎮めにしているとのことです。
どの車両にも必ず成田山のお札が掛けてあるというのが、すごいですね。
● 滋賀県入り
御陵駅から京津線で大津駅まで行き、そこから石山坂本線に乗り換えて、三井寺駅で降りました。
蹴上から電車を乗り継いで30分弱。それほど距離はありませんが、もうここは滋賀県です。
滋賀と言えば琵琶湖。
先ほど南禅寺水路閣で見た疎水を、今度は逆の滋賀県側から眺めながら、疎水沿いに坂を上がっていきます。
疎水の上から。画面上方の琵琶湖から流れてきた水は、この山の下を通って、京都へと注ぎ込みます。
滋賀の人がよくネタにする「琵琶湖の水止めるぞ~」のセリフ。
本当に実行に移すとなったら、この水路をふさぐことになるんでしょうね。(物騒な想像)
● 宿泊は2人のみ
目指す場所は、三井寺の隣にある圓満院門跡(えんまんいんもんぜき)。
この日は、そのお寺の宿坊、三密殿に宿泊します。
圓満院の敷地内に入ったものの、広くていくつも建物がある割に、ひと気がないため、どこに行ったらいいのかわかりません。
仕方なく、納骨受付(トホホ)のところで人を呼ぶと、お坊さんが出てきてくれました。
まだチェックイン時間前なので、荷物だけ預かってもらうつもりでしたが、その場で宿泊手続きを取ってくれ、お坊さん自ら、三密殿の部屋まで案内してくれました。
この日の宿泊客は、私たち2人のみと聞いて、驚きます。
京都の宿はどこもいっぱいなのに、滋賀はちょっと事情が変わるんですね。
あまり知られていないんだろうと思います。ここは穴場だわ。
部屋は3階建ての3階。
私たちをエレベーターに誘導してくれた後、お坊さんは階段に向かい、自力で3階まで上がって合流します。
すごいなあ。これも修行でしょうか。
部屋まで案内してくれたあと、そのまま館内を案内してくれるということで、荷物を置いてあとに続きました。
● 圓満院門跡
平安時代に創建された由緒正しい歴史を持つ圓満院門跡は、天台宗系の単立寺院。
以前は三井寺の塔頭でしたが、今では運営元が変わり、三井寺とも離れているそう。
複雑な事情があるとはいえ、お坊さんは親切で、境内や庭園は問題なく拝観ができます。
そして、どちらも非常に素晴らしいものでした。
まずは、宸殿(しんでん)を案内してもらいました。
女帝の明正(めいしょう)天皇より下賜されたもので、重要文化財に指定されています。
江戸時代の1647年に、禁裏より移築された宸殿には、日本庭園「三井の名庭」があります。
国の名勝・史跡に指定されている、池泉鑑賞式の築山庭園です。
赤い野点傘が、絵になります。
室町時代に作られた、不老長寿を願う鶴島・亀島を配した「鶴亀の蓬莱庭」だそう。
どの石が鶴さんと亀さんなのか、よくわかりませんでしたが、バランスのとれた立派な庭園です。
建物内には、狩野派が描いた襖絵が飾られていました。
襖はレプリカで、原本は京都国立博物館に収蔵とのことです。
ここは座禅場でしょうか。これまた絵になる構図です。
投扇興を行う部屋もありました。雅だわ~。
説明をしてくれた後、僧侶は「ではごゆっくりおくつろぎください」と姿を消し、広々とした宸殿の中には私たち二人だけになりました。
先ほどまで、京都の喧騒の中にいたので、この静かな空間に驚きます。
贅沢でどうしましょう~。
● お寺にジョーバ
すっかりレトロな気分になっていたら、宿坊へとつながる廊下を通る途中にジョーバがあったので、驚きました。
スポーツクラブでしか見たことがありませんでしたが、お寺にジョーバ!
お坊さんもロデオをするのかしら?まあ、修行には体力がいりますからね!
小高い丘に立つこのお寺。部屋は3階なので見晴らしがよく、眼下に琵琶湖も臨めます。
ここからは、琵琶湖の花火もきれいに見えるそうです。
その3に続きます。
● 南禅寺と南禅院
二条城と錦市場に行き、祇園を歩いてから、ふたたび地下鉄で蹴上駅まで戻りました。
南禅寺の水路閣は、いつみても堅牢でクラシカル。
くすんだレンガ色に、黄色い紅葉がまたいい色味を添えています。
水路閣のそばにある、塔頭の南禅院に入りました。
南禅寺の南禅院。まぎらわしいですね。
小さな庵の奥にある、秋の紅葉で色づいた庭園がきれい。
外国の観光客も大勢来ており、知らない言葉が飛び交っていました。
● 方丈庭園ふたたび
次に南禅寺の本坊へ。朝課の時に、僧侶が襖を開けて見せてくれた方丈庭園を再び見学します。
もうすっかり明るくなり、大勢の一般客が中を見学していました。
庭園に入ると、南禅寺垣根が見えました。
「光悦寺垣」と「銀閣寺垣根」が有名ですが、ほかにも○○寺垣根ってあるのかなと調べてみると、
「建仁寺垣、大徳寺垣、龍安寺垣、光悦寺垣、金閣寺垣、南禅寺垣、銀閣寺垣」などあるようです。
そんなにたくさん!大きなお寺には、オリジナルの竹垣があるということなんですね。
朝課の最後にお経を上げた入り口の銅像がなにか、気になりましたが、僧侶に聞けないままに解散となりました。
今度はお寺の人がたくさんいるので、聞いてみます。
毘沙門天かと思ったら、韋駄天像でした。
韋駄天は、禅寺で庫裡に祀られることが多いそうです。
● 紅葉のじゅうたん
境内の真っ赤な紅葉の絨毯の上で、着物姿のモデルさんの撮影が行われていました。
わあ、すごい。ロマンチックですね~。
● 南禅寺の三門
南禅寺といったら、思い出されるのは大きな三門。
石川五右衛門の「絶景かな」のセリフで有名で、ここに上がると京都を見渡せます。
急な階段ですが、母も途中で息を整えながら、がんばって上りました。
こちらが南側の遠方。
南側の下の方。
360度ぐるりと見渡せるパノラマ。南東には、岡崎の今戒光明寺が見えました。
こちらが北側。南禅寺法堂の屋根が見えます。
法堂に続く参道を真上から。
北西側です。
● 成田山のお守り
見どころの多い南禅寺を一通り見学し終えた時には、12時半になっていました。
宿に預けていた荷物を受け取って、蹴上を後にします。
となりの御陵駅で向かいのホームに来た電車に乗り換えると、地下鉄の車体にままで京阪電車になっていました。
おや、車両内に水引のついたものが貼ってある。
目を凝らして見ると、「御守 成田山」と書かれていまでした。
関西の方がお寺の本場(?)なのに、なぜ千葉の成田山の御守なのでしょう?
