金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

413-418:最近読んだ本(記録のみ)

2021-10-06 21:24:06 | 21 本の感想

一口に「塩」といっても、本当に多種多様なんだなあ。
興味が出てきた。






 イエンス・イエンセン『日本で、ヒュッゲに暮らす

最近「ヒュッゲ」という言葉をいろんな本のタイトルで
目にするなと思っていたのだが、デンマーク語だったのか。

 




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岩村城城下町

2021-10-06 13:43:37 | おでかけの記
どこかへ行きたくて、長いこと、ひたすらムズムズしていた。
緊急事態宣言が解除されたため、遠出したい欲を発散しようと
岐阜県恵那市の岩村城の城下町へ。
 
岩村城は、信長の叔母にあたる女性が城主をしていた城。
最近、彼女を書いた本を見かけたので、行ってみることに。 

JR中央線で恵那まで行き、恵那から明知鉄道で岩村駅下車。

郷土の偉人。
下田歌子しか知らない……。
しかも、林真理子の「ミカドの淑女」で知ったので
印象があまり良くない。
 
城下町の古い町並み。
「駅から徒歩10分」の案内をされていたけれど、
実際はそんなにかからないのではないかな。
すぐ着いた。







この日は天気がよくなかったけれど、
晴れた日なら青空と山の緑の色合いが
鮮やかだったはず。



電気屋や薬局、クリーニング店、電器屋、生花店など
本当に地元の人のためのお店が多くて
観光地観光地していない。
街並み自体は、今までに行った場所と大差はないのだけど
山が近くて、山城の城下町というムードがちょっと新鮮。



看板だけがピッカピカな信用金庫。



メインストリート以外にも、古い家は残っている。

「カフェかめや」で休憩がてら
焼きカステラ、カヌレ、アイスコーヒーを注文。 


もともとドリンクについているお菓子、
カステラについているお菓子……と
色々あわせて870円。
お庭が見えて素敵だった。
カヌレがおいしい。

岩村城は山城として結構有名らしいのだけど、
城郭には興味がないのでパス。
ただ、城趾の写真を見ると、ムードがあって惹かれる。

滞在時間は1時間のみ。 
往復 7時間くらいかかっているので、
アホらしいと言えばアホらしいかもしれないが 
電車で遠くへ行くというのが一番の目的だったので文句なし。 
本もたくさん読めた。



人があまり来ない、細い道を奥に入ったところにある
こういう水路が好き。



鴨長明の婢。こんなところに来ていたのか!


今回の岩村行きの動機の一つが、
江戸時代から製法が変わっていないというカステラ。 
松浦軒のものが有名。
おみやげと自宅用に購入。






砂糖のねばりがなく、ふんわりしつつもしっとり。

【今回のご当地マンホール】


恵那駅

岩村城下町

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412:小松左京『御先祖様万歳』

2021-10-06 13:06:21 | 21 本の感想

【Amazonの内容紹介】

たった一枚の古ぼけた写真が、この大騒動の発端だった――。
僕は失業して故郷へ帰っていたが、
納戸で見つけた100年前の曾祖父の写真を見て驚いてしまった。
こともあろうに「新幹線」が写っている!
これが刺激になって、僕は我が家の持ち山の通称「神隠しの山」の
麓にある洞窟に入ってみた。
洞窟のあちら側では、100年前に僕の家で謀議がこらされていた。
ちょんまげを結った侍姿の壮漢たちに見つかったので、
あわてて洞窟を抜け逃げ帰ってきたが、村じゅう驚天動地の大騒ぎ。
早速、新聞社の音頭取りで学者をまじえて「調査隊」が
あちら側を調べることになったが……。
傑作痛快短編全12作。
小松左京と山上たつひこの意外なつながりを明かした
書き下ろし解説も収録。

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【収録作品】
三界の首枷
紙か髪か
痩せがまんの系譜
ぬすまれた味
聖六角女学院の崩壊
機械の花嫁
女か怪物か
ダブル三角
カマガサキ二〇一三年
SOS印の特製ワイン
墓標かえりぬ
御先祖様万歳

「機械の花嫁」まで読んでギブアップ。
私はSF自体、そんなに好きじゃないのかもしれない。
これまでに私が読んで「おもしろかったSF短編」と
認識していたものは、
SF要素を楽しんだんじゃなくて、
星新一的などんでん返しの構成を楽しんでたんだな。

