平安寿子『もっと、わたしを (幻冬舎文庫)』
★★★★☆
モテないのに二股をかけてトイレに監禁された男、
「顔だけ」の自己中男、
なりゆきまかせで振り回される男、
美貌ゆえに貧乏くじを引く女、
男に媚びる打算ずくめの女。
「もっと、わたしを」と願う5人の男女の
ままならぬ人生をユーモラスに描く連作短編集。
脇役として登場した人物が次の話で主人公を張っていたり、
再度脇役として登場していたりする
「ちょこっとリンク」タイプの連作。
最初の「いけないあなた」の結末が、
最後の「涙を飾って」でわかったのがよかったな。
コミカルなんだけど薄くはなくて、どの話も
最後にほっと和める結末になっているのが良い。
自分の女としての価値を受け止め、
それなりの活路を切り開くしたたかなおなごたちが素敵。
しかし奥田英朗の解説はなんだかいやな感じだ。
★★★★☆
モテないのに二股をかけてトイレに監禁された男、
「顔だけ」の自己中男、
なりゆきまかせで振り回される男、
美貌ゆえに貧乏くじを引く女、
男に媚びる打算ずくめの女。
「もっと、わたしを」と願う5人の男女の
ままならぬ人生をユーモラスに描く連作短編集。
脇役として登場した人物が次の話で主人公を張っていたり、
再度脇役として登場していたりする
「ちょこっとリンク」タイプの連作。
最初の「いけないあなた」の結末が、
最後の「涙を飾って」でわかったのがよかったな。
コミカルなんだけど薄くはなくて、どの話も
最後にほっと和める結末になっているのが良い。
自分の女としての価値を受け止め、
それなりの活路を切り開くしたたかなおなごたちが素敵。
しかし奥田英朗の解説はなんだかいやな感じだ。