第47話「ある朝敵、ある演説」
闇落ちしていた実衣ちゃんが元に戻って、
本当に良かったよ。
ようやく北条ファミリーにもギャグパートが戻ってきたし、
小四郎へのツッコミも冴え渡っていた。
源頼茂についてはなぜああなったのかがよくわかっておらず、
「将軍の座を望んだので後鳥羽院に討たれた」
という一部の文書にある説明も不自然で、
「倒幕計画を知ったから消されたのではないか」
と言われてるけど、ドラマでは前者の説を取ったのね。
しかし、頼茂の立ち位置についてほとんど説明がなかったので、
「将軍をめぐる争いで内裏が燃えた→鎌倉め~!!」
というドラマの流れが、
鎌倉「そんなもん、知らんがな」
としか言いようのないものになっていた……。
妹を救うために尼将軍になった政子、
今度は弟を救うのだね。
徹底して「情の人」として描かれていた政子、
情に訴えかけることで御家人たちを動かそうとした。
でも、
政子「上皇様につきたい人はそうして。止めません」
泰時「そんなやつ、いないよな!?」
はずるいと思った。
意志は尊重すると言いつつ、実質的には選択肢を潰している。
小四郎の、のえや伊賀一族に対する態度の悪さは何なの……。
のえの兄の伊賀光季、上皇方につくことを拒んで殺されたのだから
(大江の息子は、やむなくだろうが上皇方についちゃったよ!)、
せめてその死を悼むくらいはしてほしいよ。
のえは良い妻じゃないのだろうが、
ここ数回、態度が悪すぎるうえ、今回のは人としてあまりにもひどい。
自分の首を差し出して事をおさめようとする謙虚さは見せていたものの、
子まで成して、家を切り回してる妻に、
そのことをまったく告げないのもダメだよ……。
【その他いろいろ】
・実衣「私を殺そうとしたでしょ。首を刎ねろと言ったでしょ」
小四郎「言ってない」
時房「(小四郎が去って即刻)言ってました」
・兄の追討を命じる院宣を記念にほしいという時房、
やっぱりメンタルの強さが異常。
しかも自分の愛嬌の豊かさを自覚していた!
・初に酒壺を取り上げられた泰時が、
初が見ていないのを確かめてから酒を飲んでたの、可愛かった。
・泰時「だから父上は人に好かれない」
面と向かって子どもに言われたら、泣いちゃうよ!!!
心をえぐりすぎるセリフ……
・上皇様に従うべき、というスタンスだった泰時、
父の命を奪われるとなったら、
あっさり「反撃しよう」になるんだな……。
融通が利かないわけではない……と思ったけど、
単に身内に甘いだけかもしれない。
前回、実衣に対する取り調べの席でも、
「公正に判断して、皆が納得する落としどころにもっていく」
のではなく、「私にはわかりかねます」だったし。
・平六は、裏切ろうとして、でも結局、状況を見て動くものだから
裏切れなくなっちゃうんだな~。
・実衣「大きすぎる望みは命取りになりますよ」
実感がこもりすぎたセリフ。
・ここへきて存在感を増してきた長沼のおじさん。
平六「実は院宣が届きました」
→「さすが忠義者!」
長沼「自分のところにも来ました」
→「なぜもっと早く言わない!」
ここへきてもギャグパートを入れてくる余裕よ。
・のえ「薄気味悪い親子なんです!!」
やけに小四郎ー泰時の父子関係に対する解像度が高く、
この関係性を熱弁するのえさん、
実はときめいていませんか?
・泰時に対する愛だけが異常に重い小四郎。
自分が長年片想い&ストーカーしていた八重さんの子だし、
一時的にシングルファーザーとして自ら育ててたから
思い入れが強いのだろうが、
比奈ちゃんは実家を裏切ってまで小四郎に尽くしていたから、
朝時(と重時)も大事にしてほしいよ。
でも今日はまだマシか。
・このドラマの御家人たち、すきあらば頼朝に謀反起こそうとするし、
頼朝が死んでも悼まないし、
「承久の乱、どうするの!?
『頼朝のご恩』で御家人たちにハッパかけるのに」
と思ってたが、演説に「頼朝のご恩」が存在しなかった!
だよね、このドラマの御家人たち、ご恩感じてないもん!!