「痩せがまんの系譜」はわりと好きなんだけど、
介錯なしの切腹はめちゃくちゃつらいのでは……と
そればかりが気になった。

世界から紙が消える「紙か髪か」も好き。


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407-411:最近読んだ漫画

2021-10-05 10:14:24 | 21 本の感想

無料公開にて。
何度か、人体のバランスが気になって
話に集中できなくなってしまったけど、
独特のムードがあって話はおもしろい。



カラーより白黒絵のほうが、断然きれいで色っぽい。
和泉式部の話もいろいろ読んだけど、
これまで読んだものとはまた違う味付けがあって
続きが気になる。
清少納言と和泉式部の間の親交にも触れてくれたのが
うれしい。



再読。 「イベントブルー」、わたしもよく襲われる。

 


夏のサンダル、わたしも昨年からやめている。 
履くための準備が面倒なのと、 
家に上がるときに結局靴下を履くことになるから。

 

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406:伊東潤『修羅の都』

2021-10-03 21:49:09 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

「武士の世をつくる」。
頼朝の悲願を背負い、妻として母として
時代の要となった政子。
頼朝晩年の謎をも大胆に描く傑作時代長編。

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前半は
「小説の体を借りた新書でも読まされてるのか?」
ってくらい、小説としての面白みがなかった。
何が退屈って、史実や逸話として残っているエピソードが
そのままにひたすら続くのだ。 
歴史小説で読みたいのは、史実にからんだ、でもオリジナルの
味付けなんだよ!
前半はそれがほとんど感じられず、面白かったのは 
頼朝一家のギスギスした親子関係だけ。

しかし後半は、俄然面白くなってくる。 
「吾妻鏡空白の四年間に迫る」と帯にあるように 
ここからオリジナルの要素が強く出てきた。 

※以下ネタバレ注意



後半、頼朝が認知症になってしまうんである。
作中で皆が言うほど「頭脳明晰」な感じが前半にない
(いろいろ理由付けてるが、せこくて小心者のおっさんだ)ので
ギャップはそれほど感じなかったのだけども、
「娘の入内」に向かって動き出したあたりからおかしくて、
打つ手にキレがなくなってきただけでなく、
人の名前も忘れてしまい、次第に娘の死も理解できず、
妻のことも分からなくなってくる。
それでも将軍という地位に対する執着は強くあり
隠居も拒み、なのに決断もできないので仕事も滞る一方。
ボケ始めた頼朝を操ろうと比企&梶原、頼家、チーム北条の間で
駆け引きが……というのが後半の流れ。
「建久七年の政変」前後の鎌倉サイドによる
朝廷工作のグダグダ感や、頼朝の不審な死については、
全く違和感なく独自設定と折り合いをつけていて面白かった。


私の中の政子のイメージは、この小説のものに近いかも。 
冷徹な策謀家ではなかったと思う。
頼朝の認知症や頼家の危険性に焦点を合わせるためも
あっただろうが、時政を悪く描いていなかったのは新鮮。
そして畠山重忠は、ここでも眩しいぐらいに清い。


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大河ドラマ『青天を衝け』#29

2021-10-03 21:33:56 | 大河ドラマ「青天を衝け」
なんか、和気藹々とした平和なシーンが続くと、
それだけで
「作劇のバランスとして、この後いやな展開がくるな……」
と思ってしまう。
こういうメタな見方してしまうの、いやね~。
栄一の屋敷を訪問したとっさま&かっさまの
帰り道のシーンで、
「とっさま、死ぬのでは……」
と思ったら、やっぱり。
来週亡くなってしまうんだな……。

大隈にかけあい、「改正掛」を設立した栄一は、
所属メンバーとともにアイディアを出し合い、
逓信、測量、度量衡の統一等々、
必要だと思うことを次々と実施。
新しいことをチームで始めて、
成功を積み重ねていくわくわく感。
薩長土肥と旧幕臣の対立もあるのだけども、
最終的には認め合う優しい世界。
それがご都合主義に見えないのは、
ちゃんと栄一のポジティブさと手腕を
描いているからだね。

大久保利通の年齢は知らないのだけども、
「一部の若手が勝手にやってる! けしからん!」
って怒ってるってことは、結構歳いってるのかな?
若く見えるのに老害感がすごい。
改正掛をつぶすべしと岩倉に掛け合うが、
岩倉は取り合わなかった様子。
しばらくは大久保が障害として
立ちはだかることになるのかしら。

