金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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18:柳美里 『魚が見た夢』

2005-05-25 14:00:07 | 05 本の感想
柳美里『魚が見た夢』(新潮社)
★★★★☆

作者の名前はあちこちで目にして知っていたのだけれど、
手に取ったのは初めて。
タイトルが気になって、借りました。
エッセイ集。
貧しかった生活や離散した家族のこと、学校でのいじめのことが
書かれていて、最初パラパラめくって見たときは、
「今これを読むと、ますます気分が沈むのでは・・・」
と思ったのだけど、無用の心配でした。
恐ろしい話や残酷な描写が多いのに、気分が悪くならない。
書き方が、とても冷静で無駄がなく、静かな印象を受けました。
この人は、もとは劇作家だったのですね。
小説の方も読んでみたい。

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