風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

鎌倉なごりの潮騒散歩-1

2014-11-16 | 神奈川
○ プロローグ

11月の天気のいい週末、友人サユと会いました。
高尾山か昭和記念公園の紅葉を見に行く予定でしたが、待ち合わせ場所で待っているうちに、ふと(鎌倉もいいかも)と思いました。

最近は忙しくて、休日も遠出をしていないというサユと会ってから聞いてみると、「鎌倉?まったく考えてなかったけど、高尾山とどっちがいいかな・・・」と少し考えて、こう答えました。
「じゃあ、鎌倉にしよう。これからは海もそう見られなくなるし」

サユは、来月から遠い内陸部へと引っ越ししてしまいます。
近くに住んでいて、長いことよく会ってきたので、離れてしまうのはさびし~い。

ユーミンの『瞳を閉じて』や、イルカの『なごり雪』の歌が頭の中を流れます。
遠いところへ行った友達に 潮騒の音がもう一度届くように~♪
切ないわー。

○ キオスクではなく加藤売店

回れ右して、東京方面に向いていた身体を鎌倉方面に向けます。
行き慣れている場所なので、乗り換えもすいすい。
話をしているうちに、鎌倉に着きました。

JR駅のホームにはキオスクがあるのがデフォルトですが、JR鎌倉駅のホームの売店にあるのはキオスクではありません。
「加藤売店」という店名が書かれています。



ホームには、この加藤売店がいくつかあります。なぜでしょう。
鎌倉駅の建設に際して土地を寄付した加藤さんに感謝して、当時の国鉄がホームでの特別販売許可を出して、今に至るとのこと。
めったにないレアケースだそうです。
明治22年の駅創業時からのギブ・アンド・テイクの間柄なんですね。
ちょうど数日前に、このことを知ったばかりだったので、気をつけて見てきました。

○ Cafe RONDINO

昼に待ち合わせしたので、まずはランチ。
鎌倉好きのサユの案内で、Cafe RONDINOに入りました。
白塗りの壁に床や家具が木張りの、シックなお店。



メニューに「スパゲティ」とだけ書いてあります。
「それはナポリタンで、ここの売りだよ」とサユに言われ、それにしました。
周りの人たちも、みんなスパゲティという名のナポリタンを食べていました。





このお店は、海岸の方にタベルナRONDINOを出しているとか。
化粧室は階段下にあって、ななめ天井なのがハリーポッターの部屋のよう。
レジマシーンも、レトロでいい味を出していました。



○ 門出祈願

それから鶴岡八幡宮へと向かいます。
普段は、人込みをきらうサユですが、今回は珍しく、小町通りを通って行きます。
まるで光景を覚えておこうとするかのように。
それなりに人は多いものの、まっすぐ歩けないほどではなく、人の波に沿って歩いて行きました。

天気がいい日だと、八幡宮の境内の色も映えます。
入り口の太鼓橋も、松の木も、奥に見える拝殿も、色鮮やか。



石段を上り、上宮楼門の二羽の鳩を模した扁額の下をくぐって拝殿に向かいます。
ちなみに、鳩サブレーのまるっとした形は、この扁額の鳩からきているんだそう。
神前で、自分の願いと合わせて、サユの活躍を祈願しました。
遠い土地で一人になっても、神様に守ってもらえますように。



拝殿の中では、七五三の祈祷が行われていました。
境内も着飾った子供たちがたくさんいて、華やか。
11月は神社も大賑わいです。

○ 七五三と結婚式

神楽殿の前には大勢の人だかりがありました。
結婚式が終わったばかりのようです。
男性がとても大柄で、カメラの前でも夫婦ともに堂々としていたので、スポーツ選手かもと思いました。
その人たちが場所を移動すると、別の新郎新婦の行列がしずしずと神楽殿に向かって進んでいきました。
友引なので、お日柄がいいんですね。







みんなが向かっていく親族の行列に、自分もついていきたくなります。
これはハーメルン効果でしょうか?(そんな言葉はない)

○ 日本三天神?

それから私のリクエストで白幡神社に向かい、お気に入りの狛犬にご挨拶。



次に荏柄天神社に行きました。
鎌倉の寺社は結構参拝していますが、この神社はこれまで前を通っただけで、きちんとお参りしていません。
実はここ、太宰府天満宮、北野天満宮とともに日本三天神の一つなんだとか。
えっ、そうなの?知らなかったわ。
湯島天神よりも小ぶりなのに。
でも、一般にはここではなく、防府天満宮が含まれるようです。
「三大~」って、諸説ある場合がありますね。
よくわかりませんが、まあそれだけ由緒の古い天神さまなんでしょう。

いずれにしても、学問の神様にはお参りしておかなくては。
大鳥居からまっすぐ伸びる参道を歩いて行きました。
途中、「X」の形に交差する日本の大杉の間を通って行きました。
なんだか神秘的です。



鎌倉通のサユも、ここに来るのは初めてだとのこと。
こぢんまりとした境内ながら、日の当たる雰囲気のいい場所でした。



○ 筆塚のカッパ

奥に、変わったオブジェが立っているので、そばに行ってみました
絵筆塚だそうです。



京都で筆塚を見たことがありますが、こちらは絵の筆を収めているよう。
説明書きを見ると、清水崑が使用した絵筆が収められているそうです。
それでカッパなんですね。
よく見ると、さまざまな漫画家の描いたカッパのレリーフが、オブジェについていました。
154人の漫画家の絵がついているとのことで、ぐるりと回ってみてみましたが、ちょっと時代が違うため、知らない人ばかり。
わかる人は藤子不二雄とサトウサンペイくらいでした。



拝殿そばには樹齢900年の大銀杏が枝を広げていますが、まだ紅葉には早いようで、青々としていました

さて、学問の神様にお参りして、一安心。
これで当分はボケずに済みそうです。
(お願い間違ってる?)

○ フクロウ小路に迷い込む

歩いて駅まで戻る途中、行き止まりにつき当たって、細道に迷いこんでしまいました。
通りには、こんな看板を発見。
「わあ、フクロウ小路だって、かわいい」と私。
フクロウがパタパタと羽ばたいてやってくる様子を想像して、ほのぼのします。
ボードがかなり下の方にあるのは、歩いているフクロウにも見えるように?



するとサユが「袋小路だからフクロウ小路・・・!」と言いました。
なるほど~!
私一人だったら、気づかなかったわ!
この頭の回転の良さ、見習いたいものです。
天神様にお参りしてきたばかりなのに・・・とほほ。

その2へ続きます。


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