金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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276:和田竜『村上海賊の娘〈上巻〉』

2021-08-21 09:29:28 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

『のぼうの城』から六年。
四年間をこの一作だけに注ぎ込んだ、
ケタ違いの著者最高傑作! 
和睦が崩れ、信長に攻められる大坂本願寺。
毛利は海路からの支援を乞われるが、
成否は「海賊王」と呼ばれた村上武吉の
帰趨にかかっていた。
折しも、娘の景は上乗りで難波へむかう。
家の存続を占って寝返りも辞さない緊張の続くなか、
度肝を抜く戦いの幕が切って落とされる! 
第一次木津川合戦の史実に基づく一大巨篇。

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『のぼうの城』は、自分は世間での評判ほど
面白いと感じなかったのだけど、
これは好きになれそうな予感。

ヒロイン・景のキャラクターがとても良い。
ただのおてんば姫でなく、当時の一般的な感覚だと
醜女扱い。
なのに面食いで、「モテたい! ちやほやされたい!」
という欲望に忠実 。 
関西へ行ったら美女としてちやほやされると聞いて、 
一向宗の門徒を連れて大阪へ。

ユーモラスな部分がありつつも、
本願寺側と織田側の事情や人間関係も読ませる。
いがみあいつつも認め合ったり助け合ったりする
泉州侍たちにキュンだよ。
それにしても大坂は当時も「面白くない奴はだめ」なんか……。
上に立とうとする生真面目な人間にはしんどいな。 

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2 コメント

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Unknown (晶子)
2021-08-30 10:32:54
単行本の方は分厚くて、なかなか手をつけられなかったんだけど、読み始めたら一気だった~!
村上氏については全然知らず、これを読んで興味出てきたよ。
下巻も楽しみ!
返信する
Unknown (ゆきこ)
2021-08-28 23:30:14
私も、和田竜作品ではいちぱん好き!
のぼうの城は何かよさがよくわからなかったけど、
村上海賊のほうは結構一気に読んだ記憶が。
しばらく海賊関係の調べ物をしてしまったくらい。

景パパが渋くて素敵だった。
返信する

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