車体を関東で作ったのかしら?
あとで、記事を見つけました。
→【京阪の安全祈願札】おけいはん守ってはる(朝日新聞)
「成田山」といっても、千葉の成田のものではなく、大阪の成田山大阪別院のものだそうです。
比叡山が京都の鬼門となっているように、成田山を大阪の鬼門鎮めにしているとのことです。
どの車両にも必ず成田山のお札が掛けてあるというのが、すごいですね。
● 滋賀県入り
御陵駅から京津線で大津駅まで行き、そこから石山坂本線に乗り換えて、三井寺駅で降りました。
蹴上から電車を乗り継いで30分弱。それほど距離はありませんが、もうここは滋賀県です。
滋賀と言えば琵琶湖。
先ほど南禅寺水路閣で見た疎水を、今度は逆の滋賀県側から眺めながら、疎水沿いに坂を上がっていきます。
疎水の上から。画面上方の琵琶湖から流れてきた水は、この山の下を通って、京都へと注ぎ込みます。
滋賀の人がよくネタにする「琵琶湖の水止めるぞ~」のセリフ。
本当に実行に移すとなったら、この水路をふさぐことになるんでしょうね。(物騒な想像)
● 宿泊は2人のみ
目指す場所は、三井寺の隣にある圓満院門跡(えんまんいんもんぜき)。
この日は、そのお寺の宿坊、三密殿に宿泊します。
圓満院の敷地内に入ったものの、広くていくつも建物がある割に、ひと気がないため、どこに行ったらいいのかわかりません。
仕方なく、納骨受付(トホホ)のところで人を呼ぶと、お坊さんが出てきてくれました。
まだチェックイン時間前なので、荷物だけ預かってもらうつもりでしたが、その場で宿泊手続きを取ってくれ、お坊さん自ら、三密殿の部屋まで案内してくれました。
この日の宿泊客は、私たち2人のみと聞いて、驚きます。
京都の宿はどこもいっぱいなのに、滋賀はちょっと事情が変わるんですね。
あまり知られていないんだろうと思います。ここは穴場だわ。
部屋は3階建ての3階。
私たちをエレベーターに誘導してくれた後、お坊さんは階段に向かい、自力で3階まで上がって合流します。
すごいなあ。これも修行でしょうか。
部屋まで案内してくれたあと、そのまま館内を案内してくれるということで、荷物を置いてあとに続きました。
● 圓満院門跡
平安時代に創建された由緒正しい歴史を持つ圓満院門跡は、天台宗系の単立寺院。
以前は三井寺の塔頭でしたが、今では運営元が変わり、三井寺とも離れているそう。
複雑な事情があるとはいえ、お坊さんは親切で、境内や庭園は問題なく拝観ができます。
そして、どちらも非常に素晴らしいものでした。
まずは、宸殿(しんでん)を案内してもらいました。
女帝の明正(めいしょう)天皇より下賜されたもので、重要文化財に指定されています。
江戸時代の1647年に、禁裏より移築された宸殿には、日本庭園「三井の名庭」があります。
国の名勝・史跡に指定されている、池泉鑑賞式の築山庭園です。
赤い野点傘が、絵になります。
室町時代に作られた、不老長寿を願う鶴島・亀島を配した「鶴亀の蓬莱庭」だそう。
どの石が鶴さんと亀さんなのか、よくわかりませんでしたが、バランスのとれた立派な庭園です。
建物内には、狩野派が描いた襖絵が飾られていました。
襖はレプリカで、原本は京都国立博物館に収蔵とのことです。
ここは座禅場でしょうか。これまた絵になる構図です。
投扇興を行う部屋もありました。雅だわ~。
説明をしてくれた後、僧侶は「ではごゆっくりおくつろぎください」と姿を消し、広々とした宸殿の中には私たち二人だけになりました。
先ほどまで、京都の喧騒の中にいたので、この静かな空間に驚きます。
贅沢でどうしましょう~。
● お寺にジョーバ
すっかりレトロな気分になっていたら、宿坊へとつながる廊下を通る途中にジョーバがあったので、驚きました。
スポーツクラブでしか見たことがありませんでしたが、お寺にジョーバ!
お坊さんもロデオをするのかしら?まあ、修行には体力がいりますからね!
小高い丘に立つこのお寺。部屋は3階なので見晴らしがよく、眼下に琵琶湖も臨めます。
ここからは、琵琶湖の花火もきれいに見えるそうです。
その3に続きます。
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