【その他いろいろ】
・消印のこと、「汚れじゃないの?」って言ってたのに、
 その後、切手に判を押してるのを見せることで、
 「消印のこと、ちゃんと理解したんですよ」と示してる。

・千代ちゃんが相変わらず良妻賢母すぎる。

・前島密、郵便制度の開始には携われなかったけど、
 ちゃんと郵便の父として名が残ってよかったね。
 
・兄いが来て、新政府への恨みを口にしても、
 栄一は静かに思いの丈を述べる。有能。

コメント (2)
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403-405:鶴谷香央理『メタモルフォーゼの縁側〈3〉~〈5〉』

2021-10-02 09:29:36 | 21 本の感想
鶴谷香央理『メタモルフォーゼの縁側(3)~(5)』
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

相手を気づかうからこそ、優しさに悩むこともある。
そのひとことが背中を押してくれることもある。
年の差58歳のBLともだちは、少しずつ変わりはじめる。
 
****************************************

長い間積読していた。
ものすごい劇的な展開なんてひとつもないのに、
何度も泣きそうになってしまった。

正直、BLの面白さはわからないんだけども、
何かを好きになること、夢中になること、
それを誰かと分かち合えることの尊さに、目がくらみそう。 
年齢の設定からして、終盤、
「市野井さんが亡くなる」という展開で
山場を作るんじゃないかと心配してたんだけど、
全然そんなことはなかった。
そんなことしなくたって、見事に感動的だった。

二人が仲良くなったきっかけになった漫画の作者さん、
彼女のエピソードをしばしば入れていたのは
このためだったのね~。
素敵なお話だった。おすすめ。

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392-402:最近読んだ漫画

2021-10-01 19:59:04 | 21 本の感想
 師走ゆき『高嶺と花 1・2』

キャラクターがとてもいい。ギャグも楽しい。
ヒロインのキャラは加減を間違えると嫌われそうなのに、
そうならない絶妙なバランス。 
コメディ部分と乙女チックな部分の間の移行もスムーズで
違和感がない。


 響ワタル『琉球のユウナ 1 

尚氏時代の琉球を舞台にしているのは 珍しい。 
ヒーローは琉球というよりは西洋の王子様っぽいビジュアル。
ヒロインのキャラデザがすごく可愛い。 
最近読んだ花とゆめコミックス、赤い髪のヒロイン多いな。

気になったこと。
私は琉球について全然詳しくないが、
「第一尚氏」「第二尚氏」って、後世の歴史用語であって、
当時の人々はそう呼んでないんじゃないだろうか。
「後北条氏」と同じ感じで。


 ジョージ朝倉『溺れるナイフ(1)~(3)』

長いことを積読していた本。 
1巻の表紙がね、なんか古臭く感じられてね……。
でも、中身は、今読んでも全然色あせていない。
切実でヒリヒリするような恋の描写が印象的。
キャラクターの体の内で燃えたぎって
出口を探しているようなエネルギーの激しさが
感じられる。


 雲田はるこ『昭和元禄落語心中(1)・(2)』

落語と噺家のお話だけど、落語に興味がなくても
人間関係とそれにまつわる謎に惹きつけられる。 
師匠の色っぽさ がすごい。


 幸村誠『ヴィンランド・サガ(1)~(3)』

なぜか架空の世界を舞台にしたファンタジーだと思っていた。 
ヴァイキングたちがイングランドを攻めていた時代の話。 
主人公 はまだ成長途中。 
おじさん達が魅力的。


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391:木原敏江『王朝モザイク』

2021-10-01 19:19:30 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

時は平安。
検非違使である然示郎は身分の違いから
仲を引き裂かれてしまった初恋の人・沙魚と再会する。
しかし、女は自らを水無瀬と名乗り、人違いだと言う。
その頃、京を騒がせていた夜盗・梟党。
然示郎はその取り締まりを命じられるが…!? 
平安の世に咲き誇る、ドラマティック・ラブストーリー。

****************************************

初読時は、実はそれほど心が動かなかったのだけれど
再読したら、涙が出そうになってしまった。
終わった恋の切なさよ……。

Vol.1はもちろんだけど、Vol.3で悪役の国司が
昔の恋心を思い出して自ら手を離したところに
なんだか胸を打たれてしまった。
古今著聞集や御伽草子、今昔物語を
ベースにしているとのことなので元ネタを当たってみよう。
今回参考原典としてあげられた話以外にも、
いくつか知っている古文のネタが盛り込まれていた。
私が知らないだけで、他にもあったのかも。

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