金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

映画:『愛のむき出し<上>』

2010-12-10 19:03:45 | 映画の感想
映画:『愛のむきだし<上>
★★★☆☆

クリスチャンの家庭に育ち、幼くして母を亡くしたユウは、
神父になった父と二人、母の言い残した理想の女性“マリア”に
めぐり逢うことを夢見ながら、平和に暮らしていた。
しかし父が奔放で妖艶な女・カオリと出会い、
彼女と暮らし始めたことによって生活が一変。
カオリの去った後、父はユウに「懺悔」を強要するようになる。
アリも殺せず、親切なユウは「罪」を作り出すことに苦悩する。
やがて、不良グループと意気投合したユウは、
「罪」をおかすために盗撮の師匠に弟子入りし、
盗撮の腕を磨くが、ある日、罰ゲームで女装している最中に、
ついに“マリア”ヨーコとめぐり逢った。
しかしヨーコは男を激しく憎んでおり、
女装したユウを女だと思って恋してしまうのだった。

****************************************

レンタル版は2枚に分かれているのね。
いつまでたっても貸し出し中で、
予約してようやく見られました。
盗撮の修行がバカバカしすぎて笑える。
そして1時間たってようやくタイトルバック。
今までのはプロローグだったのか……と呆然。
主人公の男の子、かわいいなあ。

まだ1枚目しか観ていないんだけど、
全体的にチープでバカバカしく、愛しい。
しかしスプラッタは勘弁してください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

190:伊集院静 『機関車先生』

2010-12-10 18:41:51 | 10 本の感想
伊集院静『機関車先生』 (講談社文庫)
★★★★☆

終戦後、瀬戸内海に浮かぶ小さな葉名島。
その島にある全校生徒わずか7人の小学校に、
北海道から臨時教員がやってきた。
身体が大きく、強くてやさしいその先生は、
幼い頃の病気が原因で口がきけない。
子供たちは、彼を「機関車先生」と呼び、慕うが、
口のきけない彼が子供たちを教えることに
大人たちは不安を抱く。
しかし大小のさまざまな出来事を通して彼の人柄を知り、
島の人々は次第に彼を認め、惹かれるようになっていく。

*********************************************

通して読むのは初めて。
あちこちで使われているので、断片的な場面場面を読んでいて
おおよその話はわかってしまっていた。
口がきけなくて、強くて優しくて心がきれいだなんて、
機関車先生には絶対感情移入できまい……と思っていて、
実際その通りだったのだけど、
彼よりも生徒や校長先生といった周囲の人々の感情に
スポットがあたっている。
最後の場面では、ホロリときてしまいそうになったよ。
美しすぎる話だけれども、その分人を選ばず
おすすめできる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

189:立岩真也 『人間の条件  そんなものない』

2010-12-10 18:12:22 | 10 本の感想
立岩真也『人間の条件  そんなものない』 (よりみちパン!セ)
★★★☆☆

著者は社会学者。
「できる人」がより多くのものを得る、という社会の仕組みに対して、
当然だと思い、何の疑いも持っていなかったので、
その社会のあり方に疑問を提起するこの本の内容には
目からウロコ。
ワーキングプアや失業者の問題も、
「労働力が余っている」のは「労働力が足りている」のであって、
社会がより豊かになった証拠であり、「余り」になった当人たちが
責められる問題ではない――という考え方も新鮮だったなあ。

しかし、とにかく文章がわかりにくすぎる。
難しい言葉を使っているわけではない。
文章がひどくまどろっこしくて、途中で何回か寝てしまった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする