永井路子『悪霊列伝』
★★★☆☆
【Amazonの内容紹介】
悪霊は魂の中に棲む―
呪われてしまった権力者はいかなる生き方をするのか?
古代貴族社会の熾烈な権力闘争を勝ち抜くことができず、
恨みを呑んで死んでいく者。
それらの者が死後、“祟り”を及ぼす悪霊になるといわれる。
崇道天皇、伴大納言、菅原道真、平将門、楠木正成…。
悪霊に苦悩する者、悪霊を利用する者。
平安の公家社会に横行した悪霊の系譜をたどりながら
日本人の裏精神史に迫る、連作歴史人物評伝の大傑作。
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目次:吉備聖霊/不破内親王姉妹/崇道天皇/伴大納言/
菅原道真/左大臣顕光
藤原氏が完全に摂関家として成立する前の、
奈良時代から平安時代初期にかけての人物や出来事に
興味はあるけれど、なかなか本が読めない。
このあたりの政争もなかなか陰惨な感じがする。
藤原顕光については、悪霊となって祟った、というエピソードは
読んだことがあったものの、
自分の中では「悪霊」にカテゴライズされていなかった。
非業の死を遂げたわけでもなく、無念や恨みはあったとしても
間抜けな人物として伝えられているので、
どことなくユーモラスで小物臭がするからなのかしら。
血縁者に美形扱いされている人が何人かいるから、
割と容姿は整っていたのではないかと思うのだけども。
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